Megumi Goto

リバーカヤックが趣味で仕事。奥多摩でカヤック体験、カヤックスクールを開催。川下りをきっ…

Megumi Goto

リバーカヤックが趣味で仕事。奥多摩でカヤック体験、カヤックスクールを開催。川下りをきっかけに、山と川の関係が気になるように。土中の水をめぐらす講座などを鋭意実施中。山林に興味をもつひとを増やすべく、林業体験イベントなども企画しています。ひとはもっと自然の中に溶けこんだほうがいい。

マガジン

  • メグル水講座/地球のめぐりを手伝おう。

    体の中を血がめぐっているように、土の中にも水や空気の動きがあります。動きがとどこおっていたり、逆に速すぎると、ぬかるみやぐずぐず、がけ崩れの原因になります。根本的に解決するには、土の中の水や空気の動きを考えるといいです。 メグル水のワークショップは、土の中での水や空気の動きを観察しながら整えて、周りの環境をよくしていきます。水はけがよくなったり、植物がいきいきと元気になったり、根づきやすくなったり。小さなスコップで掘った穴ひとつでも、変化を感じられます。 庭先で起こっていることは、山や川でも起こっていること。身近なことから山や川についても考えてみましょう。

  • 徒然体験ノート

    カヤック以外で体験した、いろんなこと。 そこから考えたこと。

  • 川の上で考えた

  • 初心者のためのパドリング講座

    多摩川上流・御岳渓谷を中心にリバーカヤックの講習をしています。講習で伝えていること、さらに深めたいことなどについて、書いています。

  • 畑と植物の雑雑談

最近の記事

池のはたらき

土中の水の動きがイメージできるようになってから、いろんな庭を見て回るのが好きになりました。 「水捌け(みずはけ)」の視点が備わってくると、以前は気づかなかったことが見えてくるからです。 最近気になっているのは、池のはたらきについてです。 池は庭の装飾物じゃない ほとんどの日本庭園には池があります。鯉がゆったりと泳いでいたり、ししおどしがあったり。ちょっとした贅沢、装飾的なものというイメージをもっていました。 でも、土中の水の動きがわかるようになると、必要があって、その場

    • 子どもたちと土中環境改善<広場の水はけにチャレンジ>

      土の中の水の動き。 子どもたちに伝えると、おとなよりも感じ取りやすいように思います。 愛知県豊田市のフリースクール「かのこ」で、土中の水の動きを考えるワークショップを実施しました。 参加者は小学2年生から5年生の7人。みんな男の子。 砂場が大好きだった子や、フリースクールの活動で川の作業が好きな子など、土や水に親しんでいる子も多い。 前半は、土の中の水の動きについて考えました。 水は役に立つ反面、環境を悪くすることもあります。その水の動きについて、説明しました。 人

      • ベテラン林家(りんか)さんに学ぶ、山を傷めない歩き方

        山歩きの技術:林家さんの知恵奥多摩の林業に従事する林家(りんか)さんたちは、急峻な山で日々作業をしています。彼らの歩き方は、山を荒らさないことを意識しており、体への負担も少ないのが特徴です。ちょうど一緒に行動する機会があり、じっくり観察できました。 一般の登山でも、山道を傷めない歩き方を意識すると、道を荒れにくくするばかりでなく、体への負担も減って山歩きがもっと楽しくなると思います。 とても参考になったので、その歩き方のポイントをまとめました。 1. 安定した場所に足を

        • 実際よりも長くイメージしてみる

          わたしのカヤック体験では、本格的なリバーカヤックのボートを使っています。急流の中でも岩や危険なものをすばやくよけられるように、とても回転性の高いボートです。 自分は運動神経抜群!だからなんでもできると過信しているひとや、観光地でまっすぐに進むタイプのボートに乗った経験のあるひとは、このボートを「まっすぐに進むもの」「簡単にできる」と思ってしまいやすいです。自分が思っているのと現実と、ギャップに苦しむ人が多いのです。 「あれれ?思っていたよりも曲がっちゃう」 「難しい!」

