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ボルドリッジ2021-2022

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記事一覧

最先端はどのようにつくられるか

最先端はどのようにつくられるか

 ボルドリッジ(ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク)は、米国発の「証明された」経営フレームワークです。
 ボルドリッジは米国マルコム・ボルドリッジ国家品質賞(MB賞)の「審査基準」であり、それをもとに自己診断・審査を行います。それだから、基準がころころ変わるようでは困ります。しかし一方で、古びた基準のままでは、いまの時代の経営に有効に活用することはできません。

 ボルドリッジは、2年ごと

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ボルドリッジが常に最先端であり続けるわけ

ボルドリッジが常に最先端であり続けるわけ

 ボルドリッジ(ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク)は、米国発の「証明された」経営フレームワークです。
 ボルドリッジは、2年ごとに改訂され、時代にあったものに進化しています。最新の2021-2022版では、特に重要なテーマとして、次のことをフレームワークに織り込んでいることを見ました。

・イノベーション
・レジリエンス(回復力)
・デジタル経済と第4次産業革命
・サイバーセキュリティ

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ビジョナリーリーダーに求められる行動

ビジョナリーリーダーに求められる行動

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、相互に関連した11の核となる価値観と概念に基づいてつくられています。

•将来を見据えたリーダーシップ
•システム的視点
•顧客に焦点を当てた卓越性
•人を大切にする
•俊敏性と回復力
•組織の学習
•成功とイノベーションに焦点を当てる
•事実に基づく経営
•社会貢献
•倫理と透明性
•価値と結果の提供

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク

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製造業のボルドリッジ

製造業のボルドリッジ

 ボルドリッジ・プログラムはもともと、米国の製造業者が世界市場で競争力を持つことを支援するために1987年に創設されました。当時は、ドイツや日本が世界の製造業をリードしていたのです。

 すでに30年以上の年月を経ていますが、ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークとその審査基準は、時代の変化に適応して2年に一度改訂が続けられており、今日の製造業の課題にも役立つものとなっています。
 最新版は2

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成功とイノベーションに焦点を当てる

成功とイノベーションに焦点を当てる

 イノベーションのフレームワークを紹介しました。

 ボルドリッジでは、2000年の改訂から「イノベーションに取り組む(managing for innovation)」ことが経営にとって大切な指導原理である「核となる価値観と概念」の一つに加えられました。
 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークを活用して組織力を向上することで、イノベーションが経営の重要なツールとなっている組織、すなわち計画

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求められるリーダー像

求められるリーダー像

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークが求めるリーダーの条件をまとめてみる。

 まずリーダーはビジョナリーリーダーとして、次の5つが役割として求められる。
1.ビジョンを設定する
 リーダーは、組織が望む将来の状態、すなわち、組織がどの方向に行こうとしているのか、どんな姿になろうとしているのか、あるいは、将来においてどのような組織であると認められたいのかを明確にし、従業員をはじめ、関係する

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インクルーシブリーダーの要件

インクルーシブリーダーの要件

ボルドリッジでは、組織に包括性(inclusion)の文化を育むのがリーダー(インクルーシブリーダー)の役割であることを紹介しました。

そこで基本的要件として列挙した5つの要件についても、改めて確認しておきます。

組織のリーダーが、組織に公平性、包括性の文化を育むためには、一般によいリーダーに求められる要素である、オープンなコミュニケーション、権限移譲と協働、正直、謙虚さ、共感と思いやりをベー

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今日の組織が直面している重大な問題

今日の組織が直面している重大な問題

ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、パンデミックなど直近の社会の動向を踏まえて、2021-2022年版に改訂されました。

そこで特に焦点を当てたのは
・組織の回復力の必要性に対する組織の認識を高めたり強化したりすること
・多様性、公正さ、包括性のメリット
・組織の運用と管理のほぼすべての側面の継続的なデジタル化
です。

これらも含めて、ボルドリッジが、今日の組織が直面している重大な問

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11個の「核となる価値観と概念」が組織経営の基盤です

11個の「核となる価値観と概念」が組織経営の基盤です

「核となる価値観と概念の役割」という図があります。原図は、Baldrige / Core Values and Concepts にあります。

図の中央の白丸とその一つ外の青丸の中にある11個の文言が核となる価値観と概念。その周りの灰色の部分に実際の経営の6つのプロセス、その周りの水色の部分に5つの結果があります。

核となる価値観と概念に基づいて、経営の6つのプロセスがあり、その実践が5つの結

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公平性、および、包括性を文化にするのはリーダーシップの仕事

公平性、および、包括性を文化にするのはリーダーシップの仕事

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、2年ごとに改訂されており、最新の2021-2022の改訂に合わせて、その要約版、ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーには2つの質問が追加されたことを見ました。

 その2つはいずれも、ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの2021-2022年版で、「多様性」に加えて「公平性」および「包括性」に着目するようになったことにより追加された質問です。

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再び。ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーについて

再び。ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーについて

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは質問集です。質問に答え、その回答を評価し、改善に結びつけます。そして組織の将来の成功を確実なものにしていきます。

 ボリドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、ようやく2021-2022版が仕上がり、現在最終レビュー中です。

 このnoteではその質問一つひとつについて、解説を試みまし

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ボリドリッジ・エクセレンス・ビルダー2021-2022【日本語版】

ボリドリッジ・エクセレンス・ビルダー2021-2022【日本語版】

新しいボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク Baldrige Excellence Framework 2021-2022に対応したその要約版、Baldrige Excellence Builder 2021-2022の日本語版のレビューを完了しました。これからNISTウェブサイトへの掲載を依頼します。

Google翻訳は日々進化しており、20ページ余のPDF冊子もわずかな時間でほぼ正確な

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2019-2020版からの変更点

2019-2020版からの変更点

ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは2年に一度、その時代の最先端の実践を取り入れて改訂されています。それに伴い、その要約版、ボリドリッジ・エクセレンス・ビルダーも改訂されます。

 最新の改訂は、2021-2022年版です。
 2021–2022版ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークが特に着目したのは
・組織の回復力
・イノベーション
・多様性、公平性、および、包括性(diversi

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ボルドリッジにできること

ボルドリッジにできること

ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、組織のパフォーマンスを向上するための最も重要な質問集です。質問に答えることで自ら気づき、改善を繰り返していくことで、現在と未来の成功を確実なものにしていきます。

ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、Baldrige Excellence Builder 2021-2022の日本語版を作成中です。
この新しい版にもその冒頭、表紙の次のペ

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