ゴトー

ここだけパラダイスをモットーとするGoteaux Records主宰。シンガーソングラ…

ゴトー

ここだけパラダイスをモットーとするGoteaux Records主宰。シンガーソングライター。「クリケッツはバディ・ホリーだけにしてくれ」が最近の合言葉。ホームページはここ。 https://goteaux.jimdofree.com/

最近の記事

ニュー・ズボンズを観た翌朝、ROCKは文字通り破壊だと・・・

ドンマツオくんのニュー・ズボンズを観た翌朝、ふと、ROCKは「破壊」だと思ったので、ちょっと書いてみる。 「ロックは『破壊』だ」なんて、もうずっと前からわかってる古い概念じゃん、という声も聞こえるが、ROCKのドラム演奏、ギターのダウンストローク、これらは見た目にも、何かを破壊している仕草だということに気づいたのは、新鮮なことだった。よくギターのことをAX(=斧)と言うことがあるが、文字通り、斧でぶっ叩いて何かを破壊している訳だ。ドラマーは通常、スネアの皮を破りはしないが、

    • Dolphin Saneリスニングメモ(初稿6)

      勝手に妄想、混ぜてる回想、そして結局暴走のリスニングメモ、いよいよ最終回。残すはあと2曲。「マドロミノフチ」と「幽泳教室」だ。 もったいないから、ちょっとこのアルバム以前の話をしよう。 このアルバム収録曲で、3曲はすでに正式に発表されていた。「Summer Guru」、「恋のバネ」、「マドロミノフチ」だ。それぞれのリリースタイミングをみてみよう。 「マドロミノフチ」:2023年2月22日。 「恋のバネ」:2023年6月23日。 「Summer Guru」:2023年7月2

      • Dolphin Saneリスニングメモ(初稿5)

        勝手にここからSide 2だと想定してみたが、3分35秒のこのタイトル曲の居場所はSide 1のラストでもいいかも知れない。 「予感飛行」のマインドトリップに促されて始まる「Dolphin Sane」はインスト、いや、むしろ今はその単語を聞かなくなった「ミュージックコンクレート」だ。まさか”Revolution No.9”が始まるとは思わないけれど、イメージが重複する。 普通に思うのは「これはイルカが泳ぐ世界を表現しているのだろう」と言うものだが、潜水艦のような無線通信の

        • Dolphin Saneリスニングメモ(初稿4)

          5曲目の「予感飛行」について書く前に、栗田兄弟がやっている「衛星派」というラジオ番組に触れておこう。 水曜夜8時半から、彼らの地元さいたま県の本庄FMで彼らが最近耳に留めた曲やお気に入りの曲を、ゲストを呼んだりして喋りながら紹介する番組だ。その時間帯、なかなか都合が合わなくて、しかもリアルタイムの放送しかしないから、なかなか聴けなくて、僕にここでその番組を紹介する資格はないのかもしれないが、Spotifyにプレイリストがあるからそれをチェックしてみると、例えば今出ている4曲

        ニュー・ズボンズを観た翌朝、ROCKは文字通り破壊だと・・・

          Dolphin Saneリスニングメモ(初稿3)

          3曲目と4曲目には、すでにインスタで発表していた「Summer Guru」と「恋のバネ」が配置されている。 前者はSpectrumation収録の「Love Scene」の流れで、曲調は異なれど、同じUSインディーズ風味を感じる。アコースティックギター、スライドギターに通常モードのエレクトリックギター、この3本とソリッドなベースギターが織りなすギターポップ。スライドは1曲目「微笑み」でもフィーチャーされているが、そちらはおそらくペダルスティールと思われるが、ここでは通常のエ

          Dolphin Saneリスニングメモ(初稿3)

          Dolphin Saneリスニングメモ(初稿2)

          アルバム2曲目「ミカン」について書く前に、このアルバムのタイトル”Dolphin Sane”の意味を勝手に深読みしてみよう。 英語だと思って普通に考えてみると、「Dolphin=いるか」、「Sane=正気の」と言うことになるが、それではなんのことだかまったくわからない。ここで思い出すのがDavid Bowieの”Aladdin Sane”だ。「アラジン・セイン」、実は分解してみると”A lad in sane”つまり、「気のふれた若いの」となるんだと言うのを以前、何かで読ん

          Dolphin Saneリスニングメモ(初稿2)

          Dolphin Saneリスニングメモ(初稿・1)

          待ちに待ったMerchantこと栗田将治のソロアルバムが届いた。KEYAKI RECORDSの通信販売で購入したので、文字通り、僕の郵便箱に届いたのだ。 GLIDERがバンドとしてアルバム「Spectrumation」をリリースしたのがいつだったかなぁ、調べたら2020年9月だから3年半か。当時、「Dark II Rhythm」、「衛星アムートゥ」と合わせての3部作と言うことだったっけ。その3部作の中では配信オンリーということもあり、僕の中では一番存在感が薄いのだが、収めら

          Dolphin Saneリスニングメモ(初稿・1)

          ぴぃちゃんの話(1)

          インコのぴぃちゃんは9歳と1ヶ月。うちにやって来たのは2015年1月。生まれたのは2014年の年末らしい。南大沢のペットショップで生まれたばかりなのに大きなお腹を上にしてひっくり返っていた。それを見た僕の妻と娘は、ほかのインコにいじめられているのではないかと勘違いして、一旦帰宅したものの、翌日、ペットショップに急行してぴぃちゃんを買い求めたという。だが、その実態は、虐められていたどころか、餌をたらふく食べて苦しくてひっくり返っていたというのがその真相だ。 小さい時から食い意

