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治療家のための文化人類学〜プラグマティズム〜

治療家のための文化人類学を執筆しています、
花田隼人@hokkaido_wakateです。

今回は、
実利主義とも呼ばれる哲学
「プラグマティズム」を解説します。

施術や治療における理論と
どう向き合っていくかを考える
ヒントになり得る哲学です。

お時間を取っていただき
ぜひ最後までお読みください。





理に適っていないものごと

患者の苦痛を
和らげようとするなかで、

その手段は必ずしも
正しい科学に基づいた
バイオメディスンである必要はありません。


苦痛に対する治療として、
ロウソクに火をつけて
祈りを捧げる文化
もあれば、

神様にご馳走を捧げる
歓迎式をすることによって
疫病の収束を図る文化
もあります。

当然我々のような治療家が、
エビデンスなど皆無のなか、

徒手的な矯正やマッサージ、
テーピングや鍼灸を行って
苦痛を和らげることもあります。

このように、

「完璧に理に適っているとは
 言いがたいプロセス」

を介しても、

「事実」として治療上の変化を
起こしてしまうことがあります。


では、
このような理に適っていない
「非合理的な結果」は、

「理に適っていないから」と、
排除されるべきものなのでしょうか?

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