クズエモ

ぺろん #仮面おゆうぎ会

ぺろん #仮面おゆうぎ会

改めてるいすさん、企画お疲れ様でした!あ〜〜いろいろあって本当に楽しかったなあ。(余韻) Twitterでも話しましたが、私はこちらの企画に応募しています!ですが、「仮面外さない宣言」をしました。 で!す!が!!ですがのですが!!! いろんな方の仮面外しnoteを読むのが楽しくて、あ、私も作品の経緯とか、意気込みとか、書きたくて書きたくてたまらなくなりました。わはははww と、その前に軽く、なぜ「仮面外さない宣言」をしたかということを話しましょう。 いちばん初めに公

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今夜さよならに一歩近づく

今夜さよならに一歩近づく

数分前に何と言ったかすら覚えていないけれど、特に届けたい言葉でもなかったし相手に振り向いて欲しかっただけだから、喉から甘い声を出したことだけが確かだ。小手先の甘い声は耳にべたっとはりつくから煩わしいのに、私は気付いたらそういう声を出している。 寒さをしのぐための寄り添いで良かった。眠れない夜に息をひそめて隣にいるだけで良かった。それ以上はいらなくて、だってそれ以上になればもっと難しいことを沢山考えなければならなくなって、生命力の小さな私たちは共倒れてしまうだろうから。 そ

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こんな世界のまん中で、僕ら2人ぼっちだったね。

こんな世界のまん中で、僕ら2人ぼっちだったね。

2005年8月20日。 数ヶ月前からチケットを買って準備を整えていたライジングサンロックフェスティバルの当日、私は大寝坊をした。 はじめての恋人。はじめてのキス。はじめて男の人の部屋で目覚める朝。 それらが一度にやってきて、私はとても混乱していた。 *** 四畳半の部屋にぎっしりと詰めこまれたCDやレコードに、楽器。料金の滞納でガスは使えない。床に散らばった煙草の灰と、ウイスキーの瓶。毛羽立ったタオルケットにくるまって、隣で眠る男の顔を見ていたら涙がこぼれた。 「この人

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二人合わせてセフレが10人、そんなセフレ同士で結婚した僕ら

二人合わせてセフレが10人、そんなセフレ同士で結婚した僕ら

全文無料で読めます。 ▲▲▲ 5年付き合っていた彼女と、今年の2月に別れた。 大学3年の頃から付き合っていた彼女だった。 ▲▲▲ その前の彼女とは1年7か月付き合って別れた。 19歳の冬に付き合って、キスもセックスも人との付き合い方も、誰かの愛し方も、甘え方も全部その子が教えてくれた。今でも彼女にしてもらった愛し方を真似て、誰かを愛している。 その19歳で付き合った彼女が、人生でちゃんとお付き合いをした初めての彼女で、出会ったのは大学1年の夏。 その頃の僕は、高校時

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待ち人は宵に来たる

待ち人は宵に来たる

半年前に付き合っていた彼女とどうなったのか、口に出して質問をする事すら面倒だった。 だから何も聞かなかったし、彼もまた、同じようなことを聞いてくることはなかった。 ぼちぼちと繰り返される、仕事の話、沈黙、たばこの匂いと汗。 羽毛布団の暖かさと体温の熱が溶けて、つま先までどろりと甘い痺れが走る。 ーー彼は突然やってきて、突然消える。 四年前からそうだった。 彼に恋心を抱いていたような気もするし、それは違うのではないかと思ったことも多々あった。 わたしは洗面台に立て

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ジムノペディ

ジムノペディ

こういうの、クズエモって言うのかな 換気扇にあっけなく吸い込まれた声。なんとなく言葉に出してみたかっただけ。深い意味はない。クズエモを書く君が現実でクズエモじゃないことくらいわかっている。シンクの前、計量カップでお茶を飲む私、君は振り向かない。そう言えばいつも肩を並べていたから、振り向いてもらうことなんてなかった。換気扇の下で煙を吐くスーツ姿の君をなにより守りたいと思う瞬間がほんのたまに訪れる。私はクズエモの先にあるポンコツな君の愛が好きだったよ、正統派な愛を振りかざして嘘

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嘘を塗り重ねて

嘘を塗り重ねて

「いつ好きになったか覚えてない」 最初の嘘 本当はね、ちゃんと覚えてる。 そんなこと話したら笑われるかなって。こっちだけとっくに本気だなんて知ったら重たいんじゃないかなって。だから言わなかった。 友だちには戻れないし、恋人にはなれないし、セフレにすらしてもらえない。だから最後まで、愛想を尽かされるまで、ちゃんと都合よくいようって決めたの。 「あちぃ」って寝言を言いながらタオルケットを蹴るくせに、くっついてくる。「汗つくからやめてよ」って嫌がってみせたけど、

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色あせた写真

色あせた写真

引き出しの中で輪ゴムでとめられた少し色あせた写真。ここにある現像された写真は少なくとも20年以上前のものだろう。 アルバムにも挟んでいない写真の束。その中には私の歴史があった。制服でピースをしているもの。研究室旅行の集合写真、かつての恋人と肩を組んでいるもの。髪型もファッションも持ち物もあのころ流行っていたものだった。その中に私ひとりが写っている写真があった。どこで撮った写真なのかわからなかったが、別の写真の洋服と髪型から友人とある国に旅行に行った時のものということはわかっ

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カフェオレとわたし

カフェオレとわたし

あまり幸せな恋愛というものをしてこなかった。 手を繋ぐより体を重ねる方が簡単なことに気がついた頃には、温かな光よりだいぶ、離れたところにたどり着いてしまっていた。 ずっと、疑問に思っていた。 あの温かさのなかで生きている人たちは、その光の柔らかさに飽きてしまうことはないのだろうか、と。 全てを包み込む太陽より、真っ暗闇の中の一筋の月光のほうが、わたしには魅力的だった。 それでも、そんなわたしにも、たぶん、愛する人ができた。 たぶん、愛しているし、 おそらく、愛さ

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思い出の内側で

思い出の内側で

「安い飲み屋でしか生まれない思い出ってのがあんだよ」 若い笑い声が響くなか、目の前の男はそう諭してきた。私は特に返事もせず、醤油のかかりすぎたホッケをつまむ。 先程まで不機嫌な様子を出したつもりはなかった。それなのにこんなことを言うのは、やはり後ろめたさがあるのだろう。 和樹とは付き合ってもう3年になる。アパートの内見案内をしている途中、突然「ここに君と住みたい」と告白されて、私は面食らってしまった。契約書に記入されたフリーターの文字を見て、あんな勇気があるから不安定なま

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