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立秋 鮎漁師の呟き

昼間の猛暑は耐えれずお籠り
夕涼みがてら 漁場へ
スパルタリハビリ

誰も居ない漁場
流れがあるから 水は程よく冷たく
心地よい

足場の悪い玉石の上を走って
刺網を 張っていく
何度も 何度も繰り返しながら

背高の 大鮎がかかると 嬉しい

夕焼け小焼けが流れ
気がつくと二時間程 玉石の上を
走り回っている
程よく 獲れた若鮎達 
腹を出し 
スパルタリハビリはおわる

気がつくと 一週間程前から
秋茜が 乱舞している
日が沈む前の風は
何処か寂しげ 秋の風である

立秋

朝目覚めれて いつしか
背の高さを遥かに超えた 向日葵🌻が
咲いている

熊蜂🐝の羽音が賑わしい

朝イチ 宛名を書き
冷凍庫から 天然遡上若鮎達を選び
郵便局へ
鮎好きなおねーさんは呟く

”今年も 始まりましたね“と...


手際よく 郵便局の冷凍庫へ

田舎から 全国へ届くのだから
ありがたい

熊蜂の羽音を聴きながら
網の手入れを....

どうやら 今日も 猛暑になるらしい

ウエットスーツに着替え漁場へ
水は程よく冷たい
雨降らず 大きな水の動きが無い漁場
若鮎を 探しては 獲っていく

瀬にも 瀬尻にもあまり居ない

土用隠れ.....

鮎達が 隠れている場所を歩いて探す

大鮎達が 姿を見せる
気付かれぬよう 網を巻く

足元には 大鮎がいっぱいいっぱい

不思議なもので 毎日毎日
スパルタリハビリを重ねていると
鮎溜まりが視えて来るような...

気がつくと いつしか昼も過ぎている
猛暑日とは言え
胸まで水の中にずっと居ると
身体の芯が 震え出す

“そろそろやめないと ヤバいよ”って

陸に上がると 身体にかかる重力が
いつも以上に 感じる

大鮎三昧な日

家に戻り 獲れたばかりの天然遡上鮎
を 焼きながら

鮎好きな 友人達に メールする

“お待たせしました 今年も....“

皆が書く

”スパルタリハビリもほどほどに“

....,,,

ギランバレーに恋をして
三年寝太郎
鮎漁師 浮世雲拝


雨降らず 堰堤の漁場には水は無い...
立秋

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