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何度でも読み返したいnote2

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何度でも読み返したいnoteの備忘録です。こちらの2も記事が100本集まったので、3を作りました。
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#日記

行間を読むという不毛と意義

2022.6.3(金曜日) Line spacing 晴れている。 そして暑い。 暑いが出かけることにした私。 街を歩きながらいろいろ考えごと。 「そのセリフはそういう意味じゃないだろ!もっと役の心の奥を知れ!」 演劇をやっていた頃、何度そういう叱責を受けただろう。 行間をうまく読めない役者がそうやって演出家から叱責をくらうのは珍しい光景ではない。 そういう苦行をしたせいか行間を読むのは得意になったが、そうでない方と接する時にとても苦労する。 私はこの一言で充分だろうと

05.14

美味しいもの談義「よくわからんけどとりあえずすっごい美味しいもん食べたいなぁ。」 仕事の帰り道でぼくの隣を歩くいつもの上司が笑いながらぼくにこう語りかけてきた。 「そうですね。 とりあえずすっごい美味しいもの食べたいですね。」 そうぼくも笑いながら上司へと言葉を返す。 そうやってぼくと上司のいますっごい食べたいもの談義が突然幕を開けた。 まずはじめにあがった美味しいものは「回転寿司のサイドメニュー」だった。というのも仕事の休憩時間にぼくがInstagramで回転寿司

私が夫を泣かせた日

2022年4月10日 私は夫を泣かせてしまった。 夫の涙は一生見ることがないのだろう… そう思っていた。 実際、彼は、小学校低学年の柔道の大会で敗退して以来、泣いたことがないらしい。義理の父と母からも、「その大会以降、彼の涙する姿を見たことがない」と聞いていた。 妻となった私から見ても、夫はわりと社会の中では一匹狼的存在に映っているし、体も大きくてちょっと見た目も怖いので、そして異常なほどのタフさを兼ね揃えているように見えるため、この人が泣くことは今後もないだろうなと思

俺が真也で真也が俺で

夫が真也に理解を示している。 それも、とびきり深い理解と同情をだ。 我々夫婦が、そろってAmazonプライムのバチェラージャパンを楽しんでいることは、既に何度かお伝えした。 参考記事① 参考記事② ←最近ようやくリンクを付けられるようになったから多用 バチェラーとは、たった一人の完璧な男性を複数人の女性たちが奪い合う恋愛リアリティショーである。 シーズン4から視聴をスタートさせ、その後シーズン1、2と順調に視聴を重ね、このほどついにシーズン3を完走した。完全制覇である。

「死んだら悲しい」は本当か

また、知り合いが自殺した。 その人とは何人かで集まる時に居合わせるという感じで、個人的にすごく話したというわけではなかったので、「〇〇自殺したよ。」と聞いた時、驚きはしたけど「驚き」程度だった。 「まじか。」に次いで出た言葉は、「OD?」だった。その人がやたら薬に詳しくて度々ODしているのを知っていたから出た言葉だったが、自殺の知らせを聞いてから何も考えずに自殺方法を尋ねてしまうくらいには、私はおかしい。 その手のニュースに私は上手く反応できなくなっている。 友達が死んでも

役に立たないものが好きだという貴族的嗜好が私を救う

役に立たないものが好きである。 役に立たないものが好きであるという貴族的嗜好は、言い換えればこの世を逞しく生き抜いていくことにはあまり適していないということでもある。 小さい頃から現在まで、読書がほぼ唯一の趣味であるが、本を読むことで何かの役に立ててやろうという気は毛頭ない。 誤解を恐れずに言うなら、そういう考えはちょっと浅ましい気がする。 時間とお金をかけてせっかく読んだのだから、直接的に何かの役に立てたい、という姿勢はなんだか貧乏くさい気がするのだ。 時間とお金をかけ

【エッセイ】免許センターで誕生日会をすればいい

少し前に、免許更新のため江東区の免許センターに行きました。 大学生のとき免許を取ってから更新は3回目。でも免許センターのあの雰囲気、どうも好きになれなくて。 普段交わらない領域の人たちが、境界を超えて集まってきて、自由に出ていくこともできずに滞留してる感じ。ずもずもする。 そこにいる人たちがあまりにも読めなくて落ち着かないんです。鼻をすすっただけで怒り狂う人がいるかもしれない。急に大声で電話し出す人がいるかもしれない。長く待たされているという状況もあって、どんより濁ったよ

