すえきち

クラシック音楽大好きおじさんのすえきちです。 転職歴は6回以上、3つの業界を渡り歩い…

すえきち

クラシック音楽大好きおじさんのすえきちです。 転職歴は6回以上、3つの業界を渡り歩いてきました。その中で感じたこと、この歳になってわかったことなど綴って参ります。

記事一覧

オーディオのお話(2)ホーム・オーディオ機器の選び方

初めて私に記事を読んで下さる方に、あらかじめお断りしておきます。私すえきちは、オーディオ評論家でもありませんし、ハイエンド機器の所有者でもありません。所有する機…

すえきち
4日前

娘たちへ(11)私たちは自分の幸せに気づいているだろうか

この世の中、食うか、食われるか、いずれかなのだと言って憚らない人がいる。「勝ち組」「負け組」という言葉の裏に潜む考え方だ。 戦国時代にあって、戦さに敗れた武将や…

すえきち
5日前

娘たちへ(10)熱狂がもたらすもの

およそ、熱狂がもたらすものは害悪である。 スポーツの試合に熱狂した観客の一部が暴徒化する光景を見て、人間の狂気に背筋が寒くなることがある。しかし、その理由を、そ…

すえきち
6日前

非生産性のススメ

自己研鑽、自己啓発、スキルアップなど、およそビジネス界で良しとされているものは、究極のところ、相対的な経済的富裕を目指すものだ。 自分もかつて、モチベーションア…

すえきち
6日前

オーディオのお話(1)音楽CDについて考える

クラシックを中心に音楽を聴くことを生き甲斐する私すえきちにとって、良質なオーディオ機器は不可欠です。 しかしながら、一介の会社員がこれらに投資できる金額は限られ…

すえきち
8日前
2

娘たちへ(9)ベストを尽くす?

ベストを尽くすことを否定はしない。 しかし、現実的には、人生はモアベターな選択の連続です。

すえきち
13日前

ムーティのモツレク

結論。リッカルド・ムーティが1987年に録音したモーツァルトのレクイエムは名演である。 声楽陣のうち、ソリストは実力者揃い。中でパトリシア・パーチェが印象的だ。線が…

すえきち
2週間前
2

娘たちへ(8)立派な人になるな

立派な人にならなくていい。いや、ならない方がいいと思う。 立派になると、それらしく振る舞わなくてはいけない。肩が凝る。疲れる。無理をする。 盗塁王の福本豊さんが…

すえきち
2週間前
1

娘たちへ(7)真の美しさを磨く大切さ

男同士の飲み会で、職場の女性の話題が出ることがあります。たまたま隣のテーブルのあなた方がそれを聞いたら、男性はこんな目で女性を見ているのだな、と感じるでしょう。…

すえきち
1か月前

娘たちへ(6)謙虚さの本当の意味

多くの日本人は、「自分が嫌い」、「自分に自信がない」と感じています。原因は色々あると思いますが、その一つが日本独特の社会風土にあると考えます。 日本では、必要以…

すえきち
1か月前

音楽CDのIPクリーニングについて

最近、オーディオに関する情報はもっぱらYouTubeで入手している。昔はオーディオ専門誌や評論家の唱える論評を頼りにしていたが、今では、いわゆるオーディオマニアが、こ…

すえきち
1か月前
1

力ある者が堕ちていく時代

我々は今、絶対的な有力者が失墜していく様を目の当たりにしている。昨年2023年からこの傾向が顕著だ。 市場において独占的立場にある企業、その業界で他の追随を許さない…

すえきち
2か月前

極端な思想はなぜ生まれるのか

人はみな個々の問題を抱えている。それらの問題の根本的な原因はさまざま。自分自身にその原因があることもあるが、それを真正面から受け止められるほど人間は強くない。つ…

すえきち
2か月前

マウエルスベルガーによるマタイ受難曲

ルドルフ・マウエルスベルガーが弟のエアハルトと共に成し遂げた一世一代の名演奏。彼にとって、総決算となる録音である。一音一音丁寧に、噛み締めるように紡がれる。重厚…

すえきち
2か月前

カラヤンのショスタコーヴィチ

20世紀のクラシック音楽界を語る上で、絶対に外せない人に、ヘルベルト・フォン・カラヤンがいる。カラヤンは偉大な指揮者であり、演出家であり、音楽界の帝王、カリスマで…

