午前五時 朝目覚めれて あさぼらけの頃家をでる 見上げると満月🌕 東のそらは白け出す 急に冷え込み 雪の便りも ちらほらと 三年寝太郎の身体は リトマス紙のようで “静かな静かな田舎から 来ていますから” 大太鼓が響き出す 大祝詞を 奏上して 大海原へ それでいい 浮世雲拝
立冬 朝目覚めれて 寒過ぎて起きれない 空が唸る “北風に押されて 鮎が降る” ウエーダーに着替え 今宵の宴の手土産を分けてもらいに漁場へ 高水の激流の中に立つ “我 生きてるなー”と.... 川の神さまは程よく落鮎を 分けてくれる それでいい 鮎漁師 浮世雲拝
紅葉 暑い暑い夏の盛り “ある朝目覚めたら立ち上がれないお箸持てない” ギランバレーに恋をして 三年寝太郎の始まりだった ZERO零になり 寝たきりを経て スパルタリハビリを重ね 皆さんに 支えられ 紅葉が美しい朝 “何かありました?”って 新しい扉を開けよう 浮世雲拝
邪魔 三年三か月ぶりの同僚 驚き眼で人差し指を向け呟く…. “邪魔” 想定はしていたけれど “俺もここに来た時に言われたからと” 相変わらず本質は変わら無い 皆が呟く 毎日毎日 大変だと ギランバレーに恋をして 日常と非日常の狭間で生かされている それでいい 浮世雲拝
ほんの五分でも.... 昼休みいつもの森へ 陽だまりの中のベンチに 寝転ぶ ほんの五分でも ただただ ぼーっと 空を眺めながら 三年寝太郎が 起きて働く 疲れたら 寝込んでいたのに 今は.... ほんの五分でも 玉手箱を開け無い浦島太郎 浮世雲拝 誰の時間だ?
晩御飯 落鮎 晴天の夏日 漁場に出かける 暦の上では秋真っ盛り どうやら鮎の季節は一月半 遅くなっているようで スイカの香りの天然遡上鮎達 お腹いっぱい卵や白子を持った 落鮎もちらほらと 細やかな宴 さっきまで泳いでいたんだから 美味いはず 縄文人 浮世雲拝 晩御飯 落鮎
あさぼらけの呟き 朝目覚めれて 微笑みの国は まだあさぼらけ 日常と非日常の狭間の旅 この景色も今日で終わり 毎日毎朝配られるチケット 濃い濃い熱い熱い人達が集う “ワクワクの大波がやって来る” そんな事を お伝え出来ればと ギランバレーに恋をして 三年寝太郎 浮世雲拝
朝目覚めれて 日常と非日常の狭間に居るらしい 見慣れぬ景色をふらふらと 目的も無く 彷徨う…. ふと立ち止まり景色を切り取る “うみのものともやまのものともわからない” 当たり前が当たり前で無いと 知るには こんなスパルタリハビリも またよろしくて 三年寝太郎 浮世雲拝
初氷 寒寒 朝目覚めれて あさぼらけの空を眺める 何やら足元がツルツル滑る 気温 マイナス1度 “凍ってる” 二日前は川の中 今朝は 森の中 後しばらくで 熱い熱い闘いが目の前で始まる 日常と非日常の狭間で 生かされている 玉手箱を開けない浦島太郎 浮世雲拝 初氷 寒寒
朝目覚めれて その日のチケットが配られる “そろそろお目覚めを”って なんだか急に忙しない… “仕事の予定が未定で… 予定入れれないんですよ”と 返事をしている “あれ….誰の時間だ?” 誰よりも時間は有限だと 気が付いたはずなのに 玉手箱を開けない浦島太郎 浮世雲拝
秋雨 秋雨は 冷たい 川の水も冷たい 川の神様はつれなくて ひと綱で二匹三匹と分けてくれる スパルタリハビリでしょって 雨足が強くなり 誰も居ない… “馬鹿じゃない”と笑われる 獲れたて落鮎 卵がたっぷり 美味しくいただく それでいい 鮎漁師 浮世雲拝 秋雨
森のテラスであいうえお “寒いけどテラスにしましょう” セラピストは呟く スッキリ青空 紅葉が映える 眺めながらずっと話してる あんな事こんな事 “予想外の展開に なんだか 愉しくなって来て”って 日常と非日常の狭間で生きている “なんだか愉しそうですね”と それでいい 浮世雲拝
森のテラスであいうえお 超絶スパルタリハビリ旅から戻り 回復期リハビリテーションへ “浮世雲さん 全く顔 動いて無いじゃないですか? 代償行為さえも無いし” 旅で 何やってたんですか?“ 色々と. ポテンシャルを確かめたくて… ギランバレーに恋をして 三年寝太郎 浮世雲
想定外 “奇跡ですよ ここ迄 回復出来たのは” セラピストは呟く 全く動かぬZEROから 育て直していただけたから ただ 見方を変えれば “想定外”らしい 五回も死んだ人が目の前に 現れるのだから… “お久しぶりです 何か ありましたか?”って 呟きながら… 浮世雲拝
うみのものともやまのものとも 遊びにこられませんか? お待ちしております 目の前の景色 わかったと思ったら わかって無いんじゃないかなと うみのものともやまのものとも まだまだ なんにも知らないな 流れに 任せて それでいい ギランバレーに恋をして 三年寝太郎 浮世雲拝
生きとし生けるもの 朝目覚めれて 朝も夕も漁場へ スパルタリハビリである 炎天下 鮎達も 涼しい処にいる なんやら 揺ら揺らと “鱒だー” 毎日毎日 天然遡上鮎ばかり 食べているから 川の神さまから… 生をいただき 生を繋ぐ 生きとし生けるもの 鮎漁師 浮世雲拝
自然体って…. 真っ暗な空 二日前 水の無かった漁場 一日前 鮎がいっぱい居た 予報は大雨だが 晴れ間が広がる 投網を瀬に打ってみる 全く鮎は居ない 他の魚の気配も無い 台風に大雨がやって来る 魚達は 腹に砂をいっぱい溜め 草陰に避難だろう 自然体だ 浮世雲拝