只野成行

1961年生まれ。男。noteには主に映画感想文を書きます。実際に文章を書いてから、投…

只野成行

1961年生まれ。男。noteには主に映画感想文を書きます。実際に文章を書いてから、投稿するまで、間があるので、上映が終了していたりします。だから映画を見る参考にはなりません。画像は岡本太郎作品から無断借用しています。最近は、読書感想文も増えてきました。誤字脱字変換間違い多し。

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  • 映画日記

    見た映画の感想文。おおむね、ほめるよりもモンクが多く、偏った感想になっている。

  • 読書日記

    読んだ本の感想。私の場合、ベストセラーとか話題の本はあまり読まず、時流からかなりズレている気がします。音楽本や映画本が多いかもしれません。当然、読書案内というより、いい歳をして、モンクたらたらの文章が多い気がします。あしからず。

  • エッセイのようなものとか

    いまいち分類できないような個人的な文章

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    映画、文学、ロック、などで活躍した異人・偉人に対する愛憎渦巻く個人的な気持ちを発露した文章。

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    時事問題、社会問題に関する個人的な気持ちの吐露と提言?

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映画挫折日記 CGとアニメに違いがあるのだろうか?

ネットフリックスで色んな映画を摘まみ食いしている。最初は、終わりまで見るつもりで見始めるのだが、大抵、途中でやめてしまう。私はかなり飽きっぽいのだ。 先日は、キアヌ・リーブス主演の『ジョン・ウィック』という映画を3本見た。どれも、アクションシーンがメインの映画だった。 最初は、ほーう、すごい、なんて見ていたけど、アクションシーンばっかりだと、どんなに派手でも飽きる。3本目は、大阪が舞台?で真田広之も出ていたりしたのだが、やっぱり飽きてしまった。 ●真田広之出演、映画『ジ

    • 映画日記 『孤狼の血』ヤクザの顔と昭和

      ネットフリックスで『孤狼の血』を見た。 2018年公開の映画だ。 舞台は昭和の末の広島の街だ。対立するヤクザの組があって、それが全面戦争に発展してしまわないように、マル暴の刑事が奮闘するというハナシだ。 暴対法が施行される少し前だから、ヤクザを自由に描けるギリギリの時代設定だ。 ヤクザの親分役に、石橋蓮司、伊吹吾郎などが出てくる。その他の組員も、古典的なイメージそのものと言う配役と演技だ。 主人公のマル暴の刑事は、役所広司と松坂桃李だ。役所は、目的のためなら手段を択ば

      • 映画日記 『世界の終わりから』アニメみたいな実写映画

        ネットフリックスで『世界の終わりから』という映画を見た。 紀里谷和明監督の最新作にして最後の作品『世界の終わりから』予告編 公団のような建物の居室にベッドがある。老婆が寝ている。病人のようだ。孫らしい女子高生と、医師と看護婦がいる。 医師が「ご臨終です」みたいなことを言う。看護婦が、女子高生に慰みのコトバをかけて、医師と看護婦はいなくなってしまう。ベッドの遺体と女子高生が残される。 そんなファーストシーンだったと思う。 両親はしばらく前に交通事故で亡くなっている。祖

        • 映画日記「私は絶対許さない」 老人向け新書と実験的な映画

          ※多分、一年くらい前に書いて、下書きに入れておいて、忘れていた文章だ。せっかくだから、公開してみる。 1 老人向け新書を量産する流行作家 本屋に行くと、新書本のコーナーには、何歳になったらどうたらこうたら、といったタイトルの本が大量に並んでいる。心と体に関する老人向けの本だ。 少し前まで、「60歳」を過ぎたらだったのが、今は「70歳」に年齢が延長されている。今時、紙の本を買うのは老人ばかりなのだ。その老人も、ちょっと前は60代が中心だったのだが、きっと今は、スライドして

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          読書日記 松村雄策・著『ハウリングの音が聴こえる』

