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マネジャー依存からの脱却。自律的で熱狂したチームへ

弊社では年に2回自分たちのプロダクト・モチベーションクラウドを使い、組織エンゲージメントの調査をしています。2022年の夏に行ったチームの調査ではマネジャー依存で自己定義が低い組織という結果が出ました。今回は、その後のチームの変化について紹介します。

当時のチーム状況

ちなみに2022年初の結果は以下のnoteに記しています。

年初にチームのビジョンや、そこに向けた大きな役割を設定したことで、少しずつメンバーが、この役割をやりたいと手を上げてくれるようになりました。ただ、まだまだ一人ひとりの任せた分野への解像度が低く、どうしても最終的な意思決定はマネジャーがするという状態でした。
また、チームの人員の入れ替わりもあり、お互いの仕事がわかりづらくなるという事象も起こっていました。これに輪をかけて、割と自分は自分、個人目標を達成すればいいという内向きな空気が流れていました。
象徴的だったのは、チーム会でPCを開きっぱなし、内職をしていて人の話を聞いていないシーンが目立ち始めました。司会が何かを問いかけても、しばしの沈黙。数名から内職は流石にやめませんか?と意見が出るほどでした。

この状況を言い当てるようなエンゲージメント結果が出てきたため、メンバー全員が向き合う必要がありました。マネジャー自身も、自分のモードを変える必要があると感じ、ベテランCSたちに相談。全員がマネジャー以上の意思決定をしていけるチームを作ることを目指そうと決意しました。

マネジャーからは、チーム変化のためのメッセージを送った

まず、私から岡田武史監督のコンサドーレ時代のエピソードに「今、チームは負けていますけど、僕は監督に言われた役割はしっかりやってまっせ」とアピールした選手の話があるんですが、それを引き合いに出しました。

みなさんは、ベンチ見て走ってますよね?つまり、マネジャーである私に「チームは未達ですが、私はちゃんとやってますから、いいですよね?」と言ってる感じです。みなさんが見るべきは、対戦相手であり、仲間であり、目標であるゴール。そして、観客(お客様)ですよ。OKR未達だったら、一人ひとりに責任があるんです。
このチームは私のチームではなく、みなさん一人ひとりのチームです。

こんな感じです。当時の反応は個々それぞれという感じで伝わったかは、よくわからなかったです笑

「全員でマネジャー」を掲げ変化していく

メッセージが響いたのか、メンバーは応えてくれました。
「チーム全員でマネジャーをする」という目標を掲げ、お互いの仕事の発表に質問し合うようになり、何か手伝えないかを考えるようになっていきました。
また、一人ひとりマネジャーより専門性をつける分野を決めてもらい、6ヶ月の成長計画を作成。必ず成長に苦しむ谷を記載してもらうようにし、最後は各計画を発表しあって、期待をFBしました。

成長計画を共有している様子

そして、メンバーの発案で各自の成果発表としてnoteの運用も始まりました。今でも月1本ほど発信しておりますので、ぜひ、読んでいただければと思います。

実は、この頃から私は別の仕事を兼務し、マネジャー業は5割の稼働になっていました。私自身も思い切って任せてみるという選択を強制しました。これが良かったのか悪かったのかわかりませんが、チームは安定稼働し、OKRも90〜95%ほどまで迫れるようになってきました。
変化はそれだけではなく、他部署からの質問に、自分の言葉で熱く語るメンバーの姿が目立つようになっていきました。今では、私は、僕は、チームは、を主語に、メンバーが仕事を語ることができるようになり、一人ひとりがマネジャーのようにチームを引っ張り上げています。

結果的にチーム会は、勝手に盛り上がっている

内職が横行していたチーム会も、今では、誰かの発表から派生した話題で盛り上がりすぎてタイム・コントロールに失敗するというくらいまで熱量が高くなっています。そして、だいたいマネジャーがしゃべる時間がなくなっています。

これから

マネジャー依存で自己定義が低い組織という結果に、私を含む全員が納得し、チーム全員でマネジャー以上の意思決定を行うことを目指した結果、チームは大きく変化しました。しかし、まだまだ改善の余地があります。
今後は、各メンバーがより大きな成果を上げるため、未来を描き語り、未来を創るために必要な力を身につけることが必要です。マネジャーが描く未来ではなく、メンバーが会社や事業の未来を描き、仲間を増やしながらクエストを進めるチームを目指したいと思います。

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