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悲しみの秘儀
ここ数年で1番好きな本。若松さんのエッセイ集。
ご存知の通り、私はポンコツケータイを使っているので、携帯の充電が秒で無くなる。
なので、移動中はこの本を熟読している。
この本は、
“悲しみ”とは何か?
なぜ人生には“悲しみ”が必要なのか?
ということを、引用の達人とも言われている若松さんがツラツラと書いている本。
悲しみって、なんで必要なんだろう?
毎日楽しく生きていれば、それが一番幸せじゃない?
悲しみがない方が、よっぽど幸せなんじゃない?
今までこんなヌルい考え方をして、気づいたら極力自分が悲しまない方向へと進んでいた気がする。
でも、この本を読んで“悲しみ”の捉え方が変わった。
かつての日本人は、「かなし」とは、「悲し」とだけでなく、「愛し」あるいは「美し」とすら書いて「悲し」と読んだ。
愛し、そして喪ったということは、いちども愛したことがないよりも、よいことなのだ。
悲しみの花は、けっして枯れない。
それを潤すのは私たちの心を流れる涙だからだ。
生きるとは、自らの心のなかに一輪の悲しみの花を育てることなのかもしれない。
悲しみって、辛くて苦しいことだけじゃないんだ。
本当に辛くて苦しいことかもしれないけど、
悲しみを知ってるからこそ、育つものや共感できることがある。
愛することは、悲しみを育てることでもある。
だけど、一度も愛したことがないよりもずっと良い。
悲しみと愛、悲しみと美は、繋がってるんだ。
全部の感情を大切にして、悲しみの花を育てられる人間になりたいな〜
そして、若松さんの引用の仕方、エッセイの書き方も、めちゃくちゃ好き。惚れる。
こんな文章を書けるようになりたい。
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