見出し画像

精神医学「気分障害」

精神医学(Psychiatry)は、各種精神障害に関する診断、予防、治療、研究を行う医学の一分野です。

カウンセラーは医師のように病名を診断したり、投薬治療を行うことはできないんですね。

カウンセラーの精神医学的な知識が乏しいと、クライアントの状況を正確に判断することができないため、重篤な症状へと発展させてしまう危険性もあります。

カウンセラーは常にクライアントの利益に繋がる判断をしなければなりません。

病名を告げるなど医師の専門領域を侵したり、クライアントが傷つくような知識の乱用は絶対あってはならないことですよね。

カウンセラーが自身の専門性の限界を知り、クライエントのメリットにつながる関わりをするためには精神医学の基礎知識は非常に大切ですよね。 

あくまで予備知識としての情報ですが、私自身の学びの場としても精神医学の基礎知識をこのnoteに書いておこうと思いました。

また、多くの人が精神医学に触れる機会となったり、理解を深めるきっかけになっていただけたらと思っています。

1.気分障害とは

 私たち人間は嬉しいことがあれば気分が良くなるし、逆に嫌なことがあれば気分が落ち込みます。 

このような感情が自分自身でうまくコントロールできなくなり、普段の生活がうまくいかなくなるのが気分障害です。 

気分障害の基本的な症状は感情の抑うつ、あるいは躁状態への変化がある期間が持続する状態です。

うつ状態と躁状態を反復する傾向が強く、様々なストレス状況が影響するとされています。 

発病年齢は主に思春期以降であり、加齢とともに発症数が増えることが特徴的で、原因は発病しやすい遺伝的素質と環境要因が複合していると考えられています。 

2.うつ状態 

うつ状態では抑うつ的で悲観感情が見られ、思考内容は、自責的で時に他罰的です。 

主な症状としては活動性が低下し、食欲低下・体重減少・性欲減退が見られます。

全体的には朝方には状態が悪く、夕方には改善するなど症状が1日の時間帯で変化する場合もあります。


3.躁状態

躁状態では感情は爽快で精神的興奮が見られます。楽天的な思考内容が見られ、活動性の亢進・高ぶり、多弁が特徴的です。

睡眠時間が極端に短縮し、疲労を感じにくい状態がよく見られます。

睡眠がうまくとれないなどの症状がみられることもありますが、短時間での睡眠で十分と解釈されることが多い。自覚的訴えは少ない。


4.双極性障害

双極性障害は、躁状態の程度によって二つに分類されます。生活に重大な支障をきたし、激しい状態を「躁状態」といいます。

一方、はたから見て明らかに気分が高揚していて、眠らなくても平気で、調子がよく本人も周囲の人もそれほどは困らない程度の状態を「軽躁状態」といいます。

双極Ⅰ型障害…うつ状態に加え、激しい躁状態が起こる双極性障害を「双極Ⅰ型障害」といいます。

双極Ⅱ型障害…うつ状態に加え、軽躁状態が起こる双極性障害を「双極Ⅱ型障害」といいます。

何度も躁状態とうつ状態を繰り返し、その間に人間関係、社会的信用、仕事や家庭といった人生の基盤が大きく損なわれてしまうのが、この病気の特徴のひとつでもあります。

このように双極性障害は、うつ状態では死にたくなるなど、症状によって生命の危機をもたらす一方、躁状態ではその行動の結果によって社会的生命を脅かす、疾患であると認識されています。


➡精神医学の基礎知識の記事をマガジンにまとめています



いいなと思ったら応援しよう!

HSP心理カウンセラー じゅんさん
いつもありがとうございます(^-^)いただいたサポートは記事を更新していく励みとなります。これからも記事を投稿していきますので読んでもらえると嬉しいです◎

この記事が参加している募集