とあるゲーセン店員の振り返り 「連コイン1600円」
なんだこのタイトル(;´Д`)
私の崩壊する日常に引っ張られる形でかなり久しぶりとなったとあるゲーセン店員の振り返りですが、今回はゲーセン仕草というかゲーセンマナーというか、連コインについて語りたいと思います。
本記事の前編はちょっと暗い話。後半は明るい話の構成です。 ゲーセン店員経験者とはいえ、あくまで私の狭い視野による主観ですのでその点誤解なきよう。
あと結論を先に言えばその店舗にルールが定まっていればそれがファイナルアンサーだと思います。
(おかしいルールと思った場合は、自分だけ守らないのではなく改定を求める正しい手順を踏みましょう)
今回は念の為スキップ可能な様に目次を用意しておきました。
<まえがき>
皆さんは連コインについてどんな印象を持たれているのでしょうか。 念の為、連コインというのはゲームオーバー後も筐体を離れずに追加で100円等のクレジットを投入して継続プレイをする行為を指します。
連コインの是非について、正直なところ私は何が正解かの答が出せませんでした。ある程度の年数ゲームセンターの店員をやっていてもです。 一時的に筐体を専有するものの連コインというのはそれだけ熱中した証でもある事がその理由です。
<ほんの少しだけ似た話>
<ここから暗い話>
ただ多くの人が眉を顰める連コインもあります。 それは順番を待つ様な人気筐体の専有化です。単純に遊ぶ順番が回ってきませんからね。
具体的な話をするとゲームセンターは人が集まる場所ですのでやはり大なり小なりグループが出来上がります。
人同士の繫がりが出来る訳ですから本来は諸手を挙げて歓迎したい位の気持ちではあるのですが、悪い要素もまぁあるわけです。思い返せば私の世代だとグループ(派閥)の連コインによる対戦台の専有化が目につきました。
店員として働く前にもその事を注意したら「お店に入るお金は変わらないから良いじゃん! 盛り上がって寧ろ儲かってる!!」と返されたことさえあります。 いや、声かけられる前に周り位見ろよ・・・とは思いましたが。(その時の私はグループの身内と思われていた模様)
そしてこの辺りの話は店員になってからより深く考える様になった事柄ですね。
普通の連コインなら単純に特定の人物が多く遊べるだけの問題(それはそれでヤバイ)ですが、対戦台は特にその後のお客さんの動きに影響が出ます。
よっぽどのセンスの差がない限り、対戦ゲームって練習を多くした者が強くなるのですよね。僅かでもその差が広がっていくと、気がつけば取り返せない程の実力差がついてしまうのですよ。序盤に差をつけて、目処が立った後に品行方正に順番待ちを始めてもそれはやってはいけない類の盤外戦術の領域です。
どんなに周囲から慕われてスーパープレイを見せるプレイヤー達であろうと店から見れば(良いも悪いも)ただのお客さんです。なので他のお客さんを排除する動きにはお店として対応が求められます。
とはいえ相手が悪質な場合「注意」や「出禁」にすれば良いのかといえばそう簡単な話ではなく、基本的にお店の立場上難しいものがあります。
私が働いていた頃から予兆はありましたが、ビデオゲームを主体とするゲームセンターで遊んでくれるお客さんは少しずつ減っていました。そんな状況で既にコミュニティが壊滅させられた後に問題のプレイヤー達を追い出したとしても、破壊されたコミュニティが再建できるかはわかりません。
コミュニティとは書きましたが何処にも属さない野生のプレイヤーも含めての大きな括りですね。 一度「そういう場所」という認識がされてしまうと宣伝手段を持たない店舗だとそのままジリ貧になってしまう訳です。
そんな話を見聞きする度、困っているお客さんもですが、対応しきれない店舗の苦悩も察してしまうのです。
また全ての店員がゲームの機微や立ち回りの配慮を知っている訳でもありません。昔はよく居たゲームの事がわからない普通のおじさんおばさんから濃いゲーマー迄働く人間の種類は数多いわけです。
下手をすると助言を受けた店員の思い込みで誤った判断を下してしまう事すらあります。
それならいっその事クレジットを落としてくれる必要悪、または触らぬ神に祟りなしと見ないフリになっても責められはしません・・・店は先ず売上あって存在できるので。
幸いうちの店では大事な話はなかったですが、なんで不良客を追い出さないのだろうと遠方からのお客さんの愚痴を聞くとコメントに困った事を思い出されます。
あと一度追い出す姿勢を見せたなら、公平に生物としての格が違うグループ含めて相手にする覚悟もいるので薄給のゲーセン店員にはちょっと負担が重い現実(笑)もあります(;´Д`) カクゴガ イルノヨ
とまぁ先に悪い話ばかりしてしまいましたが、ここで流れを変えて連コインの前向き?な話をしていきたいと思います。
<ここから明るい話>
皆が順番待ちをする新作は別ですが、旬を過ぎた・・・もしくはうちの店みたいに化石扱い(笑)の様な懐かしいゲームを遊んでくれた際に火がついたのか連コインしてくれるお客さんがいます。
ガンシューティングならリア充爆発しろカップルや飲み会帰りのサラリーマンがその場のノリで連コイン。
アクションゲームなら学生時代にやり込んだぞと、ふらり立ち寄った方がはまりパターンで残機を吸われて連コイン。
シューティングゲームなら昔取った杵柄と余裕を見せつつプレイしたら1面ボスに辿り着けず「ムキーッ!」と言いながら連コイン。
こんな感じで熱中ぶりを示すかのようにコインシューターにチャリチャリン!と100円玉を流し込んでくださいます。ジュースを流し込んだ人は警察に突き出すから素直に名乗り出てね!
お客さんも(後で後悔するかも知れませんがw)完全燃焼する迄突き進み、店舗の方もまた降って湧いたボーナスタイムに感謝するわけです。
面白いのはこのフィーバータイムの時はたとえ家庭用で気軽に遊べる作品だろうとあまり関係がないのですよね。
いま、この瞬間、この場所で、目の前のゲームを、遊びたい!
そんな感じのゲームセンターならではの熱気があるのですよ(゚∀゚)
とまぁ私個人が思う前向きな話をしても「やはり連コインは悪い文明、滅ぼすしかない!」と仰る方もいるとは思います。
ただゲームには向き不向きというか、上手い下手がありますので練習したところで100円でクリアや目標面迄進める人は想像よりも少ないのではと。
ならば「順番に遊べる機会」を大切にするのと同様に「クリア(体験)の機会」も均等にしてあげたいなと自身もシューティングの才能を前世に置き忘れてきただけにお願いしたくはなるのです。あと「やり込みや検証をしたい」というゲーマーならではの欲求にも出来る限り応えたいところですね。
個人的に思うことを主観たっぷりに語ってきましたが・・・連コイン、皆さんはどう思われるのでしょうか?
<次のお話>
<前のお話>
<とあるゲーセン店員の振り返り>
ゲーセン店員時代の実体験フィクションを都度書き溜めています(゚∀゚)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?