真野遥|発酵室 よはく

日本酒と発酵が大好きな料理家です。東京での5年間の料理教室主宰を経て京都に移住。左京区で酒屋開業準備中。著書『手軽においしく発酵食のレシピ』(成美堂出版)『最強おつまみ事典』(西東社) HP: http://www.harukamano-jozo.com

真野遥|発酵室 よはく

日本酒と発酵が大好きな料理家です。東京での5年間の料理教室主宰を経て京都に移住。左京区で酒屋開業準備中。著書『手軽においしく発酵食のレシピ』(成美堂出版)『最強おつまみ事典』(西東社) HP: http://www.harukamano-jozo.com

マガジン

  • 発酵料理家のメモ帳

    こちらのマガジンでは、発酵料理や地方食材を使ったレシピや、おすすめ発酵調味料をご紹介していきます。

  • 悶絶美味の食楽道

    料理家としては半人前ながら、食べ手としては一丁前(のつもり)。 そんなワガママ発酵料理家が"本当に美味しいと思ったものだけ"を綴る、ワガママな食レポです。 基本的に、心から悶絶した体験のみをご紹介していこうと思います。

  • 日本酒マリアージュ料理教室のレシピ集

    新宿御苑前で開催している"日本酒マリアージュ料理教室"でご紹介したレシピです。実際のレッスンでは、月のテーマごとの座学+調理実習+日本酒と料理をペアリングでご試食いただけます。

  • 京都での暮らし

    憧れの京都に、半分移住しました。京都での毎日を、日記に書き残していきます。

  • 作り置きおつまみ

    いつものごはんも、お客さんのおもてなしも。日々の晩酌を無理なく楽しめるようになる、作り置きおつまみをご紹介するマガジンです。 ①時間が経つごとに美味しくなる ②身体に優しい ③5日以上保存可能 ④手近な食材で、気軽に作れる ⑤普通のおかずにもなる 不定期の更新ですが、どうぞお楽しみに。

最近の記事

旅する気分で晩酌を。ちょい足しアレンジで楽しむ日本酒ペアリングのススメ。

私は旅が好きです。 あまりカチッと予定を組まず、流れに身を任せてあちらこちらへ。 行く先々での思いがけぬ出会いこそ、旅の醍醐味ですよね。 そんな旅先での嬉しい出会いの代表格は、美味しいものとの出会い。 秋田のお味噌屋さんを訪ねた時に味わった、驚くほど美味しい山菜ご飯といぶりがっこ。高知の市場で出会った、幻の魚「メジカの新子」を仏手柑の果汁で食べる、あの目が覚めるような溌剌とした美味しさ。 非日常で出会う美味しさは、人生に喜びと潤いを与えてくれます。 そんな"旅先で出会う

    • 日本酒に合う発酵おつまみクッキー缶、できました。

      《次回の販売は2024年12月です(2024年11月30日更新)》 昨年からずっと準備を進めていた、発酵室よはくのオリジナル商品。 ようやく完成しました!! その名も、日本酒に合う発酵おつまみクッキー缶です。 さてさて、noteでご報告するタイミングを逃してしまいましたが、昨年6月に京都で酒屋 発酵室 よはくをオープンし、おかげさまで先日無事に1周年を迎えました。 基本は小売店なのですが、「よはくオリジナル商品も作りたい!日本酒をもっと楽しんでいただけるギフトにもぴっ

      • ふなずし、肉の熟鮓、RTA熟鮓…!?寿司のルーツを辿る数千年の味覚旅行。

        久しぶりのnote更新です! 昨年6月に京都で酒屋「発酵室 よはく」をオープンし、仕事も暮らしも大きく変化したのですが、これに関しては別途note書くとして。 今回は興奮冷めやらぬ余韻のままにレポートを書こうと思います。 先日、私の店で「なれずし友の会」が開催されました! 発起人は、三重県で麹作りのワークショップをされているつむぎさん。 こんなツイートをされていたので「是非うちで!」とご提案し、実現しました。 そこから私が勝手に会に肉付けしまくり、なんやかんやあって発酵

        • 〜制限が生み出す多様性〜 クラフトサケ×ペアリングの現在地 【稲とアガベの口福マリアージュ】

          突然ですが、皆さんは「クラフトサケ」という言葉をご存じでしょうか? 最近ではクラフトビールが一般的になってきましたが、「クラフトサケ」という言葉はまだまだ聞き慣れない方が多いかと思います。 簡単に言えば小規模生産の日本酒のことなのですが、クラフトビールと異なり日本酒は新規で醸造免許を取得することができません。そのため、日本酒の醸造技術をベースにしつつ、酒税法上の「日本酒(清酒)」の枠から意図的に外れることで日本酒に近いお酒を造ってしまおう。そんな動きで生まれたのが、現在クラ

