2024年6月に読了した本の紹介
2024年6月が終わりました。
今月読了したのは以下の2冊です。
それぞれ簡単に書評を書いていきます。
なお私の読書に関するポリシーが分かる記事をいくつか置いておきます。
どれか一つでも、読んでいただけると嬉しいです。
それでは今月もよろしくお願いします。
『日本語の作文技術』
初版は1976年。
40年間読み継がれたベストセラーを、2015年に読みやすくして発売した新版です。
いやー、鋭利ですね。
読んでてグサグサ刺さります。
作文「技術」というだけあって、極めて実用的で論理的な内容です。
生半可な気持ちで文章を書いている私には、全編、お説教のようにさえ感じられるほどの。
修飾語句の使い方、句読点の打ち方、漢字とカナの使い分け、助詞の使い方、段落、リズムと文体。
それぞれに一章ずつの紙面が割かれていて、そのどれもが「うーわ、これは…」と唸ってしまう内容。
特に「第八章 無神経な文章」は終始、嘆息しか漏れず。
格言に次ぐ格言で、読書記録が膨大な量に。
下記にそのうちの一つだけ、引用を置いておきます。
本当の意味で文章に向き合いたいなら読んでおくべき。
いつでも見返せるように、電子書籍でスマホの中に忍ばせておくべき。
そんな名著でした。
noteで有名な編集者の藤原華さんが「必読書」として挙げていらっしゃいました。まさかの偶然、これ本日の話です。
『数学に感動する頭をつくる』
数学の予備校講師の方が書かれた本です。
一言でいえば「悲哀の本」でしたね。
保護者たちは数学を「受験に受かるためのツール」として考え、子どもたちは「仕方なくやる教科」と思っている。
でも著者は、大好きな数学を「没頭することができる世界」と考えている。
そんなすれ違いに対する著者の憂いが、随所から感じられました。
私は自分の子どもたちに、どうなってほしいのだろう?
と自問しながら読んでいました。
かたや、受験が終わったらすぐ数学のことなんて忘れて、「やっぱり人生の役に立たなかったよな。ハハハ」と嗤う子ども。
かたや、数学の世界に魅了され、他教科そっちのけで数学を追い続け、大学院を出て就職もままならず、恋愛も難儀する子ども。
(これは著者が実際に、数学者はそういうものだと書いていました)
いや、その中間でしょうが!(私の心の叫び)
というわけで、そういった意味では決して学ぶものが多いとはいえなかったわけですが、ではなぜ最後まで読んだのかというと「著者の "人となり" に興味が湧いたから」です。
数学に人生を捧げた著者が予備校講師になって、子どもたちにも数学の世界を知ってほしいと願って、でも親も子も数学を「使い捨ての道具」としてしか見ていなくて。
受験戦争に対する嫌厭を一部では抱きながらも、自分の職業がそれを許さない。
この本の存在自体に、著者が世間に歩み寄った、いや歩み寄らざるを得なかった、社会が生んだやるせなさみたいなものを感じました。
番外編
重すぎない読み味の本も二つ読んだので、一緒に紹介します。
『社会人の教養は人、本、旅』
書籍だと思って読み始めたら15ページぐらいで終わってしまった(電子書籍あるある)。
実業家の出口治明さんの本は好きでよく読んでいて、その深い教養はどこから来るのかと不思議でした。
今回その一端を知ることができて、いい読書になりました。
特に「旅」の考え方が良かった。
『恥の多い人生を書いてまいりました』
noteクリエイターさん「猫暮てねこ」さんのエッセイ集です。
そっか、エッセイってこうやって書くのか!と膝を打つ感覚を覚えました。
「たった一つ」のエピソードを、数千字に。
「たった一秒」の瞬間を、数百字に。
時計が示す「時間」と、文章が表す「時間」が、グワングワンと入り乱れる感覚。楽しかったです。
豆腐の話が特に好きでした。
まとめ
2024年6月に読了した本を2+2冊、紹介してみました。
本当はこれ以外に仕事関係の重めの本も読了したのですが、さすがに紹介するような類のものではないので、辞めておきました。
今月は Kindle Unlimitedに電撃再加入をするなど、ちょっとフラフラしていました。食指の赴くままに読んでいるので、そういうこともあります。
◆ 現在読み進めている本の一覧も載せておきます。
7月は Kindle Unlimited 月間にしたいところ。
欲張るなら4冊ぐらいは読了できると嬉しいな。
***
今回紹介した自分の記事の一覧を改めて載せておきます。
リンクから記事に飛べますので、よろしければどうぞ。
普段は読書によって得られた知見を交えながら記事を書いています。
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先月の紹介はコチラ。
それでは、また。
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