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人生の価値観~北国旅情編/連載エッセイ vol.40

※初出:知事認可・岩手県カイロプラクティック協同組合発行、「ほねっこくらぶ通信 vol.42(2007年10月)」掲載(原文ママ)。

我々が扱うのは所詮『生きる死ぬ』の分野ではない。

腰痛や肩こり、その他諸々の症状で『直接的に』命を失う人はいないからだ。

それであれば患者側の関心や対応は後回しになって然るべきなのだが、近年、この分野に対する人々の意識の向上には目を見張るものがある。

つまり、一昔前であれば『年を取れば誰でもなる』とか『騙し騙しやっていくものだ』といった常套句のもと、それら慢性的な症状の改善を諦めている(もしくは諦めさせられている)のが当たり前であった。

しかし近年は年齢に関係なく、その改善はもとより、予防の観点を持ち合わせている方々、例えば症状が解消しても維持および再発防止の為に定期的に来院する患者さんが増えてきているのだ。

この大きな変化の根本にあるものは何であろうか?
それは偏に人々の『価値観=健康観』の変化にあると私は考える。

以前の健康観では、『病気』以外の人々は全て『健康』とされていた。
つまり生命や日常生活を脅かすようになって初めて人々は『病気の改善』に取り組んでいた訳で、分かり易くいえば『悪くなったら対応しよう』のスタンスであった。

それが今は違う。
人々は『健康にはレベルがある』事を知っている。
そして『努力次第で高い健康レベルを保つ事ができる』事も知っている。

『平均寿命』より『健康寿命』が注目され始めて久しい事からもわかる様に、人々は『死なない為の健康』ではなく『楽しく生きる為の健康』を要求し始めたのだ。

私の院は地域柄、高齢の患者さんが多いが、来院のきっかけであった症状が通院する毎に改善していく事よりも
『体が楽だから来年もリンゴ作りを続けてみる』とか
『孫やご近所に姿勢が良くなったと言われて人前に出るのが楽しい』
『諦めていた韓国旅行へ行こうと思う』などなど
おおよそ『生死』には関係のない
しかし『楽しく豊かに生きる』方向へ自分の行動を選択できた喜びを伝えてくれる方々が非常に多い。

そんな患者さん達に向かい合うカイロプラクターやCA(カイロプラクティック・アシスタント)として必要な事は何であろうか?

私は最近つくづく思う、常日頃から自分自身が『価値観』を向上させられる場に身を置く事が重要ではないかと。
患者さんの喜びに共鳴できる様、自身の感受性を磨く必要があるのではないかと。
ドキドキワクワクの中で生きるべきではないかと…。

そんな訳でワタクシ先日、北海道で派手に『ドキドキワクワク』してきた。

きっかけは北海道郵政組合の研修での講演依頼であったが、飛行機のアクセスが芳しくない為、ど~せならと余裕を持った日程を組み、残りの時間で『北海グルメツアー』を決め込んだのである。

(つまりこれまでの『高尚な』物言いは、全てこの事を『正当化』する為の口上なのであった!!)

その行程は、まず到着日の夕食に近年大ブレークの『札幌スープカレー』の名店『マジックスパイス』へ駆け込み

その足で『2食目』として『てつや本店』の味噌とんこつラーメンを啜り

翌日は午前中に講演会を片付け(!?)

昼食には小樽の『魚一心』にて新鮮な寿司を頬張り

夜は『十鉄』にて生ラム&鹿肉のジンギスカンを平らげ

翌日、空港へ向かう途中に『村上牧場』の特濃ソフトクリームと『寺田牧場』の自家製モッツァレラチーズを使ったパスタ&ピザを詰め込むという『高密度・高カロリー』な珍道中であった。

(しかも途中でチョクチョク観光も挟んだので、視覚的にも大満足!!
 特にも『オタモイ遊園地跡』は
 『千と千尋の神隠し』を髣髴させるスゴイ所であった。
 興味のある方は、是非ネットにて検索を!!)

今、私が岩手に戻って考える事は、『カイロプラクティックを生業としていなければ、こんな体験はできなかっただろうな』という事である。

そうでなければ北海道からお声が掛かる事もなかったであろうし、北の仲間達と知り合う事も出来なかった。
(今回付き合ってくれた道央カイロ組合のY氏&U夫妻、ありがとう!!)

お蔭様で今日も『人生の価値観』について患者さん達と語り共感しあえる自分がいる…。

そして11月にはいよいよ2回目の『パーカーセミナージャパン』が開催される。
今度はどんな感動が待ち受け、どのように自分の価値観が揺さぶられるのか、今から非常に楽しみな今日この頃なのであった。


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