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スコップひとつで動き出す/地中をめぐる水講座

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体の中を血がめぐっているように、土の中にも水や空気の動きがあります。動きがとどこおっていたり、逆に速すぎると、ぬかるみやぐずぐず、がけ崩れの原因になります。根本的に解決するには、… もっと読む
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スコップひとつで動き出す/地中をめぐる水講座 はじめに

庭先のグズグズが気になる。家の水はけをよくしたい。風通しのいい家にしたい。そんなとき、ま…

Megumi Goto
9か月前
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水脈はあたたかい

先日、東京では雪が降りました。ここ青梅では最大で10センチメートル程度でした。 駐車場/地…

Megumi Goto
2か月前
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「みんなの森サロン」でお話しさせていただきました

森の案内人・三浦豊さんが主宰されている「みんなの森サロン」で、三浦豊さん、ファシリテータ…

Megumi Goto
3か月前
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水脈を教えてくれるもの(冬)

暖冬とはいえ、冬らしい寒い日が増えてきました。 氷点下になるこんな季節は、地中の水脈を見…

Megumi Goto
3か月前
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水の”走らせすぎ”に注意

沢の整備は、ついつい、水を走らせてしまう。 でもちょっと待って! 沢は川の起点になるとこ…

Megumi Goto
4か月前
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水を走らせない、段差の作り方

「水が走る」というのは、雨などが降った時に、地面にしみ込まずに流れ去ってしまう状態。うん…

Megumi Goto
5か月前
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水を走らせない「信玄堤」のすごさ

突然ですが、わたしは山梨県生まれです。山梨のヒーローといえば、武田信玄。土中の水の動きをいろいろと知っていくうちに、「武田信玄すげー」ってことがたくさんあったので、今回はそのことについて書きます。 水の困りごとは、「走る」と「たまる」。走りすぎると周りの土砂を巻き込んで土砂災害がおきたり、舗装していない道では轍が削られて使いにくくなったりします。 走らないようにするには、 ① 硬いものにぶつける、でこぼこにする ② 角度を水平×垂直に近づける ③ 分散させる がポイントです

スコップひとつで動きだす/地中をめぐる水講座 第5章-1 点穴(てんあな)のはたら…

高低差を作り、出口でもあり、浸透させることもできる点穴。 やってみてわかったこと、作業の…

Megumi Goto
6か月前
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土中環境を「うんち」にたとえてみた

土中の水と空気の動き。うんちにたとえるとわかりやすいのかも! 体の中で起こることと水の関…

Megumi Goto
6か月前
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水たまりが気になったら、点穴を掘ってみよう

台風が過ぎると、あちこちに水たまりができます。これは水が停滞している証拠。土中の水の動き…

Megumi Goto
8か月前
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点穴を掘るおススメの道具

点穴を掘ってみましょう。そろえたい基本の道具は、4つ。ホームセンターなどで揃えられるもの…

Megumi Goto
8か月前
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スコップひとつで動き出す/土中をめぐる水講座 第1章_水の困りごとは「走る」「たま…

土の中の水と空気を動かす。身近な水についての困りごとが、土中環境について考えるきっかけに…

Megumi Goto
9か月前
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スコップひとつで動き出す/土中をめぐる水講座 第2章_水を走らせない

それでは、水を走らせないためには、どうしたらいいでしょうか? 要は、水のスピードをゆっく…

Megumi Goto
9か月前
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スコップひとつで動き出す/めぐる水講座 第3章_水をためない

水が停滞しないように動かすには、どうしたらいいのか。 水を動かすポイントは、  ① 流す  ② しみこませる  ③ 蒸発させる のみっつ。 いくつかを組み合わせていくことで、水を動かします。 ① 流す(流動)水を流す<流動>は、水が液体の形で動くので、早く、大きな効果が得られます。 上から下への動きです。 水は、高いところから低いところへ移動します。たまった水を流すには、  高低差をつける  出口を作る などの方法があります。 高低差は、  ①高いところを作る  ②