          松村雄策・著『ハウリングの音が聴こえる』河出書房新社を読んだ。この本は、松村雄策が「小説すばる」に連載していた文章を一冊にまとめたものだ。 途中、著者が脳梗塞になったために、4か月間の中断がある。連載は復活したのだが、すぐに終了してしまう。これは著者の健康状態が影響したというよりも、編集部の意向だ。「小説すばる」は、元々、著者と相性がいいとはいえない。 連載が終わった著者は、その後、だんだん体調を崩していって、2022年の3月に70歳で亡くなってしまった。死因は、脳梗塞で

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          映画日記 『あちらにいる鬼』豊川悦司はコントをやっているのか?

          『あちらにいる鬼』という映画をネットフリックスで見た。 主演・寺島しのぶ、豊川悦司、共演・広末涼子、映画『あちらにいる鬼』予告編【2022年11月11日公開】 主演の寺島しのぶ演じる女性作家のモデルが瀬戸内寂聴で、豊川悦司演じる男性作家が井上光晴で、男性作家の妻を広末涼子が演じている。原作小説を書いたのが井上光晴の娘で作家の井上荒野だ。 原作はだから、実の娘が、父親の不倫について書いた小説だ。井上光晴と瀬戸内寂聴は、別れたあとも親交があり、父の死後、井上荒野と瀬戸内寂聴

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          映画日記 是枝裕和監督『三度目の殺人』 みんないつものみんなだった

          是枝裕和監督の『三度目の殺人』という映画を、ネットフリックスで見た。 ネットフリックスだから、テレビ画面だ。映画館と違って、何時間何分あるかわかるし、途中で止めたり、再生を繰り返したり出来る。 それでは映画に失礼な気がして、ネットフリックスで映画を見るときのルールを勝手に決めた。 最初から最後まで一気に見る。 途中で止めない。 トイレにもいかない。 残り時間が何分か確かめない。 気になった箇所があっても途中で再生はしない。 ということにした。 自分で勝手に決めたルール

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          読書日記 大下英治・著『ショーケン 天才と狂気』なんだかなあな雑な本

          大下英治の『ショーケン 天才と狂気』が文庫になったので、つい買ってしまった。 結局、ショーケンは、無条件で受け入れて面白がってくれる年上に囲まれていた頃はよかったが、自分が年齢を重ねて、年上になっていくにつれ、居場所がなくなっていった、っていう人生だったように見える。と、私は思っている。 さて、大下英治の本だ。それにしても、ひどい本だった。 雑のひとことに尽きる。 この本は、徹底して他人のコトバで成り立っている。書者自身の、ショーケンに対する評価とか、出演作品に対する

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          仙台の書店 金港堂と八重洲書店

          金港堂本店もなくなっちゃうのか… twitterというかXを見ていたら、仙台の「金港堂」本店が閉店すると出ていた。検索したら、河北新報に記事が出ていた。 金港堂は、懐かしい本屋さんだ。と言っても、私が利用していたのは、仙台に住んでいた1980年代の前半の数年間のことだ。って、この文章は、仙台を知っている人にしかわからない記述ばかりになりそうです。すいません。 金港堂は、片平の方から行くと、一番町通りの入り口にあって、当時は地下と二階があった。後に、定禅寺通りか広瀬通

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          映画日記 『ある男』誰になりすましたって結局死ぬときは、自分でしかない

          ネットフリックスで『ある男』を見た。 (※能書き 文章をあらかた書いてから、無理やり目次を作ったので、内容と一致していません。が、目次なり章立てをしてから、本文を書いた方が、わかりやすい文章になるような、気がしてきました。) マグリットの絵画 この映画の最初と最後に、絵画が登場する。多分、マグリットだと思う。木を見て森を見ない私は、最初に、この絵が気になってしまった。 やってはいけないことだが、画像を静止させて、その絵画を見てしまった。映画館では絶対に出来ないこと