すえきち
2か月前

いじめはなくならない、でも、なくす努力は必要だ

いつの世にも、どこの国にも、いじめはある。残念ながら今後も無くなることはないだろう。 自分自身、他人からいじめられてきたこともたくさんあったし、少ないながらも人…

すえきち
2か月前
1

オーディオのお話(2)ホーム・オーディオ機器の選び方

初めて私に記事を読んで下さる方に、あらかじめお断りしておきます。私すえきちは、オーディオ評論家でもありませんし、ハイエンド機器の所有者でもありません。所有する機器は「オーディオのお話(1)」で書いた通りで、上級者レベルではありませんし、ましてや技術的なノウハウを論ずることもできません。

そんな私すえきちが、オーディオ機器の選び方を語るのはおこがましいと承知の上でお話しします。

1.必ず実機を試

もっとみる

娘たちへ(11)私たちは自分の幸せに気づいているだろうか

この世の中、食うか、食われるか、いずれかなのだと言って憚らない人がいる。「勝ち組」「負け組」という言葉の裏に潜む考え方だ。

戦国時代にあって、戦さに敗れた武将やその一族の悲惨な末路を思えば、あながち間違った考え方とは言えないのかもしれない。数年前、中南米を一人旅していた日本人の若者が、スマホをひったくられ、思わずその犯人を追ったところ、拳銃で撃たれて死亡した事件があった。その国において、人の命は

もっとみる

娘たちへ(10)熱狂がもたらすもの

およそ、熱狂がもたらすものは害悪である。

スポーツの試合に熱狂した観客の一部が暴徒化する光景を見て、人間の狂気に背筋が寒くなることがある。しかし、その理由を、その人個人の人間性、国民性だからと結論づけてはならない。決して他人事と考えてはならない。

かのアドルフ・ヒトラーも、当時のドイツ国民の一部の熱狂的な支持によって、この国のトップの座に登りつめた。彼がもたらした許し難い蛮行のきっかけを、国民

もっとみる

非生産性のススメ

自己研鑽、自己啓発、スキルアップなど、およそビジネス界で良しとされているものは、究極のところ、相対的な経済的富裕を目指すものだ。

自分もかつて、モチベーションアップセミナーに大金を支払い、そのエッセンスを吸収しようとした時期があった。「売れない者は悪である」との思考に、どっぷりと身を浸し、粉骨砕身していた時期から、体力の衰えと様々な経験を経て、ようやくこうした洗脳から解き放たれた。

公園のベン

もっとみる

オーディオのお話(1)音楽CDについて考える

クラシックを中心に音楽を聴くことを生き甲斐する私すえきちにとって、良質なオーディオ機器は不可欠です。

しかしながら、一介の会社員がこれらに投資できる金額は限られておりますので、何十マン、何百マンもするコンポーネントなんて買えません。

そこで、ここ数年で、手元の古いオーディオ機器を一点一点ヤフオク!で手放し、その資金やボーナスの一部を元手に、以下の機器を買い揃えました。今のところ、大外れはなかっ

もっとみる

娘たちへ(9)ベストを尽くす?

ベストを尽くすことを否定はしない。

しかし、現実的には、人生はモアベターな選択の連続です。

ムーティのモツレク

結論。リッカルド・ムーティが1987年に録音したモーツァルトのレクイエムは名演である。

声楽陣のうち、ソリストは実力者揃い。中でパトリシア・パーチェが印象的だ。線が細いが、ヴィブラートが少なく、極めて美しい。しかも清楚な音色でこうした宗教音楽に向いている。

そして、なんと言っても合唱団の素晴らしさを称えずにはいられない。スウェーデン放送合唱団とストックホルム室内合唱団とのことだが、合唱音楽の名

もっとみる

娘たちへ(8)立派な人になるな

立派な人にならなくていい。いや、ならない方がいいと思う。

立派になると、それらしく振る舞わなくてはいけない。肩が凝る。疲れる。無理をする。

盗塁王の福本豊さんが国民栄誉賞を断った理由は、「外でうっかり立小便もできないから」だったそうだ。この方らしいエピソードだ。

そもそも世の中に、本当に立派な人は少ない。大概、人間は至らない所だらけだ。それなのに、人は他者より優位に立ちたいと考え、自分を大き

もっとみる

娘たちへ(7)真の美しさを磨く大切さ

男同士の飲み会で、職場の女性の話題が出ることがあります。たまたま隣のテーブルのあなた方がそれを聞いたら、男性はこんな目で女性を見ているのだな、と感じるでしょう。

しかし、その話は意外にも彼らの本心でないこともあります。たまたま好きなタレントが細っそりしてたら、「スレンダーな子がいい」と口にするし、本当はある女性に気があるのに、同僚に悟られまいとして、わざとその人を悪く言ったりする。その場のリーダ

