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ある日の記録

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日常の中でたまに起きる、忘れたくない一日のこと
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#記憶

しょっぱかったバースデーケーキ

しょっぱかったバースデーケーキ

あれは何歳の誕生日だったろう。

子供の頃は毎年、誕生日には母がケーキを作ってくれた。生クリームをハンドミキサーでブーンと混ぜて、ふわふわになった白いクリームを丁寧に市販のスポンジに塗り、間にフルーツを挟んで、最後にまたフルーツとクリームでデコレーションするのが我が家の定番だった。

その年も、食後のケーキを楽しみにしていた。冷蔵庫で冷やしていたケーキをテーブルの上に出し、ろうそくを飾って、家族が

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海へ向かう

海へ向かう

真冬の夜の闇の中、車は街を滑る。

頭上には、いつになく見事な満点の星空。

「代わりに見といて」

ハンドルを握る彼は前方に視線を戻し、ふわりと言う。

彼の隣で、彼の分まで星に見とれる。

地図は出さずに、目指すは海の方。

間違った道をぐるりと回り

また同じ場所に出て、2人で笑う。

見知らぬ街の、見知らぬ坂を上りきると

突然 視界が開けた。

同時に息をのみ、歓声をあげる。

宝石のよ

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