ゴトー

ここだけパラダイスをモットーとするGoteaux Records主宰。シンガーソングラ…

ゴトー

ここだけパラダイスをモットーとするGoteaux Records主宰。シンガーソングライター。「クリケッツはバディ・ホリーだけにしてくれ」が最近の合言葉。ホームページはここ。 https://goteaux.jimdofree.com/

最近の記事

僕のギターはフェルナンデス・その3

3本目のフェルナンデスを買ったのはこんな理由からだ。 音楽祭がきっかけとなり、社内の音楽シーンが活発化して、何かと演奏の機会も増え、会社の帰りにスタジオに寄って練習して帰るということも多くなった。音楽祭を会社の肝入りでやってるくらいだから、ギターを提げて出社しても抵抗がなかったし、そのままロッカーにギターをしまい、帰りに取り出してスタジオに向かった。 その頃僕は結婚して、会社の近くに住んでいたが、それでも行き帰りにギターを担いで行くと言うのはちょっと面倒だった。適当なのを

    • 僕のギターはフェルナンデス・その2

      2本目のエレキギターもフェルナンデスだった。「はじめて買うならジュニアとかじゃなく、ちゃんとしたの買った方がいいよ」と言う店員さんのアドヴァイスでレス・ポール・スタンダードを買ったものの、どうにも重くて軽いのが一本欲しいと思うようになっていた。 就職して、バンドをまた始めたのだが、前回書いた通り、同僚で組んだパーティーバンドだった割に、宮益坂の三浦ピアノの2階を借りて自主ライヴをやったり、パンクロックのファンジンよろしく小冊子を作ったりした。そうそう、バンド名は7th He

      • 僕のエレキギターはフェルナンデス・その1

        フェルナンデスが破産したと知った。記事を読んでみると、1999年には年間売上高40億円台に達していたこともあったが、2022年1月期にはそれが1億6千億円台となり、赤字を計上したという。そして突然の破産報道。 僕はエレキギターを6本持っているが、そのうちの3本はフェルナンデスだ。買った順にいうと最初の3本がそれらに当たる。ギブソンが倒産した時は「ギブソン父さん」という歌を書いて捧げたが、今回は僕のフェルナンデスとの付き合いをnoteに書いてみることにした。 はじめてのエレ

        • ガリよ、さらば!

          やっぱエレクトロニック・クリーナーの効果は抜群だ。 このアンプ、僕も企画に一枚噛んだ代物なんだが、英国のオーディオクリティックと組んで、所謂”Wire with gain”のコンセプトの元、歪などのスペックより音楽性重視で製作、英国で一時はベストセラーになった。 記念にと言う訳でもないが、僕も一台買ってあっちで使っていた。帰国してしばらく使ってなかったのだが、最近はサブスクで聴くことも多く、机のそばにアンプが欲しいなと思い、引っ張り出してみた。英国仕様なので、Amazon

        僕のギターはフェルナンデス・その3

          乗り換え時間2分

          今日、本庄に行った帰りのことだ。新宿まで帰るのだが、湘南新宿ラインなら直行で行ける。その最終便は本庄21時24分発国府津行きで、新宿着は22時57分、過去何度もそれで帰ったものだ。 改めて調べるとその一本前、21時08分の高崎線が籠原で同駅始発の湘南新宿ラインに接続するというのがある。今日はそれで帰ることにした。籠原着は21時22分、籠原始発は21時24分なので、無駄もない。 この無駄がないと言うのがポイントで僕の場合、例えば家を出る時も到着時間を逆算して、待ち時間を極力少な

          乗り換え時間2分

          Water Room Recordsの素敵な旅(後編)

          やぁ、調子はどう?前回のインタビュー、自分で言うのもなんだけど、なかなか好評で・・・。 マサ:良かったです。友達も結構、読んでくれたみたいで、嬉しい限りです。 今日は後編として、レーベル所属のバンドとの出会いとか、その辺を聞かせてよ。 マサ:はい。 日本のバンドっていうか、東京のバンドとしては、The Käfers、paddy isleがいる訳なんだけど、ああ、もうひと組、マムシもいるね。 マサ:ええ、あ、マムシは別枠と言うことでお願いします(笑)。 OK、じゃ、マムシについ

          Water Room Recordsの素敵な旅(後編)

          Water Room Recordsの素敵な旅(前編)

          今日はThe Käfersやpaddy isleといった曲者バンドのラインナップで知られるWater Room Recordsを紹介しよう。20代の若き社長でレーベルオーナーの水戸部優彦氏、通称「マサ」に話を聞いた。 3月から3ヶ月連続のマンスリーイベント、この5月19日は千秋楽、まぁ、3回で千秋楽というのもあれだけど(笑)、Festival in the Water Room、お疲れ様でした。マサ:いや〜、大変でした(笑)!いろんなお店にポスターを貼って頂いたりしまして。

          Water Room Recordsの素敵な旅(前編)

          アゲハのアオちゃんの話

          ダイニングテーブルのあたりでふとアゲハのアオちゃんの匂いがする。甘い花のようないい香りだ。ほんの短期間しかウチにいなかったのに、こうして今もいるような錯覚に陥る。 犬の散歩の途中、コンビニの壁にさなぎがいたと家族の話題にのぼったのは2月12日。寒い盛りである。アゲハ蝶に関する知識はまるでなかったからGOOGLEしてみたら、羽化するときに掴まるものがないとうまく羽化できず死んでしまうと知った。さなぎが張り付いているところは地面から30−40cm、金属製の柱だから掴まれるところ

