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訪問リハビリあるある!担当変更後にセラピストがやるべきことは?

前回、訪問リハビリの卒業が不安な利用者さんとセラピストの関わり方に関する記事を投稿しました。

以下が、その記事になります。

この記事に関して、質問がありました。

引き継いだ利用者さんの卒業(目標達成している)に特に難しさを感じます。まさに習慣になってる+数回の担当変更(不安⇄安心)で、療法士が来なくなるのが不安だと推測してます。そういった場合どうされてますか?

上記のように、担当変更後の訪問リハビリは、前任のセラピストからの引き続きである手前、自分らしいリハビリが展開できずに悩むこともあると思います。

このような利用者さんであれば、前任のセラピストと利用者さんで立案した目標ではなく、利用者さんの本心を参考にして再度目標を立案していくことが有効と考えます。

そして、目標を達成する経験を2回以上はもつことで自己効力感を高めていきます。

仕上げに、自己効力感が高まって気分の良い利用者さんに対して、”訪問リハビリの卒業”という説得を行うことで、スムーズな「YES」を頂けると考えています。

しかし、ここで問題があります。

新しく担当になったセラピストと一緒に訪問リハビリを頑張ってもらうためには、準備としてやらなければいけないことが3つあります!!!

今回は、訪問リハビリの担当変更後に、セラピストがやるべきことを3つ紹介します!


担当変更後にセラピストがやるべきこと その1

1つ目は、【親しくなる】になります。

訪問リハビリの担当変更後は、前任のセラピストと同じようなリハビリを行いことに注意するあまりに、利用者さんとの信頼関係構築が後回しになることが考えられます。

特に、担当変更後の利用者さんは、前任のセラピストが来なくなった=損失と考え、落ち込んでしまっていることが考えられます。

そのような状況で、いくら前任と同じようなリハビリを行ったとしても効果が少なくなるのは仕方がないことかもしれません。

担当変更後は、まず初めに利用者さんと親しくなるように注力することをお勧めします!

それでは、利用者さんと親しくなるためには、何をすれば良いでしょうか?

ずばり、〈雑談〉になります。

雑談とは、挨拶の後に他愛もない会話をすることで、相互理解を深めることになります。

利用者さんは、セラピストの価値観や人となりが分かることで、信頼しやすくなります。

信頼したセラピストでなければ、利用者さんは本心を語ってくれません。

まずは、雑談で間を持たせつつ、生活状況や身体状況のアセスメントを行い、利用者さんの考えや感情を共感=傾聴してみましょう!

雑談の方法に関しては、以下の記事の参照をお願いします。


担当変更後にセラピストがやるべきこと その2

2つ目は、【引き継いだリハビリ内容の変更】になります。

訪問リハビリが生活習慣となり、卒業が難しいと思われる利用者さんは、セラピストが訪問して会話したり、運動することに慣れています。

セラピストに慣れていることは良いことですが、運動に慣れていることは必ずしも良いとは言えません。

なぜなら、慣れとは、考えなくてもある程度できる状態であり、脳のリソースが余っていることを意味します。

そのため、リハビリでは会話中心、もしくは受身的にやってもらうリハビリとなっており、利用者さんにとっては楽な活動になっているかもしれません。

楽な活動は、継続することでやる気や挑戦心を低下させてしまう恐ろしいものです。

利用者さんと親しくなったら、少しずつ新しい運動に取り組んでもらい、セルフモニタリングする機会や運動による達成感を感じてもらうことをお勧めします。


担当変更後にセラピストがやるべきこと その3

最後の3つ目は、【自信をもってもらう関わりをする】になります。

これは、引き継いだリハビリ内容の変更を始めた段階で行います。

前任のセラピストが立案した目標が達成しているにも関わらず、”訪問位リハビリの卒業が不安”と感じている利用者さんは、自分自身に自信を持てていないと考えます。

つまり、自分自身の力で現状の問題を解決できない、もしくは未来を変えることはできないと考え、自己効力感=自信が低くなっています。

そのため、自信を持ってもらうことが必要になります。

自信をもってもらう関わりは、3つあります。

①利用者さん自身の考えや本心を語ってもらう。
②姿勢を正す。
③運動を数値化する。

それぞれを簡単に説明します。

①利用者さん自身の考えや本心を語ってもらう。

人は、自分の意見を他人に伝えて認めてもらっていく過程で、自信をつけていくものです。
自信がない利用者さんは自己評価が低いため、自分の考えなんて役に立たない、言ってもしょうがないと考えています。
そのため、自分の考えや本心を語る機会が少ない、もしくはない可能性があります。

②姿勢を正す。

自信がない利用者さんは、暗く元気のないように見える場合があります。
パワーポーズというものが昔流行りましたが、姿勢が悪いと自信がなくなることもあるようです。
また、姿勢が悪い=猫背のようになっていると、胸郭が狭くなり肺の動きが制限されます。
これにより、交感神経優位になり緊張感が高いままであれば、不安や恐怖が高まってしまい、結果的に自信を持てなくなるとも考えられます。

③運動を数値化する。

自信とは、自分自身の力で現在や未来を変化させられると信じることです。
そのため、運動することが最も効率的です。
運動は、継続することで実力の変化を知ることができます。
リハビリでは、運動量やスピードなどの身体機能の変化を数値化し、利用者さんに伝えることで、自信を持つきっかけになります。


まとめ

担当変更後の訪問リハビリは前任のセラピストからの引き続きである手前、自分らしいリハビリが展開できずに悩むこともあると思います。

しかし、利用者さんの心情、価値観、考え方を新しいセラピストの思うように変えることは難しい、もしくは無理だと思っています。

そこで、担当を引き継いだ利用者さんに特化した「信頼関係の構築」が必要と考えます。

今回、紹介した「訪問リハビリの担当変更後にセラピストがやるべきこと」を参考に、担当セラピストらしいリハビリができればと思います。

是非、やってみて頂ければ嬉しいです。

そして、今後も皆様と様々な意見を交換し、お互いに成長したいなと思っています。

最後まで、読んでいただき、ありがとうございます。

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