見出し画像

【記念スタンプでよみがえる旅の記憶】京都を娘とふたり旅した去年の夏のはなし



娘とふたりきり、初めての京都。


改札を出るとき駅員さんに京都駅の記念スタンプの場所を尋ねると、まっすぐ行って右へ曲がると階段があって、そこから2階だか3階だかの何とかという場所に置いてあると聞き(ほとんど覚えていられないくらい遠い場所に感じた)

広い京都駅の構内でスーツケースを押しながら、しばらくのあいだ娘と一緒に彷徨いました。

何度も同じ場所を行ったり来たりしながらも、言われた階段すら見つけることができず…。

彷徨っていた中で目についたのは、構内の総合観光案内所
教えてもらった場所とは違うけれど、観光案内所なら記念スタンプがあるかもしれないとかすかな希望を抱いて中へ入りました。
しかし、一通り見わたしてみても、記念スタンプが置かれた一角を見つけることはできませんでした。

もうこれ以上、娘を連れまわして駅の中を探すのは難しいなと思ったので、
最後の望みをかけ案内所の方に、「京都駅の記念スタンプは置いてありませんか?」と尋ねてみました。


すると「京都駅のスタンプはないんだけれど、記念スタンプならいくつかあります」とのことで、しばらく待っていると案内所の奥の方から、少し年季のはいった小さな箱を出してきてくれました。
中を覗くと何種類かのスタンプが入っていて、娘にどれがいいかと聞くと、選んだのが冒頭の写真の舞妓さんのスタンプでした。

せっかく新幹線を使ってきたのに、京都駅のスタンプはないのか…と内心ちょっとがっかりしながらも、子どもの手前「見つかってよかったね!」と、とにかくスタンプを無事押せたことを二人で喜びました。

電車を乗り継いで京都へ娘とふたり旅に出た、去年の夏。


スタンプ帳を開くと、その時の情景、気持ち、娘の表情や思い出の細部がありありと思い起されます。写真を見返してみても、その時の感情や記憶の細部までは上手く思い出せないのに。


スタンプ帳に押された記念スタンプをみながら、このスタンプはどこで押したものだったかなと考えていると、

観光案内所のカウンターや記念スタンプが収められていたちょっと古ぼけた厚紙でできた箱の質感、スタンプを押した後に駅構内の喫茶店に入って二人でケーキを食べたことなど、それまですっかり忘れていた旅の記憶がみるみるとよみがえってくるのが不思議です。



この記事が参加している募集

一度は行きたいあの場所

いただいたサポートは子どもとのふたり旅に使わせていただきます✨みなさまからのサポートで旅が続けられます😭ありがとうございます💖