乱読のすゝめ【グランドシャトー】
私が初めてその駅に降りたのは1991年の2月、凍えるような寒さの日であった。極度の緊張を抱きながら降り立ったその駅はまだ子供だった私にはあまりに猥雑としていて衝撃的だった。浮浪者然としたピンサロの看板持ち。ピンサロ、ヘルス、オーラル、アナル。今では考えられない話だが普通にそんな言葉が目に飛び込んでくる街中。朝早いというのに混雑も汚らわしく思えた。
そしてその日は私にとって灰色な三年間を過ごすことが決定させた日でもあった。私はその駅の近隣の高校の試験に合格した。
それが今でも続