はたらく機械の会

建設機械化の歴史についてまとめています。

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記事一覧

国会図書館デジコレの楽しみ方(専門図書編/~1950年まで)

専門図書を探す上で必須なのが、日本十進分類法。 513.8 建設機械.土木機械 簡易版もしくはNDC検索サイトで調べると、建設機械は513.8とのこと。早速詳細検索でNDCを入…

国会図書館デジコレの楽しみ方(業界誌/技報編)

自宅のスマホ/PCがNDLになりますよ という夢が現実になったので、使い方と経験から導き出した見ると楽しめる資料の案内です。 ○使えるようになるまでログインできんので…

石炭露天掘機械技術研究組合について

1.目的 石炭露天掘機械技術研究組合(以下「組合」と称す)は,わが国エネルギー政策の一つである石油代替エネルギー開発方針に沿って、海外炭の採掘合理化を図るべく、昭和5…

亀有工場の建設機械(昭和37年)

昭和37年○2月 F03形トラッククレーンを改良したF34形トラッククレーン3台完成 (注)F03形トラッククレーンの巻上荷量7.5tを10.5tに容量増大したもの 納入先 1.(株)ド東海…

亀有工場の建設機械(昭和36年)

昭和36年○3月 村井興業納め ロングブーム付F106形トラッククレーン完成(ブーム長さ日本記録品) 九州動力工業納め U03形パイルドライバ完成(U03サイズとして日本最初の製…

亀有工場の建設機械(昭和35年)

昭和35年○2月 T09形ブルドーザの第2次フィルドテスト開始 (おいて横浜市富岡) ○3月 地下鉄工事用特殊ショベル完成 バケット容量:0.25m3 ブーム長さ:14.1m 巻上速度:25…

亀有工場の建設機械(昭和34年)

昭和34年 ○3月 台湾納め 0.6m3タワーエキスカベータ完成 ○4月安藤組納め 改良形F03形トラッククレーン完成 巻上荷重(最大):7,500kg ブーム長さ(標準):8.5m 巻上速度:1…

亀有工場の建設機械(昭和33年)

昭和33年○1月 スペイン(農務省)納め U06形ショベル3台完成 ○3月 U23形電気ショベル試作完成 (スピンターンができる世界最初の製品でバケット容量日本記録品) バケット…

亀有工場の建設機械(昭和32年)

昭和32年○1月 U106形ショベル3台試作完成 バケット容量0.6m3 ブーム長さ5.5m 巻上速度:25m/min 走行速度:1.5km/h 原動機:ディーゼルエンジン 定格出力100PS/1,300rpm ○…

亀有工場の建設機械(昭和30-31年)

昭和30年○1月 ビルマ(ビルマ政府電力局)納め U06形ショベル3台完成 ○4月 U03形ショベル第1号機および第2号機完成 第1号機は昭和30年5月クローラークレーンとして勝納組…

亀有工場の建設機械(昭和29年)

昭和29年○1月 三重県(宮川)納め 13.5tケーブルクレーン完成 巻上荷重:13.5t バケット容量4.5m3 揚程:100m スパン:290m 東京都(小河内ダム工事事務所)納め 25t418mケーブ…

亀有工場の建設機械(昭和27~28年)

昭和27年○4月 ビルマへU06形クローラークレーン5台輸出 (この機種として同国への輸出は日本で最初) ○6月 建設省(富山県常願寺川工事事務所)納め 1.6m3 タワーエキスカベ…

亀有工場の建設機械(昭和26年)

昭和26年 ○2月 琉球調達庁納め 5tフック付U06形クローラクレーン4台完成 (日本最初の輸出品) ○5月 建設省(北上川工事事務所)納め 2m3 固定形タワーエキスカベータ2台完…

亀有工場の建設機械(昭和24年)

昭和24年○5月 建設省(中部地方建設局木曾川工事事務所)納め U05形ショベル第1号機完成(日本最初の小形近代ショベル) 巻上速度:25m/min バケット容量:0.5m3 走行速度:1.…

亀有工場の建設機械(~終戦まで)

昭和14年○5月 満州鉄道(撫順炭礦)納め 120H 形電気ショベル(3m3)の製作に着手。 ○9月 富山県電気局(有峰堰堤)納め 13.5tケーブルクレーン2台据付完了(日本記録品) 巻上…

建設機械発達の概要(ケーブルクレーンなど)

1.コンクリート打設用機械 ケーブルクレーンは戦争のため製造が中止されて以来、終戦後は昭和25年になって製造が再開され、大小のダム工事に利用されるに伴って4.5tから25…

国会図書館デジコレの楽しみ方(専門図書編/~1950年まで)

