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華麗なる日々 五日目

欧風カレーに三度連続で遭遇してしまいましたが、改めて考えるとカレーのジャンルって何なのだろう。スパイスカレーっていうけど、カレーってスパイス使うものじゃないか。じゃあ何?
ググると

【スパイスカレーの定義】
インド亜大陸の調理法をベースに、日本人ならではのアイディアやアレンジが加えられた、ルウを使わずにスパイスで作られた新しくて自由なカレーのこと。
【ルー(フランス語: roux)】
小麦粉をバターで炒めて調理したもの。

ってあるから、合わせて考えると、小麦が入っていないとろみのないカレーのことのようだ。
しかし違和感がある。新しくて自由なカレーっていうが、大阪には古くからのインディアンカレーってのがある。『新しくて自由な』って定義と言えるのか?そこは条件と言えるのか?ルウを使わないってのは分かった。しかしそれ、そこまで重要か?自由なんだろ?ルウを使わないことってスパイスカレーの定義として必要か?
そういえばインディアンカレー黄色いな。カレーが茶色いのは小麦粉を焦がした色だって聞いたことがある。小麦をバターで炒めたら茶色くなる。
理屈は分かったが、
おそらく想像するに、昔、カレーってある程度の時代以降、市販、もしくは業務用のルウを使うのがお店でも普通だった頃があるのだろう。それに対するオリジナリティとしてスパイスカレーと呼び始めたんじゃないか。なんかそんな気がするんだ。そうだとしたら小麦の有無って重要か?
思考とカレーの迷宮に迷い込む。

それはさておき欧風カレーが嫌なわけではない。むしろ好きだ。
しかし大阪伝統の欧風カレーを食べ歩きたいわけではない。新しいカレーの潮流を知りたいんだ。
今回は決め打ちだと『スパイス食堂サワキチ2号 兎我野町店』に向かう。
以前にテレビで紹介されていたのを見た記憶がある。
が、たどり着かない。思っていたところにない。
グーグルマップを広げ、カレー屋を検索する。
『スパイス食堂サワキチ2号』が思っていたところと全然違うところにある。歩くと少し時間がかかる。
一方、思っていたところの向かいのビルに『スパイス食堂ベホマズン』と言う店がある。
場所が場所だ。携帯を片手にうろつくと色んな声がかかったり、違う欲がムクムクと滾りかねないので、できれば勝負は早い方がいい。とりあえず食欲を満たしてしまえば、たとえ違う欲が滾ったところで、耐えることも、それはそれと身をゆだねてしまうことも出来る。
もうこうなればサワキチもベホマズンも大きな違いではない。
覚悟を決め、怪しげなビルの地下1階へと降りていく。怪しいビルの怪しい地下1Fではあるが、ここら辺では珍しく普通な店がならぶ廊下の一番奥に目当てのベホマズンがあった。

スパイス食堂ベホマズン

2種あいがけ トマトチキンカレーと砂ズリ蓮根キーマ

店に入ると、カレー店らしからぬバーのような様相の店舗、知らないミュージックビデオが流れる。居ぬきだろう。
カレーはやはりトマトの酸味が美味しいカレーでした。キーマがモソモソであいがけにしなけりゃよかったと思った。
見た目は、これぞ、大阪の新しいカレーという感じでスパイスカレーなんだと思うのだがカレーが茶色い。これがスパイスカレーでなければスパイスカレーなんか存在しないのではないかと思うが、茶色い。
またカレーの謎に頭を悩ませる日々が続く。

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