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命が大事、降伏しよう

 2022年2月24日にロシアがウクライナに全面的な侵略戦争を始めた。今ではロシア軍人がウクライナ人に行った様々な蛮行が明るみになってきている。
 キーウ州のブチャ地区での虐殺、その凄惨な写真の数々。ロシア軍人がウクライナ軍人の性器を切断し射殺する映像を、テレグラムというSNSで投稿した。


 私事だが、自宅で改装工事が行われているためホテル暮らしをしている。自宅でテレビを見ることはないが、ホテルでの夕食の後は部屋で朝日新聞を読みながらテレビを見ている。こんなにもマスメディアが腐敗しているのかという驚きの毎日だ。
 とあるニュース番組? なのか情報番組でのコメンテーターの発言が恐ろしかった。

「ゼレンスキー(ウクライナ大統領)が国民に戦えと言うのはおかしい。戦わない自由も必要だ。非戦闘員の犠牲を出しているウクライナは人権問題だ」

「まじかこいつ」 私の素直な感想だ。

 ただテレビ視聴者の中では、このコメンテーターが素晴らしいヒューマニストだと勘違いする人がいるのではないかと思った。
 実際にどのような意図を持ってこのような発言をしているのかというのを知りたくなった私は、このコメンテーターが出演しているネット番組・テレビ番組を調べて視聴したが、コメンテーターの意図が理解できた。

「敵国が自国より強かった場合に戦争したら、自国の非戦闘員が犠牲になる。非戦闘員の命は大事だから早く降伏しよう。そうすれば命だけは助かるんだから。」

 この意図が見えた時に、ある首相の発言を思い出した。

 1977年9月28日、日本赤軍の5人が日航機をハイジャックした事件。テロリストは身代金と受刑者9人の解放を要求した。受刑者9人の内、実際に出国を希望したのは6人。これに対して当時の福田赳夫首相が10月1日に超法規的措置を取った。つまりテロリストの要求通りに身代金と受刑者を引き渡し、人質を解放するという決断だ。この時の福田赳夫首相の発言は非常に有名である。

「人の命は地球より重い」

 この対応に日本は世界からとんでもなくバッシングを受けた。当然のことだ。ハイジャックをすれば、つまりテロを起こして人質を取れば、何でも言うことを聞いてくれる。なぜかって? お命が大事だから。

 コメンテーターの意図に戻ろう。ロシアが攻めてきたら戦ったらだめ。早く国を明け渡して降伏しないと。なぜか? お命が大事だから。


「命が大事でしょ? だから従わないと」 こんな要求に屈していたら、新たなテロ・戦争を助長する。

 やはりメディアはだめだ。完全に腐っている。


 しかし、そうはいっても命は大事だ。それでもウクライナ人はロシアの侵略に対して毅然と戦っている。
 その理由がわかる映画を紹介したい。これを見れば「命が大事、早く降伏すれば良い」という考えが吹き飛ぶのは間違いない。

監督:アグニェシュカ・ホランド/脚本:アンドレア・チャルーパ

 ソ連時代の実話が描かれている。
『命よりも大切なものがある』それをわかっているからウクライナ人は戦っているのだということを痛感させられた。

 降伏論者である方も、そうでない方も是非一度見ていただきたい作品だ。



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