ホームレス(home-less)なわたし
5,6年前、私は新橋の居酒屋でバイトをしていた。
新橋の居酒屋は仕事帰りのサラリーマンたちで賑わう。
「明日も仕事じゃないの?」と思うけれど、華金じゃなくたって、閉店まで飲んでる人たちがいっぱいいた。
私はサラリーマンたちにお酒を提供し、サラリーマンたちと同じように、終電で辛気臭い家に帰る日々を送った。
「潜在的なホームレスなんていうのはね、たくさんいるんだよ」。
よりどころがない、安心できる場所がない、私には帰る場所がない、そう相談した時に、あるベテラン看護師はそう答えた