        マガジン

        • 発酵料理家のメモ帳
          54本
        • 悶絶美味の食楽道
          6本
        • 日本酒マリアージュ料理教室のレシピ集
          22本
        • 京都での暮らし
          7本
        • 作り置きおつまみ
          26本
        • 旅の記録
          18本

        記事

          【レシピ】春酒に合わせたい!春野菜の酒粕グラタン

          日本酒売り場がピンク色に彩られる季節になりました! 2月〜4月頃に出回る「春酒」は、桜を連想させるピンク色のラベルのものが多く、春の晩酌をより楽しいものにしてくれます。 「春酒」に明確な定義はありませんが、フルーティーで甘味があるものや、にごり酒やおりがらみ、スパークリング、甘酸っぱいものなど、可愛らしい味わいのものが多く、中には赤色酵母や赤米or黒米を使ったピンク色のお酒もあります。 そして、そんな春酒は春の味覚にとっても合うのです! 春酒と言ってももちろんお酒によ

          【レシピ】春酒に合わせたい!春野菜の酒粕グラタン

          みそ仕込み2023

          今年も始まりました、みそ仕込み!! みそを仕込み始めて今年で(たぶん)6年目か7年目。 まだまだ初心者ですが、少しずつ勘どころが分かってきたような。 毎年いろんな材料や配合で仕込んでいるので、今年のみそ仕込みも記録しておこうと思います(というか、みそにまつわることをダラダラ垂れ流します)。 今年は滋賀県長浜市のSHIBATA GROUND MUSICさんの大豆と玄米麹で仕込んでいます。各所で耳にして、ずっと気になっていた農家さんで、昨年の秋に食仲間とともに圃場にお邪魔しま

          2022年の振り返り

          今年も一年あっという間でしたね。 毎年恒例の1年振り返りnoteを書こうと思います。 昨年は本を出版したり、京都に秘密基地を構えたりなど、かなり濃密な1年間でしたが、「どりゃー!飛躍するぞー!」というよりも、むしろ地に足つけることを大切にし、昨年の一文字は「土」でした。 今年の一文字は何かなぁなんて考えながら、ゆるりとこの一年を振り返っていきます。 まずは、今年のお仕事のまとめです。 書籍・雑誌ご縁をいただき、『家飲みで楽しむ!はじめての日本酒』(扶桑社ムック)のレシ

          【レシピ】 梨と巨峰の白和え 生ハム添え

          4ヶ月ぶりのnote投稿になってしまいました。季節はすっかり秋ですね。 私は秋が大好きで、秋晴れの朝の凜とした空気、澄み渡った空と線の細い雲、街中に広がる金木犀の香りが大好き。 そして、忘れてはならないのが実りの秋。柿や梨、ぶどう、いちじくなど、秋は白和えにピッタリな果物が多い気がします。 白和といえば、にんじんやほうれん草、しめじなどの野菜やキノコを使ってお出汁をきかせた和の家庭料理というイメージが強いかもしれませんが、果物を使って洋風に仕上げるのも乙なものです。 今

          【レシピ】 梨と巨峰の白和え 生ハム添え

          【レシピ】コリコリ食感がクセになる!干しきゅうりとイカの麻辣醤油麹炒め

          夏野菜が美味しい季節になってきましたね! なす、きゅうり、トマト、甘長唐辛子、冬瓜、ズッキーニ…。考えているだけで心に涼やかな風が吹くような気持ちになります。 私はできるだけ季節の野菜を食べるようにしているため、夏以外は夏野菜を封印。いよいよ暑くなってきて解禁する夏野菜の美味しさはひとしおです。 先日、大原の畑でそら豆がたくさん収穫できました。 無農薬・無肥料の放ったらかし農法で、月に1回ほどしか畑に行けず、手入れという手入れもしていないのに、こんなに収穫できるなんて。感

          【レシピ】コリコリ食感がクセになる!干しきゅうりとイカの麻辣醤油麹炒め

          オイスターソースと紹興酒で作る!春を味わうご馳走おかず&おつまみレシピ

          中華料理に欠かせない、紹興酒とオイスターソース。 私は中華料理が大大大好きなので、この2つは必ず常備しています。 (好き過ぎるあまり、大人げなく「大」を3つも入れてしまいました。) 和食では、料理酒として日本酒を使いますが、中華料理では紹興酒が使われます。日本酒と違い、紹興酒はもち米を原料として造られており、麹を作る際は「クモノスカビ」という、日本酒とは違う菌が使われます。 長期間熟成させることによって生まれる甘やかでコクのある風味とほのかな酸味は、いつもの料理を一味違った

