愛の広げかた
プロのクズエモ…だと?
プロの #クズエモ が読みたい。
そう思って手に取った村山由佳さんの『ダブル・ファンタジー』が、期待を完全に覆す良さだったので、長いレビューを書く。
この文章を読み上げた瞬間、右手に掴むマウスの動きを止めて、脳内にしっかりと「ダブル・ファンタジー」が記されました。続きは読まず、PC画面をそっと閉じました。
「ダブル・ファンタジー」「村山由佳」
出先のショッピングモールの本屋で、いつの間にかそれぞれのワードを辿って探している自分にびっくり。時間はかからず見つかり、しかも村山さんの作品はダブル・ファンタジー 上と下の2冊しか置いていませんでした。それだけ名作なのだろうか。
三十五歳の脚本家、奈津は、才能に恵まれながら、田舎で同居する夫の抑圧に苦しんでいた。ある日、夫の創作への関与に耐えられなくなった奈津は、長く敬愛していた演出家・志澤の意見に従い、家を飛び出す決意をする。束縛から解き放たれた女性が、初めてめぐり合う生と性、その彷徨の行方を正面から描く衝撃的な官能の物語。
(「BOOK」データベースより)
少し恥ずかしながらも、気になって仕方ない。はじめて官能物語を買ってみた私のデビュー作です。
だって、プロのクズエモだよ?期待を完全に覆す良さだよ?記事にもオススメがたくさん押されているし。
間違いないじゃん…と思いつつ、期待ハズレでがっかりした時のために(?)とりあえず「上」だけ買ってみることにしました。
やばい、このまま部屋着で走りたい
初めて隣の家が大型書店であってほしいと思いました。
上を読み終えた私の姿はメガネでスウェットにモコモコズボンというオフ体制。時刻は20時30分。イオンモールなら22時まで開いているし、このまま「下」を買いに本屋に行きたい。(結局後日買って読了)
期待通り。いや、期待以上のおもしろさでしかなかったのです。
ワクワクしたり、だけどいろんな登場人物にモヤモヤした。でもその先にはなにかの希望が見えて様々なドキドキを体験しました。
上下とも読み終えたのち改めて入谷さんの記事に戻り、即座に購入。なんとすばらしいレビューでしょう。
見事にクズエモ小説にハマってしまった。私の好きはいつだって単純です。
「愛」って、どこまで?
多分、恋愛する人なら誰しも「恋愛ってむずかしい」という壁に当たると思います。私もそうだし、ダブル・ファンタジーの主人公、奈津もです。
私は特に「好きな人との関係性」の保ち方によく悩んでいました。男性に向かう距離を、どこまで踏み込むか。
過去の話でいうと、片想いの人に対しての態度がかなりグイグイ系でした。好きになったらすぐに好きと言い、よく言えば肉食系かもしれない。だけど恋の駆け引きができない、恋愛も距離感の掴み方も下手なタイプで…よく落ち込んでいました(笑)。
初めて恋人ができたいま現在も、恋人以外の男性への距離感が下手でたびたび申し訳なくなってしまいます。
どういうことかと言うと、私はどの男性に対してもあまり壁を作らないんです。それは、恋愛的にではなく人間的に好きなところがあるから、話したいし、仲良くなりたいと思うタイプです。
明るくて話すとあっという間に時間を忘れる人、趣味の話ををたくさん聞いてくれる人、仕事熱心な人、少し尖った人、歌がうまい人、天才だと感じる人、それぞれ持っている「良さ」を見つけて仲良くなることは、ひとりの人と付き合うだけじゃ狭まる視野を広げる大事なことじゃないかと感じています。
私みたいなタイプを苦手だと嫌う男性もいるでしょうし、ビッチだと思われるかもしれない。こんな性格のせいで、声を掛けられたときの振り払い方も下手すぎるのもわかっている。
愛の広げ方を間違えると、必ず衝突が起きる。
でも私は、大好きな「恋人」は「恋人」であって、大好きな「男友達」は「男友達」として、それぞれの愛を広げていくことを守っている。
男友達から恋人になるパターンはよくある話で、浮気や不倫の代表者でもあると思います。恋人に不満を吐きたい先は女友達より男友達でしょう。ダブル・ファンタジーで登場する岩井も親友と自称していました。
私は「男友達」をそれ以上やそれ以下にしたくないです。大事な「男友達」というポジションを動かしたくない。それは「クラスメイト」「会社の同僚」「好きなバンドマン」も一緒で、ポジションが決まればコロコロ変えたくない。
長々と語りましたが、つまり壁は作らないけど浮気はしないだろうな、というかできない気がするんです。あとは自分に自信がないので、他の男性から想いを寄せられることもないだろう。
奈津とは正反対だけど、ある意味羨ましい人生だったりも思います。だからといって浮気したいという感情は湧きませんけど。笑。
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自分を受け入れてくれるものはすべて「好き」になる。私の好きはいつだって単純です。
だから多趣味だし、人との壁も作らない。
今日はバレンタインデー。そして私は恋人との、2年半記念日。恋人のことはそうですね。。。恥ずかしいので避けてたけどいつかnoteに投稿できたらいいな!笑
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こちらのnoteは石と言葉のひかむろ賞vol.1 愛の漣(さざなみ)に応募させていただきます!
今年は手作りお菓子を!
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