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ハシゴウエン/連載エッセイ vol.108

※初出:知事認可・岩手県カイロプラクティック協同組合発行、「姿勢ッコくらぶ通信 vol.110(2019年・第1号)」掲載(原文ママ)。

今年で本紙連載18年目に突入したこのエッセイ。

偶数月発行のスケジュール上、毎年毎年今更感アリアリではあるが……親愛なる読者の皆様、あけましておめでとうございます!! 
今年も当組合及び当通信を宜しくお願い致します!!

さて、実際この原稿を書いている時点で、既に1月末。
平成最後の年の1ヵ月が、早くも過ぎ去ってしまった。

そんな中、私は例の如く『平常運転』。
店舗での『臨床活動』と平行して、いくつかの『県内外への講師出張』を無事に完遂した。

2つある私の店舗の受付には、だいたい2ヶ月間のスケジュールが張り出されてあり、そこには講師出張の日程が、矢印でビシッと明記されている。

なにせ、店舗にいられる時間が非常に限られているワタクシ、お客様に都合を合わせて頂き、『完全予約制』で運営している都合上、『不在の理由』もお客様に納得して頂く必要があると考えているからだ。

そして、実はこの講師出張にも、2つの種類がある。

1つは『身内=プロ対象の講師出張』。

私は自身が所属する業界団体(一般社団法人)で、15年程前からインストラクターを務めており、所属会員に対する技術セミナーなどで講師を担当するケースがこれにあたる。

もう1つが『一般対象の講師出張』。

一般市民を対象とした講師を務めるケースがこれに当たり、講演依頼主は学校や施設や企業だったりする。
そして、この後者のケースが、近年増えてきており、今月だけで3件の講演を担当させて頂いた。

今年最初の講演は、今月中旬。
県内の某共済組合職員が対象。

訊けば、ある職員の方が、どこかで私の講演を聞き、是非、自分の職場でも……と思ってくださったのが依頼のきっかけだったとか。

こういうケースは、まさに講師冥利に尽きる。
今回も『ハカセ』という肩書きのギャップを利用しつつ、繰り広げられるマシンガントーク&姿勢調整デモンストレーション。
その盛り上がり様は、主催者の期待以上だったとの嬉しいご報告を頂戴した。

次の講演は、最終週の土曜に開催された、『岩手県姿勢調整師会』が主催する『県民の健康を考える講演会』。

全国に先駆けて、姿勢調整師会主催として2015年に初開催されて以来、何度か医師とのコラボもありながら、全7回すべてでメイン講師を務めさせて頂いている。

今回は、大流行のインフルエンザ禍で、当日キャンセルが続出し、最近の講演会と比べると、若干聴衆が少ないのは残念だったものの、準備段階で調整師会内の役割分担が促進されたようで、次回、7月の開催にはその成果が反映されるはず。

『老舗』の気概を持って、半年先を見据えた活動に期待したい。
これからも先駆けて歩め……みちのく人!!

そして今月最後の講演が、最終週の日曜日に名古屋で開催された、『愛知県姿勢調整師会および三重県姿勢調整師会』の主催する『中部地区健康講演会・病院任まかせはもう古い!健康はあなたの家庭から』……。

そう、地元の講演会の翌日に、他地域の講演会を担当する、まさに『講演会のはしご』……つまり『ハシゴウエン』だったのである。

何故このような『強行日程』が設定されるのか……それは、講師としての私のスケジュールの決まり方に由来する。

まず、私のスケジュールの最優先事項なのが、前述した『所属団体でのセミナー講師』。
これが大体、1年以上前から決まってくる。
この時点で、全くフリーな週末は、年間でも限られてくる。

そして、その限られた空白の週末に、『半年毎の開催』と決めている、地元・岩手県姿勢調整師会主催の大規模講演会の予定が組まれる。

当初はこれで、忙しいながらも無理なくスケジュールを回せていた。
ところが、岩手での講演会も定着し、それに伴って、ありがたくも評判が周囲に広まり始めると、他地域の姿勢調整師会から『ウチの地元でも是非ご講演を……』と声が掛かり始める。

しかしながら、私にとって『自由な週末』はそうそうない。
そんな訳で提案されるのが……

『岩手の講演会が終わった後、その足で、コチラに来て頂けません??』。

昨夏は最終便で伊丹空港へと飛んだ。
そして今回は名古屋空港へ。
飛行時間にして、1時間強。

いわゆる大手以外の航空会社が運営している事もあり、運賃も優しい。
普段、私は西日本への出張でも、飛行機は利用しない。
何かの都合で欠航になった場合、移動距離が移動距離なだけに、スケジュール上、他の交通手段に振替がきかないからだ。

その為、今回のような強行日程の場合のみ、相手方にもリスクを飲んで頂いた上で、飛行機を利用するのだが……この快適さ、今後の旅程組みにも影響するやも知れぬ……。

地元の調整師会の方に空港でピックアップして貰い、一路、名古屋中心部へ。
その後、地元のスタッフの方々と打ち合わせを兼ねた食事会。
そして、明日も喋るというのに、私のマシンガントークは収まらず、二次会を経て就寝。

翌朝起きると、購入したものの食べそびれた、アイスクリームがホテルの冷蔵庫の中で形を失っていた……。

肝心の講演会は、地元の姿勢調整師会の皆さんの奮闘もあって、大盛り上がりの中、無事に終了。
そしてその後の食事会では、名物・ひつまぶしを老舗名店にて堪能。

お給仕の女性店員の挙動が面白く、早速、その夜の物まねレパートリーに加える。
更に二次会。普段、なかなか接する事の出来ない他地域の先生方と忌憚のない意見を交換し、互いのモチベーションを高める……。

いやぁ~~……やっぱり他地域へ出向くのは楽しいなぁ……ハシゴウエンは大変だけど、これなら望むところだなぁ……『空飛ぶ講師』なんてカッコイイ~……などと浮かれていると、不意に私の携帯が震えた。

会話が一段落してから、留守電を確認すると、そこには機械音声で……

『アシタのヒコウキはキザイグリのカンケイでケッコウとナリマシタ』

……という非情のメッセージが!!

やはり日本列島は縦に長い……翌朝、予定の数倍の時間をかけて、地元・岩手へ帰還する私がいた……そう……東海道&東北の新幹線をハシゴして!!


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