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          没後五年にしてやっぱり孤独だったなと思うショーケンのロック

             ↑  「傷だらけの天使」 軽妙な!反射神経全開 もう5年が経ってしまった 2024年もいつの間にか3月になってしまった。もうじき、坂本龍一が亡くなってから、1年になる。早いなと思う。 3月と言えば、坂本の前に内田裕也と萩原健一の命日がある。2人とも、2019年の3月に亡くなっている。内田裕也が17日で、ショーケンは26日だ。 5年も経ってしまっている。2019年というと、年号だと平成の31年だ。ついこの間のような気もするが、もうそんなに経ったのか、という気もす

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          映画日記 大友克洋・監督『アキラ』発明がつまっていた画面

          ネットフリックスで『アキラ』を見た。大友克洋の1988年公開のアニメ映画だ。公開時に池袋の映画館で観て以来だから、三十数年ぶりだ。 ちょっと前にリマスターされて、劇場で公開されたというニュースを目にしたが、私が見たネットフリックスのは、リマスター版だろうか? 音声も画像も、雑な気がしたから、旧版のような気がする。 大人も女性もほとんど出てこない映画だった 不良少年たちの映画だ。引きこもりやイジメ、陰湿な暴力が当たり前になった現代の不良とちがって、ここに出てくるのは、

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          時々思い出すM君のことと、人の住まなくなった家

          一昨年に実家に帰った際、近所に空き家が増えていて、驚いたことがある。 実家のある地域は、もともとは畑や田んぼで、昭和30年代以降、徐々に住宅地に鞍替えされて家が建てられたところだ。私の実家も、昭和39年に建てている。 しかし、昭和50年代になると、家はあらかた建て終わって、新築はほぼなくなる。それらの家で育った子供たちは、何年かするとみんな巣立って、県外に出た者は定住先に戸建てかマンションを購入し、地元にとどまった者たちは、郊外に一戸建てを建てるか購入するかして生活をする

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          読書日記 柳澤健・著『1984年のUWF』はノンフィクションなのか?

          1 「ぼくらのふしぎな橋本治 連載1 PANTA」に憤慨してしまった 先日、『小説宝石』の2024年1月号で、パンタの出てくる橋本治の評伝の第一回を読んで、ずいぶんと憤慨した。 パンタというのは、去年の7月7日に亡くなったロックミュージシャンだ。頭脳警察というバンドを長らくやっていた。そしてパンタと橋本治は、仲が良いことで知られていた。 その二人のことを、柳澤健という橋本治の弟子らしい人が、書いたのが、『小説宝石』に載っていた「ぼくらのふしぎな橋本治 連載第一回PA

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          読書日記 学習参考書のような中川右介の本

          中川右介という、本をたくさん出している人がいる。ウィキペディアにはこんなふうに紹介されている。 作家だと私は思っていたが、ウィキでは作家ではなく、評論家で編集者となっている。 中川右介をジャンルでくくるとすると、多分、ノンフィクションなのだと思う。思う、と書いたのは、確証が持てないからだ。 資料を駆使して再構成するという手法に新しさを感じてしまった 中川右介は、それまで誰もやっていなかった手法を用いて、本を書いている。それは、膨大な量の既出本や雑誌の記事から、情報を

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          読書日記 松尾潔・著『おれの歌を止めるな』日本ポップス界の是枝宏和か

          前回の読書日記の三浦英之の『太陽の子』のところで、プロの書評として取り上げた、松尾潔の本を読んでみた。『おれの歌を止めるな』講談社という本だ。 著者は、ジャニー喜多川の性加害問題に関する意見をラジオで言ったことが問題視されて、所属事務所から解雇された、みたいな話で話題になった人だ。 その事務所が、山下達郎のマネージメントするために設立された、ほぼ個人事務所のようなもので、山下・竹内夫婦も、松尾と関係を絶つことに同意した、なんてハナシだった。 実際には、所属関係ではなく、

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