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新規事業においてビジョンや想いを熱量高く示せば人が集まる存在になる

こんにちは、GIRONの長谷川 @haseryooo です。

僕はGIRONでマーケティングや事業企画を中心に担当しています。

最近は新規事業に関わる書籍を中心に読み漁り、日々経営メンバーとホワイトボードにビジネスモデルを書いたりと、新規事業のビジネスモデルを考えています。

そうした中、常日頃に感じている課題の1つである「人の巻き込み方」について、ウェビナーを実施したところ大変好評をいただいており、今後の新規事業の立ち上げを志している方や、起業して採用が上手く行っていない方に大変参考になる内容だったので、さらに深堀りして共有してみたいと思います。

Youtube Liveで投稿されているので、もし気になる方はこちら

このウェビナーは第二弾なのですが、先日開催した第一弾のウェビナーや他の動画も大変参考になる内容となっていますので、是非ご覧ください。

>> 詳しくはこちら<<


何をはじめるにも悩みとなる ”ヒト”

起業や新規事業など新しいことにチャレンジする時に必ずぶつかる壁ってなんだと思いますか?

米国cbinsights「The Top 20 Reasons Startups Fail」から、スタートアップが失敗する理由を調べたところ、多くはプロダクトやキャッシュが上位にくるかと思います。

ただ、その次の失敗の理由が「人間関係」です。

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日常の様々な場面で問題になってくるトピックだと思います。

「新規事業を始めてはいいものの人が集まらず前に進まない...」
「新しいことにチャレンジしたいけど、誰も賛同してくれない...」
「アイデアはたくさんあるけど、自分1人では何もできない...」

など、起業や新規事業を考える中で、このような想いを抱いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで今回のテーマは、そんな悩みの耐えない「人間関係」についてです。

人間関係を語る上で欠かせない「人の巻き込み方」について、早速見ていきましょう。



人を巻き込んで事業を拡大するために必要な3つの方法

まず新規事業を考える上で以下の流れが重要である。

①一人ではなにもできない
②自分で何もかもやろうとしない
③どこまで本気になれるのか

それでは、詳しく見ていきましょう。


①一人では何もできない

突然ですが、「これだけは負けない!」と自信をもっていえる得意な分野ってなんですか?

・営業やマーケティングなどのビジネスサイド
・開発やデザインなどのプロダクトサイド
・会計や法務などの管理部門 など

人によって得意な分野や苦手な分野があると思います。

新しく事業をはじめるには、少なくても各分野のエキスパートを1人ずつ集める必要があります。

「経験を積むために自分一人で全部やればいいといいや!」
「最初はお金がないので人を雇えない...」
など、自分ひとりで抱え込もうとしますが、1人で抱え込める分野は1−2分野が限度です。

むしろ、それ以上に抱え込んでしまうと学習コストがかさんでしまい、自分が本来やるべきことに時間を割けなくなってしまします。

よく組織論で出てくるトランザクティブメモリー (Transactive memory)という概念がまさに新規事業で人を巻き込むために重要な概念である。

簡単に説明すると、「人のカテゴリ化」のことで、組織内での「Who knows What」が大事であるという学習概念です。つまり、「誰が」「何をできるか」を情報として蓄積しておき、組織内の誰が何を知っているかを把握しておくことです。

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引用元:イノベーション創出とグローバル化をめざす企業が知っておくべき誤解と真実


インターネット百科事典「コトバンク」によれば、以下のように定義されています。

トランザクティブ・メモリー
「トランザクティブ・メモリー」(Transactive memory)とは、1980年代半ばに米ハーバード大学の社会心理学者、ダニエル・ウェグナ―が唱えた組織学習に関する概念で、日本語では「交換記憶」あるいは「対人交流的記憶」「越境する記憶」などと訳されます。組織学習の一つの側面である組織の記憶力(経験によって学習した情報の蓄積)において重要なのは、組織全体が「同じ知識を記憶すること」ではなく、「組織内で『誰が何を知っているか』を把握すること」である、という考え方です。英語でいえば、組織の各メンバーが「What」よりも「Who knows What」を重視し、共有している状態を指します。

