すえきち

クラシック音楽大好きおじさんのすえきちです。 転職歴は6回以上、3つの業界を渡り歩い…

すえきち

クラシック音楽大好きおじさんのすえきちです。 転職歴は6回以上、3つの業界を渡り歩いてきました。 50歳を過ぎてうつ病になり、人生観が大きく変わりました。この歳になって気づいたことなどを綴って参ります。

最近の記事

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コラム:私の記事を読んで下さる方へ

何かのきっかけで、私すえきちの記事を読んでいただいてる方、本当にありがとうございます。 今回は、私がnoteに寄稿する目的について書こうと思います。 これまでに、noteに書いた記事は、以下のようにに大別されます。 1.娘たちへ 2.私の愛聴盤 3.私も「うつ」になりました 4.私の履歴書 5.コラム 6.オーディオのお話 最初から、こうしたジャンル分けを決めていたわけではありません。何かを書きたいという衝動に突き動かされて書いていたら、いつの間にか、このようになって

    • 私がオーディオにハマる理由

      クラシック音楽をこよなく愛する私ですが、ここ数年、コンサートを聴きに行っていません。特に、うつ病になって以降、これが顕著になりました。 コンサートホールは、たいてい都会にありますが、そこに行くまでに疲れてしまいます。以前の記事にも書きましたが、駅のホームの発車ベル音など、街の騒音は相変わらず苦手です。職場に行かなくて良い日くらいは、家の近くの静かな場所で過ごしたい気持ちになります。 また、ホールでは、周囲の聴衆のちょっとした咳払い、服が擦れる音などが気になりますし、自分が

      • オーディオのお話(5)レコードプレーヤー選びについて

        前回、レコードプレーヤーの「カートリッジ」について書きましたが、今回は、その一歩手前の話題として、初心者の方向けのレコードプレーヤー選びについて書こうと思います。 レコードプレーヤーの値段はピンキリです。安価なものの中には、スピーカー内蔵型のものまであります。 レコードを2、3枚しか所有しない人で、これ以上コレクションが増えないなら、2万円くらいの安価な機種で良いと思いかもしれません。ゆっくり回るレコードを眺めながら、そこから音が出ることだけで、十分楽しいと感じる方なら、

        • もうすぐ還暦。これからどう生きるか?

          「時間は有限」 還暦まで四年を切った頃から、毎日のように、今後の生き方を考えています。 30台から40代にかけては、キャリアアップ、ローン返済、子育てのための生活費確保で頭がいっぱいでしたので、必死にもがいていました。 そして、49歳で異業種に転職。ようやく新たな仕事に慣れ、社内・社外ともに基盤を築けたかなと思った52歳で、うつ病と診断されました。 自宅療養期は、先の見えないトンネルの中にいる気分でした。 これまで自分にベタベタと貼りついていた何かが、ボロボロと剥が

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        コラム:私の記事を読んで下さる方へ

          いつか必ず訪れる死について考える

          先日、社用車で信号待ちをしていると、霊きゅう車に棺が納められる様子を見ました。ぼんやりと眺めながら、この状況を、将来の自分と重ねて合わせました。 そんな気分を引きずりながら帰社。トイレに入り、洗面台の鏡に映る老け込んだ自分の横顔に愕然とします。 「いつか自分もお別れする時がくる」 自分に最期に、妻子にどんな言葉を残すべきかを考えました。 次の瞬間、「ん?」と思いました。てっきり、自分の方が先に死ぬ気でいましたが、当然、妻に先立たれることもあり得ます。 その事態に直面

          いつか必ず訪れる死について考える

          オーディオのお話(4)レコードのカートリッジについて

          世の中、レコードブームだそうですね。 私は、中学生の頃からレコードに親しんできました。その後、音楽メディアの主流が完全にCDになっても、レコードもプレーヤーも手放しませんでした。なぜなら、同じ音源をCDと聴き比べるうちに、レコードならではの音の魅力から離れ難くなったからです。 それから40年が過ぎました。 今日は、レコード再生に不可欠な「カートリッジ」について書きたいと思います。どちらかと言うと、初心者向けの記事となります。 レコードプレーヤーのカートリッジとは、「レ

          オーディオのお話(4)レコードのカートリッジについて

          私の履歴書(10)訪れた転機

          21世紀になり、銀行員十年選手になった自分は、漠然とした不安を抱えていました。 その数年前に結婚し、長女が生まれ、マンションを購入して、住宅ローンを組んだばかり。更に、妻のお腹には二人目の子供を授かっていました。この状況下で、仕事に対する疑問を抱えながら、職場を辞めるわけにもいかず、悶々とした日々を送っていたのです。 ある日、自席で仕事をしていると、法人課の仲の良い先輩から声がかかりました。「僕の元同期が窓口に来てるんだけど、投資信託に興味があるんだって。応対してくれる?