          アゲハのアオちゃんの話

          ニュー・ズボンズを観た翌朝、ROCKは文字通り破壊だと・・・

          ドンマツオくんのニュー・ズボンズを観た翌朝、ふと、ROCKは「破壊」だと思ったので、ちょっと書いてみる。 「ロックは『破壊』だ」なんて、もうずっと前からわかってる古い概念じゃん、という声も聞こえるが、ROCKのドラム演奏、ギターのダウンストローク、これらは見た目にも、何かを破壊している仕草だということに気づいたのは、新鮮なことだった。よくギターのことをAX(=斧)と言うことがあるが、文字通り、斧でぶっ叩いて何かを破壊している訳だ。ドラマーは通常、スネアの皮を破りはしないが、

          ニュー・ズボンズを観た翌朝、ROCKは文字通り破壊だと・・・

          Dolphin Saneリスニングメモ(初稿6)

          勝手に妄想、混ぜてる回想、そして結局暴走のリスニングメモ、いよいよ最終回。残すはあと2曲。「マドロミノフチ」と「幽泳教室」だ。 もったいないから、ちょっとこのアルバム以前の話をしよう。 このアルバム収録曲で、3曲はすでに正式に発表されていた。「Summer Guru」、「恋のバネ」、「マドロミノフチ」だ。それぞれのリリースタイミングをみてみよう。 「マドロミノフチ」:2023年2月22日。 「恋のバネ」:2023年6月23日。 「Summer Guru」:2023年7月2

          Dolphin Saneリスニングメモ(初稿6)

          Dolphin Saneリスニングメモ(初稿5)

          勝手にここからSide 2だと想定してみたが、3分35秒のこのタイトル曲の居場所はSide 1のラストでもいいかも知れない。 「予感飛行」のマインドトリップに促されて始まる「Dolphin Sane」はインスト、いや、むしろ今はその単語を聞かなくなった「ミュージックコンクレート」だ。まさか”Revolution No.9”が始まるとは思わないけれど、イメージが重複する。 普通に思うのは「これはイルカが泳ぐ世界を表現しているのだろう」と言うものだが、潜水艦のような無線通信の

          Dolphin Saneリスニングメモ(初稿5)

          Dolphin Saneリスニングメモ(初稿4)

          5曲目の「予感飛行」について書く前に、栗田兄弟がやっている「衛星派」というラジオ番組に触れておこう。 水曜夜8時半から、彼らの地元さいたま県の本庄FMで彼らが最近耳に留めた曲やお気に入りの曲を、ゲストを呼んだりして喋りながら紹介する番組だ。その時間帯、なかなか都合が合わなくて、しかもリアルタイムの放送しかしないから、なかなか聴けなくて、僕にここでその番組を紹介する資格はないのかもしれないが、Spotifyにプレイリストがあるからそれをチェックしてみると、例えば今出ている4曲

          Dolphin Saneリスニングメモ(初稿4)

          Dolphin Saneリスニングメモ(初稿3)

          3曲目と4曲目には、すでにインスタで発表していた「Summer Guru」と「恋のバネ」が配置されている。 前者はSpectrumation収録の「Love Scene」の流れで、曲調は異なれど、同じUSインディーズ風味を感じる。アコースティックギター、スライドギターに通常モードのエレクトリックギター、この3本とソリッドなベースギターが織りなすギターポップ。スライドは1曲目「微笑み」でもフィーチャーされているが、そちらはおそらくペダルスティールと思われるが、ここでは通常のエ

          Dolphin Saneリスニングメモ(初稿3)

          Dolphin Saneリスニングメモ(初稿2)

          アルバム2曲目「ミカン」について書く前に、このアルバムのタイトル”Dolphin Sane”の意味を勝手に深読みしてみよう。 英語だと思って普通に考えてみると、「Dolphin=いるか」、「Sane=正気の」と言うことになるが、それではなんのことだかまったくわからない。ここで思い出すのがDavid Bowieの”Aladdin Sane”だ。「アラジン・セイン」、実は分解してみると”A lad in sane”つまり、「気のふれた若いの」となるんだと言うのを以前、何かで読ん

          Dolphin Saneリスニングメモ(初稿2)

          Dolphin Saneリスニングメモ(初稿・1)

          待ちに待ったMerchantこと栗田将治のソロアルバムが届いた。KEYAKI RECORDSの通信販売で購入したので、文字通り、僕の郵便箱に届いたのだ。 GLIDERがバンドとしてアルバム「Spectrumation」をリリースしたのがいつだったかなぁ、調べたら2020年9月だから3年半か。当時、「Dark II Rhythm」、「衛星アムートゥ」と合わせての3部作と言うことだったっけ。その3部作の中では配信オンリーということもあり、僕の中では一番存在感が薄いのだが、収めら

          Dolphin Saneリスニングメモ(初稿・1)

          ぴぃちゃんの話(1)

          インコのぴぃちゃんは9歳と1ヶ月。うちにやって来たのは2015年1月。生まれたのは2014年の年末らしい。南大沢のペットショップで生まれたばかりなのに大きなお腹を上にしてひっくり返っていた。それを見た僕の妻と娘は、ほかのインコにいじめられているのではないかと勘違いして、一旦帰宅したものの、翌日、ペットショップに急行してぴぃちゃんを買い求めたという。だが、その実態は、虐められていたどころか、餌をたらふく食べて苦しくてひっくり返っていたというのがその真相だ。 小さい時から食い意

          ぴぃちゃんの話(1)