国会図書館デジコレの楽しみ方(専門図書編/~1950年まで)

専門図書を探す上で必須なのが、日本十進分類法。

513.8 建設機械.土木機械

簡易版もしくはNDC検索サイトで調べると、建設機械は513.8とのこと。早速詳細検索でNDCを入力し検索してみましょう。(とりあえず1950年まで

『建設工事用機械』

この本の見所は、軽便軌道や空中索道の詳細が記載されていること。他は戦前に作られた電気ショベルや進駐軍のブルドーザについても記載がある。

『土木

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国会図書館デジコレの楽しみ方(業界誌/技報編)

国会図書館デジコレの楽しみ方(業界誌/技報編)

自宅のスマホ/PCがNDLになりますよ という夢が現実になったので、使い方と経験から導き出した見ると楽しめる資料の案内です。

○使えるようになるまでログインできんので、NDLに問い合わせたところ

国会図書館にログイン→最新の利用規約に対して同意が必要とのこと。
お手間を取らせました、申し訳ありません。

○業界紙/技報1.建設の機械化(日本建設機械化協会)

本命ですね、建機協の機関誌で昭和2

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石炭露天掘機械技術研究組合について

1.目的
石炭露天掘機械技術研究組合(以下「組合」と称す)は,わが国エネルギー政策の一つである石油代替エネルギー開発方針に沿って、海外炭の採掘合理化を図るべく、昭和58年3月に設立された。
海外炭露天掘用建設機械の研究開発を目的として、組合はわが国主要建設機械メーカおよびタイヤ・油圧機器等主要コンポーネントメーカからなる11社で構成されている。
 当組合が目指す成果は、近年進歩の著しい各種先端

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亀有工場の建設機械(昭和37年)

亀有工場の建設機械(昭和37年)

昭和37年○2月
F03形トラッククレーンを改良したF34形トラッククレーン3台完成
(注)F03形トラッククレーンの巻上荷量7.5tを10.5tに容量増大したもの

納入先
1.(株)ド東海事業所
2.国際運輸(株)
3.日産自動車(株)室蘭営業所

○3月
T09形油圧ブルドーザ試作完成。(日立最初の製品)

牽引馬力:約76PS
原動機:日立B-40形ディーゼル機関
定格回転数:1,500r

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亀有工場の建設機械(昭和36年)

亀有工場の建設機械(昭和36年)

昭和36年○3月
村井興業納め
ロングブーム付F106形トラッククレーン完成(ブーム長さ日本記録品)

九州動力工業納め
U03形パイルドライバ完成(U03サイズとして日本最初の製品)

東京都(清掃局)納め
U03形フォークバケット付クローラクレーン完成

T09形ブルドーザの委託性能試験開始。
委託先:土木研究所千葉支所

(注)(1)建設省の公式試験をうけるために委託
(2)4/25好成績で

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亀有工場の建設機械(昭和35年)

亀有工場の建設機械(昭和35年)

昭和35年○2月
T09形ブルドーザの第2次フィルドテスト開始
(おいて横浜市富岡)

○3月
地下鉄工事用特殊ショベル完成

バケット容量:0.25m3
ブーム長さ:14.1m
巻上速度:25m/min
走行速度:1.6~2.2km/h
旋回速度:6rpm

T09形ブルドーザの本格的生産開始

○4月
U106形斜坑打用パイルドライバ完成

ハンマ重量:1.7t
ブーム長さ:13m
リーダ

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亀有工場の建設機械(昭和34年)

亀有工場の建設機械(昭和34年)

昭和34年

○3月
台湾納め
0.6m3タワーエキスカベータ完成

○4月安藤組納め
改良形F03形トラッククレーン完成

巻上荷重(最大):7,500kg
ブーム長さ(標準):8.5m
巻上速度:11~28m/min
走行速度:50km/h
キャリヤ用電動機本最大出力:165PS
クレーン用原動機1時間定格出力:50PS

釜石陸海運送納め
F106形トラッククレーン完成

吊上げ荷重:18,

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亀有工場の建設機械(昭和33年)

亀有工場の建設機械(昭和33年)

昭和33年○1月
スペイン(農務省)納め
U06形ショベル3台完成

○3月
U23形電気ショベル試作完成
(スピンターンができる世界最初の製品でバケット容量日本記録品)

バケット容量:2.3m3
ブーム長さ:8.3m
巻上速度:25m/min
走行速度:1.3m/h
原動機:定格出力265PS/1,500rpm
トルクコンバータ付
(注)本社年譜の33/7完成は誤り

○4月
M23形モビール

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亀有工場の建設機械(昭和32年)

