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ぐん税ニュースレター vol.34 page04 -FP通信 Part 2-

Part 1の記事では新NISAについて解説しています。

最近の株価

執筆時点(2023年6月5日)ではバブル崩壊以降約33年ぶりの最高値、32,000円台をつけています。(改訂:6月15日現在 33660円越え)

5月19日にバブル崩壊以降約33年ぶりの最高値30808円と話題になりましたが、そこからさらに上昇していることになります。

そしてこの話題。

でも2020年に株価が下落している時にも口座開設は増えています。

人って単純なものですね。株価が上がれば「イケイケだ!買っとけー!」となり、株価が下がれば「安い時に買っとけー!」となります。ですが、このように市場はこうした人の心理(考え方)で成り立ちます。

そうは言ってもNISAの場合、基本的には貯蓄の代わりなので長期で運用を考える人が多いと思いますので、何十年と先をみるなら、いつ買っても良いとも言えますね。現につみたて投資枠とはそういうものです。ドルコスト平均法もメジャーな手法です。

市場の思惑

話を戻しますが、ではいま市場ではどういった心理が働いているのでしょうか。まず日経平均を買い支えているのは外国投資家(機関含む)です。日本株に限らずですが、基本的に日本の財布は海外に比べたら小さなものです。なので日本の企業の業績や経済状況だけでなく海外にも視野を広げましょう。

今もっぱら材料になっているのは、海外主要国の利上げ、米国地銀の破綻連鎖、米国債務上限問題(ひとまずデフォルト回避)、ウクライナリスクといったところでしょうか。海外からの生産要素の依存が多い中国の経済状況も影響があります。これらのニュースや指標は注目した方がよいです。
どれか一つ説明するだけでも長くなりますので、簡単に言うと色々と金融不安の思惑やリスクがめぐるなかで、いま海外の資金の逃げ場になっているのが日本株なのでしょう。
4月頃から外国投資家たちの日本株買い越しが続いています。投資の神様ことウォーレン・バフェット氏が日本株の保有率を上げていることから(その事実が既に買い材料)もわかるとおり、確かに日本株の伸びしろはあると思いますが、いまは消去法で選ばれている側面もあるように思えます。さらになんと言ってもこの円安状況ですから、海外からすれば日本株のバーゲンセール状態です。

いま起きていること

主要な企業の決算は強弱含むような印象(ざっくりしか見ていません・・・。売上が伸びても原料高で利益を圧迫している企業もあるかと)でしたが、コロナ5類に移行し経済活動の正常化もあり、市場では総じて上向きといった評価をしているのでしょうか。ですが、それ以上に日経平均上げすぎている(実体と乖離している印象)ので、投機的(投資ではない)に買われているのかな、と。
そして金融商品も売買によって取引されますので、何かを買うには何かを売る必要があります。そして投資家たちはポートフォリオの最適なバランスを取ろうとします。では何を売る?その対象になっているのか日本円なので、円安が再加速しています。
現在、海外主要国は利上げ停止(据え置き)またはその観測、ペース鈍化となっていますが、それでも金利差は明白なので、ここにきて昨年並のペースで円安が進んでいます。
米国においてもハイテク株の牽引で主要インデックスも盛り返してきており、金(GOLD)のレートも同じようなタイミングで下げています。全体的に利上げが落ち着き企業にとっては追い風になることからリスクオンに傾いてきているのではないかと。

結果、いま日本で起きていることは、株高円安です。最初に日経平均がバブル崩壊後の最高値を更新とお伝えしましたが、ではいま好景気だと言われて納得する人は少ないと思います。実体経済とのギャップがあるからでしょう。でも円安はしっかりと実感しているはずです。苦笑
もちろん短期的に株価がこのまま上昇を続けることを否定するものではありませんし投機的には上方向ですが、海外の状況や日本の実体経済などの要因で調整が働く可能性もあると思います。

マーケティング/FP 原

ここに書かれているのは個人の意見です。投資は自己責任・自己判断でお願いします。

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