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#和声
Schubert Symphony No.4 Movt.3 Menuet (Allegro Vivace)
古典派の音楽でも何か「ざわざわ」するものてぇのはあるもんでして。(なぜか落語調)
シューベルトの4番交響曲 D. 417の第3楽章。最初聞いたときは、何が起きたのかわからず、マルティヌーかルーセルか、と思ったのですが、だんだん普通になるので、あー、シューベルトか、となるのですけど。最初の部分がユニゾンで動き、かつ半音進行が多いので一瞬耳が迷うのですね。そこがミソなわけですが。ピアノ譜に起こしてみ
Ravel "Gaspard de la nuit" Movt.2 "Le gibet"
別にハロウィーンがらみということもないのですが、「絞首台」であります。
ラヴェルの「夜のガスパール」も音楽的発見の尽きせぬ泉でありますが、第二楽章の「絞首台」のほんの数小節を見てみます。音はこちら。
20小節目から。原曲はこの部分で転調するので最初の部分は変ホ短調の調号がありますが、見にくいので取っ払って、シャープ系で書き直してみました。上の三段がピアノを単純化したもの、下の大譜表は和音を整理
Shostakovich Symphony No.5 Movt. 4
ショスタコーヴィチの交響曲ではおそらくもっともよく知られた曲だと思う。最終楽章は、ニ短調で始まって、最後はニ長調で輝かしく締めるのだが、この最後の部分の和声構造を見てみたい。音はこちら。
音楽はもう第4コーナーをまわっており、最後の全終止に至るところだが、弦と木管はひたすらしつこくC#を鳴らしている。もちろんこれはニ長調になってDに解決するわけだが、その直前にショスタコーヴィチが仕掛けたのは、ま
Saint-Saens "La Cynge" from "Le carnaval des animaux"
いまさらながらの「白鳥」である。サン=サーンスの曲の中でも一番聞かれているのではないだろうか。おびただしい編曲があるし、アンコールなどでの演奏機会も多いだろう。
シンプルな一息の旋律。特に形式もなく、転調を経て冒頭部分がもどってきてすんなり終わってしまうのだが、フランスの和声課題にも似て、音楽のエッセンスが凝縮して詰め込まれている。旋律は見易さを考えて一オクターブ上げてあり、和声付けも骨組みだけ