フォークロアの縫い目を
人類学の学びをファッションに落とし込みたい!
エスニック市場の先駆者になりたい!
なーんて意気揚々と服飾の専門学校に入学して、
もう3週間目。
正直、毎日の登校を怖がっていた自分がいる。
周りの子は某ギャルソンとか、某ヨージとか、
いわゆる“モード系”を纏っている子が多くて。
それに比べて私は。
ヨーロッパ古着とか、アフリカ布とか。
自分が好きで纏っているはずなのに、周りから
「なんか古臭くね?」「なんかダサくね?」
なんて声が聞こえてきそうで、肩身が狭かった。
けれど、ある授業の先生が教えてくれたの。
あぁ、全く私ってやつは。
あれだけ人類学で文化相対主義を学んだのに、
勝手に「モダンの方が偉い・優れている」なんて
思い込んでいたのね。
私の好きな服はフォークロア。
手作りの温もりをふんだんに感じられて、
それぞれの色や柄に物語が込められていて、
「消費」するのではなく、「共に生きる」こと。
そういう、服を作るためにこの場所にいる。
だから、大丈夫。もっと胸を張っていこうよ。
フォークロアの世界に、どっぷり浸かろうぜ。
あっと言わせる新しいフォークロアを紡ぐんだ。
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