        池のはたらき

        マガジン

        • メグル水講座/地球のめぐりを手伝おう。
          39本
        • 徒然体験ノート
          28本
        • 川の上で考えた
          26本
        • 初心者のためのパドリング講座
          36本
        • 畑と植物の雑雑談
          7本

        記事

          登山道を傷めにくい歩き方

          たくさんの人が歩くと、道は荒れていきます。都心からのアクセスがいいところでは大勢のひとが来るので、負荷が大きくなりやすいです。 登山道を傷めない歩き方を多くの人に意識してもらえると、登山道への負荷も小さくできるのではないかと考えます。 登山道の歩き方を考えるそもそも、登山道を歩くときに、どのように意識していますか? 檜原村で林業をやっている林家さんは、土を動かさないように気をつけて歩くといいます。急斜面の山では土壌が流れ落ちやすく、木の育成に影響するからです。 登山道

          登山道を傷めにくい歩き方

          山と川が元気になる、登山道整備。

          トレイル整備に参加してきました Hさんに声をかけてもらい、青梅市の古刹・即清寺の上にある八十八めぐりのトレイル整備に参加しました。このコースはふもとに駐車場があり、道迷いも少なく、初心者にも優しいトレイルです。八十八番の上にはすばらしい眺めのスポットもあります。 登山道が荒れる原因そもそも、なぜ登山道が荒れるのでしょうか。 多くの人が歩くと道が踏み固められて凹んで、水が流れやすくなります。流れる水が土を削り、道がさらに掘れていきます。急斜面では泥が集まり、ツルツルした歩

          山と川が元気になる、登山道整備。

          わたしは英語を流暢に話せない

          最近はカヤック体験に外国人の方が参加してくれる割合が増えてきた。わたしのスクールは、英語対応をしておらず、日本語しか話せないんだけれども、申し込みがある。 最近は外国のお客さまが増えてきている 今はカヤック体験の1割くらいが外国人だ。ほとんどが都心に住む在住外国人。そのため、外国人といっても日本語を話せるひとがほとんどだ。 でも、長く日本に住んでいても、日本語が話せないひとは案外多い。日常生活では、まわりの日本人も英語を話せるから、不便しないのだそうだ。 昨日はイング

          わたしは英語を流暢に話せない

          昔のカヤックで長良川を下ってみたら、いろんなことに気づいた。

          「昔のカヤックって乗りにくいよね。曲がらないし、不安定だし。」 昨年末、30年来のカヤック仲間と飲みながらの会話から、昔のボートに乗って長良川をダウンリバーすることになった。かつて自分たちが初心者のころに乗っていた、古くて長いモデル限定で、当時下っていたような区間で。 5月の中旬に平日の二日間、ダガー/クロスファイアとレスポンスに乗って、長良川を下ることに決定。 ボートの選定ボートは、カヤックを始めたころに乗ってたボートにしようということで、30年以上前のカヤックしばり

          昔のカヤックで長良川を下ってみたら、いろんなことに気づいた。

          水脈を教えてくれるもの(植生)

          花が咲きはじめ、いよいよ芽吹きの季節になってきました。 地中の水の動きをコントロールするには、どこに水脈があるのかがわかっていると、効果が出やすいです。水脈の場所は、慣れてくると地形からある程度わかるようになりますが、はじめはなかなか見つけづらいですね。 地中の水の流れを読むヒントはいろいろとありますが、厳冬期の今は、水脈を見つけやすくなります。 ヒントは植物水気の多いところに生えている植物を知っていると、水脈を見つけやすいです。 たとえばイノモトソウ。イノモトソウは、

          水脈を教えてくれるもの(植生)

          太陽の光と土の調湿。パッシブ建築を学ぶ

          最近、エネルギーを使わない建物に興味がある。冬は寝室の温度が低くなり、寒いときには5℃まで下がる。頭が寒い。ネコが鼻水を垂らす(今年は電気アンカを採用)。 そんなこともあって、断熱について知りたくて、こちらを読んだ。 断熱ができていない家は、穴の開いたバケツみたいなもの温度が逃げて暖冷房にコストがかかる。また死因のひとつ「ヒートショック」も寒暖差によるものだ。家まるごとが快適にすごせる断熱は、経済的にも健康面からもとても大事なのだ。 そもそも家の中が寒いと、活動する気が失

