もうすぐ還暦。これからどう生きるか?
「時間は有限」
還暦まで四年を切った頃から、毎日のように、今後の生き方を考えています。
30台から40代にかけては、キャリアアップ、ローン返済、子育てのための生活費確保で頭がいっぱいでしたので、必死にもがいていました。
そして、49歳で異業種に転職。ようやく新たな仕事に慣れ、社内・社外ともに基盤を築けたかなと思った52歳で、うつ病と診断されました。
自宅療養期は、先の見えないトンネルの中にいる気分でした。
これまで自分にベタベタと貼りついていた何かが、ボロボロと剥がれ落ちていく気がしました。その正体は、「責任感」、「プライド」、「自信」かもしれないし、そうでないかもしれません。
ある日、親しい知人と話した時、こんなことを言われました。
「すえきちさんは、これまでずっと頑張ってきたんですから、神様から『しばらく休め』って言われてるんですよ。」
この言葉が心にしみました。「そうか、休んでもいいんだ」と。
昨年、ご縁のあった会社で働き始めました。50代半ばのうつ病患者でありながら、トップが私のことをご存知だったので、雇っていただきました。会社が人手不足であったこともあるでしょう。
会社勤めは気苦労の連続です。どの職場も、そこで働く人は各々思惑があります。それを察しながら、うまく立ち回らねばなりません。アクションを起こす時もタイミングを測る必要があります。これが今の自分には疲れるのです。
うつ病を患う前までは、「空気を読むことも、上司のご機嫌取りも、給料の中に含まれているのだ」と考えてきましたが、今の自分にはそれが耐え難いものになりました。
「会社に行きたくない」
自宅療養期、先の見えない不安に苦しさに苛まれてきたことを思えば、正社員として働けることは、とても大変ありがたいことです。しかし、うつ症状が寛解に向かっていても、「嫌なものは嫌」という気持ちが膨れ上がるばかり。定年まで数年ありますが、そこまで待てないかもしれません。
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