ひらり鼻先掠め、赤いリボンの後ろ頭と青い空。下校途中、草いきれ アイスクリンの風鈴遠く響く土手のこと 「そうだ天文部の合宿ね…」赤い尻尾ふわり。振り向いて眩しく笑う 俺は… 「頭に金魚ついてるぞ」 「ポニテって言ってよ!」 ひらひらと2人夏風かきわけ。サイダーのような午後
ビョウ、後ろ頭殴るような熱風。星語商店街アーケード中央。女々しく占いの切抜き御守に、待ち合わせ場所に急ぐ俺の脇抜けた 「風洞竜《ふうどうつかい》だ! 町の奴ら口々に願い事。追うと捲れた空の先、竜の雲道が貫く。火花が遠く弧描いてた 願い事を叶えてくれるとしたら、竜よ、この恋よ