引用元: トランザクティブ・メモリーとは - コトバンク

例えば、
「自社のサービスについて、言語は何を使っていて、フレームワークは何を使っているかを確認するにはエンジニアの○○さんに聞けばいいよ」

「ここで利用されているクリエイティブや素材の格納場所を確認するには、でデザインの知見のある✗✗さんに聞いてみて」

など、誰が何を専門として何ができるのかを把握しておくことによって、業務スピードが段違いに変わってくるのに加え、自分の知見と融合し新しいアイデアが湧いてくることがあります。

つまり、「知っている人物が誰か」という情報を共有し、最適なタイミングで適切に併用することで業務効率を改善できます。


②自分で何もかもやろうとしない

上述した内容に続きますが、1人でできる分野は1~2分野が限度で、それ以上の分野をカバーするとなると、やらなければならないことができなくなってしまいます。

よく言われる例えで、1人だと1人分の力(1=1)だけど、2人以上になると+aの力が発揮される(2+a)ので、圧倒的に業務スピードが段違いです。この+aの力が重要なのです。

自分一人でやろうとせず、人を巻き込んで2人以上でやることによって成果が何倍にもなるので、人を積極的に巻き込んでいくようにしましょう。

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また、心理学の研究の1つに「発達の最近接領域」という考え方があります。1人で効率の悪い成長をするくらいなら、関係性を使って効率の良い学習をし、より早く成長していきましょうという考え方です。

この「自力では難しいけど、誰かの協力があればできるかもしれない」領域が、発達の最近接領域なのです。

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引用元;発達の最近接領域とは? 教育者・学習者目線で考え直してみる

円中心部にあるのが、自分一人でできることです。

円はとても小さく、いくら経験を積んだとしても円の大きさは限度があります。ただそれを取り巻く「支援があればできる」範囲の円は関わる人数に比例して、どんどん大きさは広くなっていきます。

そのため、より成長を早く望むのであれば、他人の知見を借りることが重要です。


③どこまで本気になれるか

本記事において最も重要なトピックかつ、今後起業や新規事業を行う上で永遠に欠かせないテーマです。

「あなたは今の事業に本気で取り組めていますか?」

この問いに即答で「取り組めています」と回答できた方は問題ないかと思いますが、一瞬でも悩んだ方は人を巻き込む力が足りていないかもしれません。

なぜかというと、単純に人は熱量が高い人に集まるからなんです。

熱量は高いところから低いところに伝播していくので、そもそもの熱量の発端となる部分が高くなければ熱量は伝播しません。

つまり、「一番熱量が高い人=旗振り役」のビジョンやミッション・叶えたい想いで、メンバーが共感し、人が集まってくるのです。

僕の大尊敬する人物の一人である日本ロレアル初のCDDで、初代Instagram Japanの代表を務めた長瀬次英さんの書籍である「マーケティング・ビッグバン インフルエンスは「熱量」で起こす」にて熱量の重要性が記載されています。

書籍内で触れられている部分がまさにそうで、

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熱量によって人が動き、インフルエンスを起こしていく。

だからこそ、今後起業や新規事業を考えている方は、

・本気で成し遂げたいビションやミッション、想いを発信し続ける
・メンバーが辛い時こそ、自分で先陣を切って旗振り役となる
・熱量高く人を巻き込み、熱量を伝播させていく

を意識して取り組んでいきましょう。


おわりに

いかがでしたでしょうか?

起業や新規事業を立ち上げる上で避けては通れない問題である「人間関係」事業に失敗する大半のケースは「人間関係」であるといっても過言ではありません。

だからこそ、旗振り役である自分が、明確なビジョンやミッション、想いを熱量高く示し、メンバーの共感を生み、熱量を伝播させていくことが重要です。

これから新規事業を行っていく方、起業を検討されている方の参考になれば幸いです。

ちなみに、今回ウェビナーで使用したホワイトボードがこちらです。

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GIRONはテキストコミュニケーションが主流のため、かっこいいスライドよりはホワイトボードに手書きスタイルでウェビナーをやるというちょっと変わったスタイルを導入しています。
(※ホワイトボードに記載した順番とは多少違います)

以上になります。
この分野で「この部分を触れてほしい!」等のお勧めがありましたらTwitterで教えていただけると嬉しいです。


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