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とあるゲーセン店員の振り返り 「台パンと腹パン」

ゲームセンターで店側から嫌われる行為として筐体への「物理攻撃」があります。

台パンや台蹴りといったやつです。

凹ませなければセーフと思っている方も中にはいらっしゃいますが、筐体でゲームが出来るのは中に基板(基板警察もニッコリ)が入っており、基板とはなんぞや?という説明を雑にすれば筐体の中に入っているゲーム機本体で掛け値なしの精密機器な訳です。

レバーをガチャガチャしてるし筐体は振動に強い設計ですよね?とそれは貴方の意見ですよね的な話を伝えてくる方も極々稀にいらっしゃいましたが、例え衝撃に強かったにしても態々それを行う必要は無い訳です。(台パンと腹パンの等価交換はいかが?)

車で無理やり例えると一般車と比較して装甲車とも言えるジープやハマーのボディは頑丈だから蹴っても問題ないよね的な話と同じ?です。

まぁ・・・やはり精密機器ですから死ぬ時は死ぬんですよ。特に何時お迎えを迎えるかがわからない古い基板なんかはほんとに。

実際に天に召される瞬間に立ち会った事もあるので笑えません。


とはいえそうそう壊れる事はありませんし、万が一普通にプレイした程度の振動で基板が天に召されてもそれは不可抗力ですので皆さんは気にせずゲームを楽しんで頂いて大丈夫です。

台パンは悪と語っては来ましたが、裏を返せばそれだけゲームに熱中した証であり、勝負にのめり込んだ結果とも言えます。

なのでゲーセン店員もよっぽどの事がない限り意外に見て見ぬふりをする訳です。

時々生き物としての「格」が違う様なお客さんがバシバシ台を叩いていて見逃す事もありますが、それは責めないであげてください・・・我が身は大事だし、ほんと給料安いんで(;´Д`) タイテイハ ワルイナ ニーチャン トカイッテ ヤメテクレタケドネ

<その辺の話はこちらにも書いてます!>


さて、そんな台パンエピソードですが私が居た店は店員がちょくちょく声掛けする事もあって無法地帯にはなっていませんでした。それ以前に常連さんの中には「蹴ってはいけない理由」を理解してくれた上で仲間内の中では声を掛け合ってくれたりと治安はとても良い方だったと思います。

そんなある日の事、私が非番の日に店に寄るとある常連さんがイライラ気味で遊んでました。普段は腹黒い理知的で温厚なのですが今日は様子が違います。周囲に顔見知りが居ない事もあるのか珍しく感情も漏れています。そしてイライラが限界に達して・・・普段の姿から想像出来ないですが勢いで筐体を蹴りました。

「あー何があったか知らないけどかなりイライラ来てるなー」と珍しい光景に驚きます。

すると彼はふと我に返って・・・罰の悪そうな顔をしています。微妙な空気から見てつい足が出ちゃったのでしょうね。

普段から気をつけてくれてる人なのであれこれ言うつもりはもとから無かったのですが、その罰の悪そうな姿を見て私はちょっと嬉しくなった程です。(Sっ気とかの話じゃないからね!)

そして彼は思い出した様に周囲を確認し・・・確認し・・・やべぇ、目があった(;´Д`)

お互いとても気まずいというか、困った顔で相手を見てます。恐らく彼は誤解してるのですが、私の中では既に終わった話なのです。

気まずさに負けて声をかけます。

「あー・・・気をつけてね☆(ゝω・)vキャピ」

ほんとに気まずかったです(゚д゚)


<次のお話>

<前のお話>

<とあるゲーセン店員の振り返り>
ゲーセン店員時代の実体験フィクションを都度書き溜めています(゚∀゚)


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