          オイスターソースと紹興酒で作る!春を味わうご馳走おかず&おつまみレシピ

          発酵する料理教室、その後

          日本酒マリアージュ料理教室から「発酵室 よはくの料理教室」に生まれ変わり、初月のレッスンが無事に終了しました! 今月から「手仕事」をテーマにし、季節の仕込みものをしてから料理をし、日本酒と共に試食する…という流れになりました。 手仕事をテーマにした理由については前回のnoteに書いたのですが、思い描いていた通りの、ほのぼのした良い空間になりました。 味噌を作ったことがある方も無い方も、味噌仕込みを通じて様々な会話が生まれ、「大豆を潰すのって意外と大変!」「ジップロックで

          発酵する料理教室、その後

          〜季節の手仕事と日本酒の宴〜 日本酒マリアージュ料理教室が生まれ変わります!

          2018年4月からスタートした、日本酒マリアージュ料理教室。 新宿御苑前のキッチンスタジオを拠点に細々と始め、気付けば今月で丸4年となります。これまで延べ1600名以上の方にご参加いただき、本当にありがとうございます…!! さて、そんな日本酒マリアージュ料理教室がリニューアルし、新しく生まれ変わることになりました。今回のnoteでは、どのように変わるかという具体的な内容と、そこに込めた思いを書かせていただきます。 これまでの日本酒マリアージュ料理教室これまでのレッスンでは

          〜季節の手仕事と日本酒の宴〜 日本酒マリアージュ料理教室が生まれ変わります!

          【レシピ】ささみと菜の花といよかんの塩麹辛子和え

          春生まれということもあってか、春になると浮き足立ってしまいます。 冬枯れた景色が一変し、虫たちが目を覚まし、地中でエネルギーを蓄えていた様々な命が芽吹き始める季節。 春に楽しみにしている食材は両手で数え切れないほどありますが、中でも大好きなのが菜の花。京都では、まだ大きく成長していない柔らかい菜の花が手に入りやすく、この時期は毎日のように菜の花を食べています。 今回は、私が大好きな菜の花のレシピをご紹介します。 『いつものお酒が100倍おいしくなる 最強おつまみ事典』(西

          【レシピ】ささみと菜の花といよかんの塩麹辛子和え

          余白を醸そう。 「発酵室 よはく」始動します。

          2016年にフリーランスの料理家として活動を始めて以来、屋号などは定めずに、自分の名前で活動してきました。 個人事業主の「屋号」とは、法人で言うところの「会社名」のようなもので、料理家の場合は「〇〇キッチン」のような屋号で料理教室をされている方が多いです。屋号は開業届を出す際に申告することができるのですが、任意のため特に付けなくても問題ありません。 実はずっと「何か良い屋号が欲しいなあ」と考えていたのですが、なかなか良いアイデアが出ないまま早6年。 先日、まるで嘘のよう

          余白を醸そう。 「発酵室 よはく」始動します。

          北山で出会った、木と共にある暮らし。

          京都と東京の二拠点生活を始めて以来、今まで知らなかった京都の様々な地域に足を運ぶようになりました。 その一つが、京都市から車で30分ほどの距離にある「北山」という集落。 この地に導かれたのは、建築史家の本間智希さんとの出会いがきっかけです。本間さんは、大学の非常勤講師をされながら、建築や都市の歴史を研究する中で、北山の「中川」という地域の文化的景観を保全する活動をされています。 本間さんは現在、北山の風土と地域資源を保全するべく、クラウドファンディングに挑戦中!!是非の

          北山で出会った、木と共にある暮らし。

          糀屋さんで無給で働いた10日間がお金に代えがたいほど贅沢だった話

          2月の頭から10日間ほど、愛知県西尾市にあるみやもと糀店さんで、糀作りのお手伝いをしてきました。 「麹(糀)」とは、米などの穀物に麹菌を繁殖させたもので、味噌や醤油、酒、みりんなど、あらゆる日本の発酵調味料を作るのに欠かせない存在です。「麹」という表記が一般的ですが、「糀」も同じ意味です。お米にお花が咲いたかのような麹の風貌がストレートに表現された、素敵な漢字ですよね。 麹屋さんといえば、100年以上の老舗が殆どなのですが、みやもと糀店さんは新規参入の「麹ベンチャー」。元

          糀屋さんで無給で働いた10日間がお金に代えがたいほど贅沢だった話