          太陽の光と土の調湿。パッシブ建築を学ぶ

          身体は意識の乗り物

          対話によって考えが変わる、深まる。 最近そんな体験をたくさんしています。 先日、プロアスリートが声かけをした「カラダと対話」を考える会に参加しました。 話していていくつかわかったことがあったので、書きとめておきます。 「自分のカラダは自分のそのものじゃなくて、乗り物のようなもの」最近ずっと、こんな感覚を持っています。 ガンダムのモビルスーツみたいな感覚、といえばわかりやすいかな。 人間は、カラダというヒト型の乗り物を、意識(こころ)が操縦しているようなかんじ。カラダと

          身体は意識の乗り物

          体幹で漕ぎたい? だったら最初にやりたいこと。

          「体幹で漕ぐ」 ことばではよく聞くけれど、実際にどうしたらいいのかわからないなぁ。 そんなひとが多いんじゃないかと思います。 文章で読んでも、動画を見ても、どうチカラが伝わっているのか、そこから感じとるのは難しいです。 (他のスポーツをやっていて体幹の使い方がわかっている人には、わかるんだけれど) カヤックは傍から見ると上半身、特に腕を使って漕いでいるように見えます。でも実際は、腰回りを中心とした旋回のチカラをつかってパドリングしていいます。そのチカラを、上半身と下半身と

          体幹で漕ぎたい? だったら最初にやりたいこと。

          どんなひとがらを目指したいのか。川にたとえて考えてみた。

          最近眠りが浅いからか、白丸で漕げないからなのか、体調がイマイチ。そういうときは裏側に隠している悪い面がオモテに出てきやすい。 日々反省することばかりだ。 目標とするものがないから、ぼやっと生きてしまうのかもな。 どんなひとみたいな性格になりたいのかがぱっと思い浮かばない。なので、川に例えて考えてみた。(このほうがずっと考えやすい) どんな川も、嫌いな川はない。コンクリートで固められた川でも、表情豊かに流れている川も、それぞれによさがある。川の水が多いほど、愛情豊かなかじが

          どんなひとがらを目指したいのか。川にたとえて考えてみた。

          切り分けて考える

          グラビティは御岳渓谷で講習をしています。 特徴としては岩が点在していて、流れが複雑です。いろんな水の動きがあって、それらが組み合わさった流れに対処する技術が、磨かれる環境です。 例えば玉堂美術館の下。 ゲンコツ岩を中心に岩が点在しています。一件複雑な流れに見えます。 この流れをフェリーしようと思ったときに、「怖い」「難しい」と思う人が多いです。 なぜ難しいように感じるのでしょうか。 理由は、全体をひとまとめに捉えてしまっているからです。 たとえばこの場所。 ここを分解

          切り分けて考える

          水脈はあたたかい

          先日、東京では雪が降りました。ここ青梅では最大で10センチメートル程度でした。 駐車場/地中の水脈雪かきをしながら気づきました。コンクリート敷きの駐車場では、積雪の量が場所によって違っています。どうやら水脈に沿って雪の厚みが薄くなっているようです。 普段は日当たりもほとんど同じで、乾いている場所です。積雪量の違いは、地面の温度の差だと思われます。 地面近くの水の流れは、ほんのり温かいのでしょう。雪が残っていいない部分は、大きい木と木をつないだラインと、庭石などのわきを通っ

          水脈はあたたかい

          ファシリテーションは、リバーカヤックのガイドに似ている。

          五日市でファシリテーション講座を受けてきました。 土曜の午後から集まってから日曜日一日の、1日半のスケジュール。 会場は、五日市駅近くにあるごえん分校。 参加者は、あきる野市を中心に、日の出、檜原、青梅の方々。 主催者のナンベーさんは、ファシリテーションができるひとを増やして、西多摩地域の対話をもっと深めていきたい。との想いでこの講習を企画してくれました。 講師は、クニさん(飯島邦子)さん。 プロセスラボラトリーの代表をされている方です。 2011年の東日本大震災のとき

          ファシリテーションは、リバーカヤックのガイドに似ている。