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ただ1つの「事実」はなく、多様な見方があるだけ(あなたへの社会構成主義第1章)

 ガーゲン著書の読書会を進めていく中で、最新刊が読み終わってしまったので、20年前の著書「あなたへの社会構成主義」を読み始めることになりました。

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第1章 伝統的人間観の行きづまり

 第1章は学問的な議論の変遷がコンパクトにまとめられ、その上で社会構成主義の可能性を感じさせる第一歩、という感じでした。

 特に、手を替え品を替え、「同じ1つの物事にも、多様な見方がある」ということを改めて実感。正しい1つの答えがあるわけではなく、それぞれ関わりのある共同体の伝統≒文脈やナラティブで捉え方が違うという大前提が丁寧に書かれていました。

 また、普段話している言葉自体も本当にその状態を表しているのか?(たまたまこれまで育った文化の中で使用された語彙の範囲で表現してるにすぎない)も怪しいのに、その言葉の捉え方が他者にとっても全く同じということはないというのも、コミュニケーションのズレを感じる時に改めて立ち返りたいなと思いました。

読書会で話したこと

  • 改めて、見たいように人はみるんだなという気づきが大きかった

  • 1つの見方をしてる時って、他の見方ができなくなっちゃう

  • 文中に出てくる、ハインリッヒと父親の会話も「文体練習」もそれらのことがとてもわかりやすい事例だった

  • 20年前ということで、「社会構成主義」VS◯◯(他の学問)の色が濃かった

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