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川の上で考えた

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#リバーカヤック

「がんばる」よりも、数字で考える

「がんばる」よりも、数字で考える

Amazonで目に留まったので、読んでみた。数字で考えることがほとんどなく、数字を取り入れるってどういうことなのかな?について、知りたかったので。
参加者を増やすとか、そういうビジネス的なことばかりじゃなく、カヤックレッスンにも応用できる点がいくつかあった。

「がんばる」などともやっとした表現のままだと、ことが進みにくい。
ぼんやりした言葉よりも、目標を明確にしたほうが取り組みやすい。特に数字は

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そもそも、何が目的なのか。

そもそも、何が目的なのか。

リバーカヤックをまっすぐ動かす。

それをやすやすとできるようになるのが、子どもたちです。水のつかまえ方がわかると、自分の行きたい方向へボートを進められるようになります。
細かなことを「考えていない」からかもしれません。

思考にしばられると動けないたとえば、歩く。

重心を進行方向へ投げ出しながら、脚を前に出し、足の上に重心を載せてから、次へ重心を進行方向へ投げ出す。重心が安定するように、しっか

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子どもはちゃんと考えている。

子どもはちゃんと考えている。

今年の5月から、親子で何度かカヤックスクールに参加していただいているU家。基本をきっちり学ぶ姿勢のお父さん、家族で楽しみたいお母さん、独創的な小学5年生のS君の三人です。毎回、楽しくレッスンをしています。

少ないパドリング回数で

今回、練習の課題で
「できるだけ少ないパドリングで、目的地まで行ってみよう」
と、みんなで競い合ってみました。

課題の目的は、
「行き先を見つづける」
「ワンパドル

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クルミはちゃんと考えてる

クルミはちゃんと考えてる

秋になると、白丸湖畔でたわわに実をつけている木を見かけます。

クルミです。

植物はいろんな方法で種をばら撒きます。
おいしい果実にして鳥に食べて運んでもらったり、羽のようなものをまとわせて風で飛ばしたり。

クルミは水を使って種を運んでもらう植物です。
だから、川沿いに生えていることが多いです。

実の表面には、緑の厚い果肉がついています。
果肉は浮力があるので、ぷかぷかと浮いて水面を漂ってい

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苦しみを生み出すもの。

苦しみを生み出すもの。

ほぼ毎日、カヤック体験をやってる。
体験で使っているのは、本格的な一人乗りのリバーカヤック。
岩のある急流でもすばやく方向を変えられるように、反応がいい、つまり、とても曲がりやすいボートだ。

はっきりいって、まっすぐには進まない。
そのまっすぐに進まないボートをどうやって思い通りに動かしていくのか、そこがリバーカヤックのおもしろさでもある。

そんな乗り物に、どう向き合うか。
ままならなさが楽し

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「怖さ」って何だろう。

「怖さ」って何だろう。

カヤックに乗る前に、「怖い」って感じるひとが少なからずいる。
思い返してみると、わたしも知らない川を下る前はいつも怖かった。

はじめはグラグラする不安定さなのかな?と思ったのだけれど、どうやらそれだけでもないみたい。
どんなに安定のいいボートに乗っても、怖がるから。

「怖さ」って何だろう?思い当たるのは、ふたつ。

・自分で制御できると思っているのに、制御できない状況
・誰かが制御してくれてい

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上達はスパイラル。

上達はスパイラル。

何か新しいことを覚えようとするときに注意したいこと。
”いっぺんにやろうとしない”
だって、できないし。
だからできないことは置いておいて、できることに注力するといい。

カヤックのスクールでは、一番最初に大事な3つを練習します。
① 水をつかまえる
② 体幹を使う
③ 行き先を見る

どれも同時にやろうとすると混乱するだけ。
ひとつだけに絞って意識を向けていくといいです。

例えば、①水をつかま

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とにかく前へと漕ぎすすめ

とにかく前へと漕ぎすすめ

たとえ何千万円、何億円と持っていても(持ってないけどね)、日々減っていくようすを見ると不安になる。
若い頃はたとえ財布に4円しかなくても、ぜんぜん不安じゃなかった。

この違いはなんだろう?