もっとみる

娘たちへ(6)謙虚さの本当の意味

多くの日本人は、「自分が嫌い」、「自分に自信がない」と感じています。原因は色々あると思いますが、その一つが日本独特の社会風土にあると考えます。

日本では、必要以上に謙遜することがありがちです。例えば、自分や自分の家族を褒められた時、「ありがとう」と言うよりも、「いえいえ、そんなことはありませんよ」と言う方が他人から好まれます。出る杭は打たれるの例えのように、少しでも偉そうな振る舞いをすると叩かれ

もっとみる

音楽CDのIPクリーニングについて

最近、オーディオに関する情報はもっぱらYouTubeで入手している。昔はオーディオ専門誌や評論家の唱える論評を頼りにしていたが、今では、いわゆるオーディオマニアが、これまでの知見を展開しているのは、とても新鮮で、興味深く、何よりも楽しい。エンドユーザーが様々な発信ができる良い時代になったものだ。

ここ数週間、喜古英男さんという方の動画を見ることが多い。ご年齢は70歳代だろうか?とあるオーディオ専

もっとみる

力ある者が堕ちていく時代

我々は今、絶対的な有力者が失墜していく様を目の当たりにしている。昨年2023年からこの傾向が顕著だ。

市場において独占的立場にある企業、その業界で他の追随を許さない会社、スポーツや芸能の分野で名門と呼ばれる組織などの不祥事が次々と明るみに出て、存続の危機に晒されている。財界、芸能界、スポーツだけでなく、政界にまでその流れは及んでいる。

昭和の時代であればともかく、令和の今は悪事が隠し通せない時

もっとみる

極端な思想はなぜ生まれるのか

人はみな個々の問題を抱えている。それらの問題の根本的な原因はさまざま。自分自身にその原因があることもあるが、それを真正面から受け止められるほど人間は強くない。つい原因を外に求めがちだ。一部の人は、親のせい、学校のせい、社会のせいで自分の人生は悪くなったと考えがちだ。

若い頃は悩みが多い。とかく極端な思想に影響されがちだ。かつて、学生運動に身を投じた人も、オウム真理教に入信した人も、その多くは若者

もっとみる

マウエルスベルガーによるマタイ受難曲

ルドルフ・マウエルスベルガーが弟のエアハルトと共に成し遂げた一世一代の名演奏。彼にとって、総決算となる録音である。一音一音丁寧に、噛み締めるように紡がれる。重厚でありながら、細部まで明瞭な音楽。兄弟ともに教会音楽家だけあって、合唱団は良く訓練されている。児童の声は音程が不安定になりやすいが、ここではそのような心配はいらない。一曲目の「来なさい、娘たちよ」は落ち着いたテンポで、合唱団員の気持ちが上滑

もっとみる

カラヤンのショスタコーヴィチ

20世紀のクラシック音楽界を語る上で、絶対に外せない人に、ヘルベルト・フォン・カラヤンがいる。カラヤンは偉大な指揮者であり、演出家であり、音楽界の帝王、カリスマであった。彼の発する圧倒的なオーラの前に、誰も異議を唱えることができない程の巨人だった。

彼は生前に膨大な録音と映像が残した。驚異的なレパートリーの広さも彼の特徴だが、ショスタコーヴィチの交響曲のうち、録音を残したのはなぜか第10番だけだ

もっとみる

いじめはなくならない、でも、なくす努力は必要だ

いつの世にも、どこの国にも、いじめはある。残念ながら今後も無くなることはないだろう。

自分自身、他人からいじめられてきたこともたくさんあったし、少ないながらも人をいじめた経験もある。

いじめが良くないことは、誰もが知っている。しかし、中野信子さんによると、人間はいじめ行為で脳が快感物質を分泌するため、いじめはやめられないそうだ。もちろんこのことがいじめを正当化する理由にならない。

教育現場で

もっとみる