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22人の多重人格になった女性

これは実話です。
子ども時代に受けた虐待によって、大人になってから多重人格(解離性同一性障害)になる人は珍しくない。加藤よし子(仮名)さん47歳もその一人だ。よし子さんは幼い頃から、実の両親によって壮絶な虐待を受けてきた虐待サバイバーだ。

よし子さんの生い立ちは、後の記事によって詳しく紹介するが、今回は、22人もの人格をもつよし子さんの多重人格について取材したので紹介したい。よし子さんは、病気が急性期の若い頃、最大で22人の人格が自分の中にいたという。しかし、その後、心のケアを受けられて、一時は0人まで寛解。
しかし、その後の生活環境の悪化で再び多重人格を再発し、現在は14人の人格とともに暮らしているという。普段の人格交代は、何かのきっかけ(トリガー)で交代するというより、ごく自然に人格交代が起こるという。腕などの身体の一部だけ別人格に交代することもあるそうだ。

14人の人格はどのような人格なのか?よし子さん曰く、メインの人格は6人いるという。

第1の人格 主人格

まず主人格(基本人格)と言われる人格は、カオリという女性の人格で、年齢は18歳のまま止まっているという。カオリは、もともとは生まれた時のよし子さんの人格だったようだが虐待を受けたために、非常に気弱で表になかなか出てこられなくなった人格だそうだ。

なんでも、表に出てくると、5秒で自殺してしまう人格なので、他の人格たちが出てこないように抑え込んでいるという。

第2の人格 よし子

よし子は、女性の人格だが、年齢は不詳。よし子さんの中で表に1番出てくることが最も多い人格だ。他の13人の人格と記憶をシェアすることができる人格で、あたかも人格統合しているかのようにすべての人格を俯瞰して見ている。
よし子さんの本名でもあることから、よし子さんは、本来、生まれ持った主人格のカオリではなく、多重人格によって生み出された別人格のよし子さんで普段の生活を送っているということになる。

第3の人格 お兄さん

男性の人格で、27歳のまま年齢が止まっている攻撃人格である。お兄さんは、他の人格のボディーガードをする役割を担っている。しかし一方で、犯罪性という側面ももっている人格だそうだ。お兄さんは、拷問や動物虐待、グロサイト、SM動画、死体の写真や動画などを閲覧し、性的サディズムのある人格でこれらの動画を閲覧することで性的な興奮を覚える人格だという。

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第4の人格 お姉さん

お姉さんは、SMクラブの女王で27歳のまま年齢が止まっている。性的サディズム以外、興味がなく、よし子さんの性的衝動にも深く関与しているという。お姉さんは第3の人格であるお兄さんと恋人同士でもあるそうだ。

よし子さんが描いたお姉さん人格の絵

第5の人格 ローラ

ローラは、ふつうの女の子でいることが役割で、常識的な考え方をする女性の人格だそうで年齢は18歳のまま止まっている。飯炊きなど家事をしたり、子ども人格の子守りをする役割を担った人格だという。

よし子さんが描いたローラ人格の絵

第6の人格 ゆう

ゆうは、14歳のまま年齢が止まっている男の子で、よし子さんの行動の理性を司るリーダーでお兄さんと共に人格たちのリーダー的役割を担っているそうだ。勉強や議論が大好きな人格で、よし子さんの行動の記録係でもあるという。人格同士をパトロールしたり、すべての人格のルールづくりをしたり、記憶の照合をしたりしているしっかり者の人格がゆうだそうだ。

さて、主要メンバー6人の人格を紹介した。ここからは、残りの8人の人格を紹介していきたい。

3人の子ども人格

子ども人格は、3人いるという。名前は、4歳のゆり子と4歳のトオル、18歳のトオルだ。ちなみに、4歳のゆり子は、9歳、17歳に成長したこともあるという。

よし子さんが描いた子ども人格「ゆり子」の絵

怪物人格「ウゾウゾ」

「ウゾウゾ」という名前の人間を食べてしまうカニバリズム(人肉食)の人格がいるという。年齢や性別は不詳だが、「ウゾウゾ」という人格の姿は見ることができるという。「ウゾウゾ」は、流石に表に出てこられると社会的に問題が大きすぎるため、出てこないように他の人格が抑え込んでいるという。よし子さんは、カニバリズム(人肉食)という言葉を知る以前から、「ウゾウゾ」の存在を認識していたという。カニバリズム(人肉食)という言葉があることを知って、自分の中のウゾウゾは、これだ!と確信したという。

よし子さんが描いた「ウゾウゾ」の絵

殺人鬼の人格「フィリップ」

18歳の男性の人格で、シリアルキラー(連続殺人犯)だ。フィリップの主食は、人肉。フィリップもカニバリズム(人肉食)の人格ということになる。普段は危険だから眠らせているという。

第12の人格 ユリア

年齢は不詳だが、理想の母親の人格のユリアは、心配性でみんな(他の人格)のことを常に心配している人格だそうだ。

第13の人格 イエス

年齢は不詳だが、理想の父親の人格で、みんな(他の人格)にアドバイスをしてくれる人格だそうだ。

第14の人格 アキラ

アキラは18歳のまま年齢が止まっており、常に悲しみを司る人格で、常に泣いているそうだ。

以上、児童虐待によって、多重人格となったよし子さんの現在の14人の人格を紹介した。
よし子さんは、以下の写真のような「廃屋」に長い年月、監禁されて壮絶な虐待を受けながら大人になった。14人もの人格を生み出してしまったよし子さんの育った環境は、どのようなものだったのか?

続きは、次回の記事で紹介したい。

よし子さんが子ども時代に過ごした廃屋

虐待の被害当事者として、社会に虐待問題がなぜ起きるのか?また、大人になって虐待の後遺症(複雑性PTSD、解離性同一性障害、愛着障害など多数の精神障害)に苦しむ当事者が多い実態を世の中に啓発していきます!活動資金として、サポートして頂ければありがたいです!!