亀有工場の建設機械(昭和32年)

昭和32年○1月
U106形ショベル3台試作完成

バケット容量0.6m3
ブーム長さ5.5m
巻上速度:25m/min
走行速度:1.5km/h
原動機:ディーゼルエンジン
定格出力100PS/1,300rpm

○5月
R14S形オーバーヘッドローダ試作完成(日本最初の製品)

バケット容量:1.2m3
最大牽引力:約16,600kg
走行速度(前後進とも)
低速:0~4.7km/h
高速:0

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亀有工場の建設機械(昭和30-31年)

亀有工場の建設機械(昭和30-31年)

昭和30年○1月
ビルマ(ビルマ政府電力局)納め
U06形ショベル3台完成

○4月
U03形ショベル第1号機および第2号機完成
第1号機は昭和30年5月クローラークレーンとして勝納組に納入

巻上速度:25m/min
バケット容量:0.3m3
走行速府1.6~2.2km/h
ブーム長さ: 4.1m
原動機:38PS(1,600rpm)

○5月
磐城セメント(浜松工場)納め U16形 ショベル1

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亀有工場の建設機械(昭和29年)

亀有工場の建設機械(昭和29年)

昭和29年○1月
三重県(宮川)納め
13.5tケーブルクレーン完成

巻上荷重:13.5t
バケット容量4.5m3
揚程:100m
スパン:290m

東京都(小河内ダム工事事務所)納め
25t418mケーブルクレーン完成。(巻上荷重日本記録品)

巻上荷重:25t
揚程:150m
バケット容量:6m3
スパン:418m

○3月
ブラジル(エドマロ社)納め
U06形ドラグライン完成。(この機種

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亀有工場の建設機械(昭和27~28年)

亀有工場の建設機械(昭和27~28年)

昭和27年○4月
ビルマへU06形クローラークレーン5台輸出
(この機種として同国への輸出は日本で最初)

○6月
建設省(富山県常願寺川工事事務所)納め
1.6m3 タワーエキスカベータ完成

用途:河床掘削用
能力: 32m3/h
主塔高さ:35m
スパン:365m
電動機:75kw

昭和28年○1月
九州電力(上椎葉発電所)納め
13.5t ケーブルクレーン2台完成

巻上荷重:13.

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亀有工場の建設機械(昭和26年)

亀有工場の建設機械(昭和26年)

昭和26年
○2月
琉球調達庁納め 5tフック付U06形クローラクレーン4台完成
(日本最初の輸出品)

○5月
建設省(北上川工事事務所)納め
2m3 固定形タワーエキスカベータ2台完成。

○7月
石原産業(四日市工場)納め
U06形電気ショベル完成(肥料積込のショートリーチ形)

○7月
新潟県(三面開発建設部)納め
9tケーブルクレーン完成

巻上荷重:9t
バケット容量:3m3
揚程:

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亀有工場の建設機械(昭和24年)

亀有工場の建設機械(昭和24年)

昭和24年○5月
建設省(中部地方建設局木曾川工事事務所)納め
U05形ショベル第1号機完成(日本最初の小形近代ショベル)

巻上速度:25m/min
バケット容量:0.5m3
走行速度:1.5km/h
ブーム長さ:5.2m

○6月
建設省(富山県常願寺川工事事務所)納め
2m2 タワーエキスカベータ第1号機完成(バケット容量日本記録品)

バケット容量:2m3
主塔高さ:40m
掘削能力:

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亀有工場の建設機械(~終戦まで)

亀有工場の建設機械(~終戦まで)

昭和14年○5月
満州鉄道(撫順炭礦)納め
120H 形電気ショベル(3m3)の製作に着手。

○9月
富山県電気局(有峰堰堤)納め
13.5tケーブルクレーン2台据付完了(日本記録品)

巻上荷重:13.5t
バケット容量:4.5m3
径間:390m
揚程:110 m

昭和16年○7月
日本窒素肥料(鴨緑江水力発電所陽地坪)納め
18tケーブルクレーン2台完成(巻上荷重日本記録品)

巻上荷

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建設機械発達の概要(ケーブルクレーンなど)

1.コンクリート打設用機械 ケーブルクレーンは戦争のため製造が中止されて以来、終戦後は昭和25年になって製造が再開され、大小のダム工事に利用されるに伴って4.5tから25tにわたり各種のものが製作されている。

(↑)日立 25t ケーブルクレーン

 型式についてみると、従来からあった固定型、走行型および孤動型に加えてブライドル式準固定型、斜走行型、両孤動型等が作られた。すなわち神通川第一ダム工

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