【エッセイ】人に愛される才能を持った君だから

このところリサーチに余念がない。 甥っ子2号が就職することになり、お祝いの品を探しているからだ。 今日も行きつけの美容院で聞いてみた。アシスタントの男の子は20歳で2号と歳も近い。 「うーん、スケボーがほしいっすね」 「ごめん、スケボー以外で」 スケボーを馬鹿にしてるわけじゃない。むしろめちゃくちゃカッコいいと思う。ただ甥っ子2号はとんでもなくどんくさい。小学校の運動会で大車輪のように転んだのを私は今も覚えている。 何をするのも遅かった。走れば転ぶ。ゲームをすれば負ける、も

向かいの人 観察日記(仮) ハルミさんが退職する

職場で向かいの席に座るハルミさん(もちろん仮名)は、感情表現が豊かな人だ。 わたし(石崎秋子)から見てそれはオムツのない排泄行為、「おもらし」である。 ‐ ハルミさんを観察するようで 臭いや音、表情でおもらしに気が付くと、心のおしりふきが自動反応してしまうわたしを観察する日記。 2020年8月に書き始めた「向かいの人 観察日記(仮)」 前回、続報を書いたのは 2020年10月29日。 あれから約1年半がたった今週あたま。 その知らせは突然だった。 月曜恒例のミーティング

何者かになるためじゃなく、ただ味わうために生まれてきた

とにかく、あたたかいものが好き。 春とかホットコーヒーとか猫とかお風呂とか。 許されるならずっと日向ぼっこしてたいし、 はっぴいえんどの「風をあつめて」とか聴いてたい。 心があたたかくなる瞬間も好き。 誰かと心通じ合えた瞬間とか、思わずクスッと笑ってしまう時とか お酒飲みながら語り合えた夜とか。 「こんな素敵な季節に生まれてきてくれてありがとう」 友達がずっと前に言ってくれた言葉。 なんてあたたかい言葉なんだろう。 なんだか嬉しくて、誕生日のたびに思い出すし、ずっと心

アラサー、泣きっ面に顔面パイを喰らう

消えたボーナス 思い起こせば数か月前、冬の賞与を頂いた。 貯金ができないアラサーは、億万長者になれた実感があった。 貯金だ貯金。 ひとまず、支払いが必要なものを優先し、ほかは貯金。 意気込んだのも束の間。 もう何回繰り返したかわからない蛮行「ボーナス入ったしいいかキャンペーン」を実施。 下記、令和3年度冬季賞与「ボーナス入ったしいいかキャンペーン」実績 ・なんか綺麗な色のセミオーダースーツ ・ノートPC ・年末おつかれさま旅行 ・愛車のタイヤ 上記は思い起こせるレベ

悲しくなったときは海をみにゆく

本題名は、寺山修司の詩の一節である。 みなさんは、悲しくなった時、心を落ち着かせるためにしている事はあるだろうか。 ところで私は、本日、取引先の、怒らせてはいけないランキング第1位の人を、とうとう怒らせてしまった。 女性というのは難しい。何故か、難しい男性を怒らせた時より、女性を怒らせた時の方が、精神的ダメージがでかい。 「女人は我々男子にとって正に人生そのものである。 即ち諸悪の根源である」と、芥川も言っているではないか。私は女ではあるけれど。 とにかく、気を付けねばな

「2人組をつくってください」

ずっと、だれかにとっての いちばんになりたいと思っていた 教室のなかで、学校のなかで だれかひとりを選ばなければいけないとき わたしはいつも余っていた 体育の授業でつくる2人組 文化祭を一緒にみてまわる子 修学旅行の2人部屋 あらゆる場面で必要とされる2人組の相手を わたしはいつも見つけられなかった 仲良しの子たちはある程度いたけれど、 2人組を必要とされたとき、その子たちが 真っ先に思い浮かべるのはわたしではないと 分かっているから声を掛けられなかった 高校生の頃

串カツ田中でデートを楽しめたら、本気の恋だと思う。

試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。 という有名なキャッチコピーがある。 尾形真理子さんがルミネの広告にあてたコピーである。試着室で服を試す時、「この服、あの人のタイプかな?」とか「この服を着てあの人と海に行きたいな」などと思い出す人は本当に好きな人だ、というような意味であろう。無意識にやってしまう行動からその奥に潜む感情を的確に言い当てたハッとするようなコピーだ。 このコピーがあまりにも好きで、「〇〇したら、本気の恋だと思う。」というコピーを考えるのに一時期ハマっ