          ぴぃちゃんの話(1)

          「いい音」ってなんだろう(最終回)

          ビートルズマニアの間では、”Please Please Me”のゴールドパーロフォン盤を聴かないうちは本当のビートルズのよさがわからない、という声をよく耳にする。つまり、彼らのデビューアルバムは英国盤でファーストプレスもしくはセカンドプレスのものを聴かないとダメなんだよ、という主張だ。ビートルズについて語るなら聴かないとダメ、という半ば脅迫にも似た言い方で、まるでビートルズマニアのパスポートであるような言い草だ。 僕はもう53年もビートルズを聴いているが、そのゴールドパーロ

          「いい音」ってなんだろう(最終回)

          「いい音」ってなんだろう(その4)

          リマスター盤がいつ頃から登場したのかだが、僕が最初に意識したのは、1994年にVirginから一気にリリースされたローリング・ストーンズの”Sticky Fingers”から”Tattoo You”までのアルバムだ。ベルギーのストーンズファンクラブメンバーから連絡があり、安く手に入るからまとめて買わないか?と言うので、まとめて買った。勿論、未開封の新品だ。 バーコードのあるスティッカーにはUK, F, Dという記号が付いてるが、Printed in the USAであった。

          「いい音」ってなんだろう(その4)

          「いい音」ってなんだろう(その3)

          CD時代になって、最初は「CDは音がいい」ということで人気だった。それを助長するようにパッケージやライナーノーツには「一部お聴き苦しいところがありますが、元のテープによるものです」みたいな、いかにもアナログが悪いと言った但し書きがあったり、これみよがしにAADとかADDとかの記号があって、DDDならサイコーじゃん的なマーケティングがなされていたと思う。 たしかにCDはあのサイズで、ノイズのない「いい音」を提供してくれた。しかも、レコードにしろカセットにしろ、常にメディアと接触

          「いい音」ってなんだろう(その3)

          「いい音」ってなんだろう(その2)

          僕にとっては70年代が家で「いい音」でレコードを聴くと言うことに関しては全盛だったんじゃないかと思う。70年代初頭、家庭用ステレオはまだ家具調のものが主流で、当時「いい家」には応接間というのがあり、その壁際に置いて、使わない時は白いレースが掛けてあったりした。そのステレオで、ちょっとでかい音で音楽を聴けるようになったのだ。そうそう、僕のビートルズとの出会いもこの家具調ステレオで、当時テレビでやってた東芝ステレオ「ボストン」のコマーシャルだった。映画「レット・イット・ビー」の一

          「いい音」ってなんだろう(その2)

          「いい音」ってなんだろう(その1)

          いい音。音楽を聴くときによく話題になる。音楽と言っても生演奏より録音された音楽について「これは音がいい」とか「これはひどい音だ」と言う風に、音楽を聴く行為そのものであるかのように口にしている。 近年再び、アナログレコードが「いい音」として見直されているようだが、CD以前はそのアナログレコードにも「いい音」というのがあったから、アナログであればすべてOKというわけではないはずだ。今はCDはもとより俗に「フィジカル」と言われる「物体」で音楽を聴く人も減っているし、そういうデジタル

          「いい音」ってなんだろう(その1)

          キャピトルから無視されたビートルズナンバー

          ビートルズマニアならずとも周知の事実として、アナログLP時代は英国のオリジナル盤とは収録曲もジャケットもさらには音まで異なったカタチで各国盤がリリースされていた。そして、これまたよく知られることだが、アメリカでは、初の渡米を前にしてキャピトルがビートルズのレコードを発売する前に、Vee-Jay、SwanそしてTollyとローカルなレーベルによるリリースがあった。このうち、Vee-Jayだけがファーストアルバムをリリースしている。とは言え、当時のアメリカでの著作権料が高かったた

          キャピトルから無視されたビートルズナンバー

          ある思いつき

          それを思いついたのは9月の土曜日だった。 ふと時計を見たら9時28分、そうだ今日は9月28日、日付けと同じだ。一日に一回、時計はその日と同じ時刻を指すんだな。あっ、そうか。待てよ、毎日、その日と同じ時間に僕と時計とでツーショットして、毎日、インスタとかツイッターに投稿する、ってのはどうだ?いいアイデアじゃないか? そしてそれを一年やる。明日は9月29日だから9時29分に自撮りすればいい。そんな風にして毎日一回、一枚撮影して投稿する。思い立ったが吉日、早速始めよう。今日はす

          ある思いつき

          トイレに関する話(たぶんその1)

          実家の元の家は昔ながらの造りなのか、トイレは廊下の先、風呂場に行く途中にあった。手前が男子の小用、その隣が性別問わず、大っきい方用だった。小用の便器、朝顔って言ってたが、その底には3つくらい穴が開いてて、虫除けみたいなスーッとする芳香剤が転がっていた。大きい方は勿論、ボタ落ちで汲み取り式だった。トイレなどと言う洋風な名前ではなく、お手洗いもしくは御不浄なんて言ってた。バキュームが来るまで溜まっている訳だからまぁ、御不浄などと言う失礼な名前を頂戴しても仕方なかったかもしれない。

          トイレに関する話(たぶんその1)