          私の履歴書(10)訪れた転機

          詩:いまこの時に

          (うつ病が重い時期に書いた詩です) いまこの時に メジャーリーグで特大ホームランを打つ人がいる 取引先との難しい交渉に臨んでいる人がいる 教室で難解な授業を受けながら、窓の外を見て違うことを考えている学生がいる  公園の滑り台から降りてくる我が子を抱きかかえる人がいる 駅のホームで缶コーヒーを片手に空を眺める人がいる  ウクライナで銃を手に戦っている人がいる 家から遠く離れた場所まで水を汲みに行く少女がいる 布団から起き上がれず、モーツァルトを聴きながら涙す

          詩:いまこの時に

          悪い予感(トランプ氏暗殺未遂事件に関して)

          あらかじめお断りしておきます。私は、明確な政治的スタンスを持ちません。米国大統領選挙について、民主党、共和党のどちらの側の支持者でもありません。 13日、ペンシルベニア州で、ドナルド・トランプ氏が集会で演説中に、100メートル以上の距離からライフルで銃撃された。銃弾はトランプ氏の耳を貫通。この事件によって、支持者の男性一人が、妻子に覆い被さって被弾したという。実に痛ましいことだ。 ほんの数センチ弾丸がずれていれば、トランプ氏の命は無かった。民主主義が根底から覆される事態に

          悪い予感(トランプ氏暗殺未遂事件に関して)

          私を救った音楽(4)モーツァルト!

          喉の渇きに一杯の水が必要なのと同じように、心の疲れにはモーツァルトが必要です。 うつ病で自宅療養中、私は何時間、モーツァルトと過ごしたかわかりません。天気の良い日、近隣の公園のベンチに座りながら、iPhoneでモーツァルト。バスの中で車窓からの景色を眺めながらモーツァルト。疲れて家で寝ているときも、枕もとでモーツァルト。買ったばかりのスピーカーを、最初に鳴らす音源もモーツァルトでした。 交響曲は、ヨゼフ・クリップス指揮コンセルトヘボウ管弦楽団や、ハンス・グラーフ指揮ザルツ

          私を救った音楽(4)モーツァルト!

          私の履歴書(9)悪意の無い呪いの言葉

          人が人に呪いをかけてしまうことは時折起こります。かけた方には然程悪意はなくても、かけられた側はいつまでも忘れられなかったりします。 私には、過去にこんな経験があります。 銀行員時代。二つ目の支店で、仕事に対するモチベーションを失いかけていた頃、転勤が決まりました。たまたま当時の上司が、次の支店の上司A氏と同期。その上司は私にこう言いました。 「お前はラッキーだ。次の店の課長のAは、本当にいい奴だよ。あいつの下でうまくいかないなら、どこへ行ってもダメだ」 今後、自分は銀

          私の履歴書(9)悪意の無い呪いの言葉

          時折襲ってくる「仕事行きたくない病」。全て放り出したい気になっている。誰とも話したくない。バッハの平均律をスピーカーで鳴らし、その響きに浸る。のめり込む。

          時折襲ってくる「仕事行きたくない病」。全て放り出したい気になっている。誰とも話したくない。バッハの平均律をスピーカーで鳴らし、その響きに浸る。のめり込む。

          愛聴盤(13)田部京子さんのシューベルト

          CD5枚にわたる田部京子さんのシューベルトのピアノ曲集のことを書きたいと思います。この素敵なピアニストのファンは多いことでしょう。この方にしか紡ぎ出せない音楽があるからです。 シューベルトに関しては、以前の記事で、白井光子さんの「冬の旅」について書きましたが、私にとって、ピアノ曲も、歌曲同様に大切な音楽です。 ベートーヴェンの音楽が全人類へのメッセージだとすれば、シューベルトの音楽は私小説的な音楽のように感じています。特に、彼の晩年の傑作は、夜更けにたった一人で静かに耳を

          愛聴盤(13)田部京子さんのシューベルト

          コラム:新NISAで失敗する人、しない人

          私の母は、若い頃、知人に勧められて郵便局の個人年金保険に加入しました。今にしてみれば、かなり高利回り(しかも複利)の終身年金です。受給し始めて数年経ちますが、お金の話になると、母は決まって「あの頃、お金のやり繰りが大変だったけど、やってて良かった」と口にします。 しかし、これからの時代、上記のようなエピソードは全く参考になりません。 確かに、知人に勧められて素直に加入した母の選択は正しいものでした。しかし、郵便局の個人年金は、円建ての確定利回り商品であり、為替リスクはあり

          コラム:新NISAで失敗する人、しない人

          愛聴盤(12)ジュリアス・カッチェンのブラームスの協奏曲

          タワーレコードの自主企画シリーズはよほどのクラシックファンが携わっているのか、良質な演奏を商品化したものが多い。 ピエール・モントゥーのシリーズの中で、ジュリアス・カッチェンのブラームスの協奏曲二曲が収められた二枚組CDをあらためて聴いた。オケはロンドン交響楽団、指揮は1番がモントゥー、2番がフェレンチーク・ヤーノシュ。2番もモントゥーが振る予定だったのだろうか。高齢ゆえフェレンチークは代役だった可能性がある。 まず第一に驚くのが音質の良さだ。リマスターした音源とはいえ、

          愛聴盤(12)ジュリアス・カッチェンのブラームスの協奏曲

          さあ、孤独へまっしぐら

          数年前、iPhoneの機種交換をした後、古い機種の設定を間違えて、iCloudに入っていた連絡先をごっそり消去してしまったことがあります。 その時は、かなりショックでしたが、数時間すると、何も感じなくなりました。理由は単純。日常生活に不便を感じないからです。300件以上の連絡先を登録していたのに、10年もすれば、90パーセント以上の人と何の連絡も取っていなかったことがわかりました。後生大事に連絡先を残していた自分に苦笑しました。 うつ病を経験したことを境に、人付き合いが面

          さあ、孤独へまっしぐら