人間は、90円が100円になるよりも、200円が150円になるほうを選ぶそうだ。
手元にある金額は多いにもかかわらず、不幸なんだよね。
減っていくことに不安を感じる。

先日、60歳過ぎの友人と話していて気

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じゃんじゃん失敗しよう。それもカヤックの楽しさ

じゃんじゃん失敗しよう。それもカヤックの楽しさ

「ゼルダの伝説」というゲームが好きだった。
アクションRPGというカテゴリのゲームだ。

どんどんダンジョンを通過して進むよりも、ものを動かしてみたり、草を刈ったりして(ときどきチャリンと宝石が出てくる)道草しながら探索するのが好きだった。
ゴール志向じゃなかったんだな、昔から。

カヤックの覚え方として、
 スクールに入ってすぐに上達する
というのもひとつの方法だけれど、
 自分で失敗しながら覚

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情報は真実ではない。

情報は真実ではない。

おとといは哲学カフェでした。
テーマは「情報化社会のワナ」。

情報は真実ではない。
情報を投げ合ってもすれちがうばかりで、真実にはたどりつけない。
と、哲学の先生ジョーさん。

わたしとしては、情報は伝えるひとの”編集作業”が入っているから、うそではないけれど、真実でもないと思ってる。

昔、文房具メーカーに勤めていた時に、ヒット商品を出したことがある。
入社して2年目くらいに考えた商品だったの

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研究熱心な人はみんなやっている。動画で確認するコツ

研究熱心な人はみんなやっている。動画で確認するコツ

多摩川上流で、リバーカヤックを教えています。
今回は、動画でのフォームチェックのポイントを書きます。

それにしても、気軽に動画を撮れる世の中になりました(しみじみ)。
40年ほど前まではビデオカメラが一般的ではなくて、連続シャッターで撮れるカメラ(しかもフィルムカメラだから、ジャンジャン撮れない)を使ってフォーム解析をしていました。
今はスマホに付いたカメラでさくっと撮れちゃいますからね。
世の

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いろんな「見る」を使いこなす。

いろんな「見る」を使いこなす。

リバーカヤックを教えています。
いつも講習でしっかり練習するのが、「見る」こと。

普段はちゃんと見ているようで、実は見ていない。
カヤックは、不安定な水の上で非日常の状況だからこそ、自分はものごとをどう見ているのかが再確認できるのがいい。

ものごとを見るのは、三つの視点から。
全体を俯瞰で見る”鳥の目”。
細部まで細かく観察する”虫の目”。
流れを読む”魚の目”。
状況によって、いろんな見方が

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自分で発見する楽しみを奪わないで

自分で発見する楽しみを奪わないで

カヤックの体験などをやっていて気になったこと。

親子で参加された方で、子どもに教えすぎちゃう親御さん。
これ、なぜかお父さんに多い。
教育熱心で、いい子に育ってほしいと思っている方がほとんど。
実際、お子さんもいい子です。

教えすぎちゃうと、自分で発見する楽しみを奪ってしまう。
かけられた言葉にとらわれてしまって、自分なりの解釈もできなくなってしまう。

子どもたちはたくさんのセンサーを働かせ

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子どもは、厚いふかふかした皮の果実

子どもは、厚いふかふかした皮の果実

わたしのカヤックスクールは、主に大人の方。
でも今年の夏はコロナの影響もあって、たくさんの子供たちが参加してくれました。

昔は、子どもは苦手でした。
今ならわかります。
自分に余裕がなかったから。
相手のことを理解しようとする態度が足りなかったから。

今はファシリテーションを学んだことを通じて、いろんなことが見えるようになってきたように思います。

子どもは、可能性がたくさんつまっている。

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