山さん

山さんです。 趣味は旅行と食べ歩き、座右の銘は食べたい時がうまい時です。昔から今に至る…

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山さんです。 趣味は旅行と食べ歩き、座右の銘は食べたい時がうまい時です。昔から今に至るまでの旅行の記録をつけていきます。よろしくお願いします。

最近の記事

鬼怒川旅行② 2日目 果てなき日光東照宮

 丈の足りない布団でも、何の問題もなく爆睡できた。できたて湯豆腐をはじめとした宿の美味しい朝食を食べた私と友人は、川治湯元で紙の切符を買うと雪の残るホームから列車に乗った。  この旅のメインイベント、日光東照宮観光に向かうためだ。  日光東照宮は最寄りの駅からバスでしばらく行ったところにあるらしい。駅のロッカーにキャリーケースをぶち込み、東照宮行きのバス停に並ぶ。土日ということもあってかかなりの人出でなかなかバスには乗れそうにない。  おもむろに前に立つユカコがバッグから取

    • 鬼怒川旅行① 1日目 銀座ランチと鬼怒川温泉郷

       コロナが明けてから久々の旅行、私は友人2人と共に東京行きの飛行機に乗っていた。  今回の旅はこの2人の他に東京で合流する友人1人を加えた計3人とのぶらり旅なのだが、友人A、友人B、友人Cなどと書いていたら誰が誰だか分からなくなること請け合いなので普通にそのまま表記したい。  文中に急に「おば」「ユカコ」「ユキ」の名称が出てくるかと思うが全て友人の名前なのでお気になさらず。  とにもかくにも無事に羽田空港についた我々3人は、残り1人と合流するとさっそく銀座へと向かった。  

      • シンガポール旅行⑧ 三日目 狂気の山ハウパーヴィラ

         セントーサ島でのマリンアクティビティを十二分に満喫した私と友人は地下鉄で次なる目的地、ハウパーヴィラに辿り着いた。  ハウパーヴィラとはシンガポールで有名な万能軟骨、タイガーバームの創設社が山一帯に建設したテーマパークであるらしく、驚くべき事に入場料やら何から何まで無料という。連日シンガポールの物価高に喘ぎ、水代だけで困窮している我々にはうってつけのスポットだ。初日からガイドブックを4冊携行し今朝からずっと「腰に針が刺さったみたいに痛い…」と呟き続けている友人には多少酷な

        • シンガポール旅行⑦ 三日目 水の楽園セントーサ島

           このホテルのエレベーター内での喫煙には、千シンガポールドルの罰金が課せられているらしい。  早朝から昇降ボタン上にでかでかと貼られている警告でこの国の新たなルールをまた一つ知る。千シンガポールドルというとおよそ八百円程度か。確かタクシーに乗る時もシートベルトをつけなければ罰金だったし、うかうかしていると無限に金を取られる国だ。  足早にエレベーターを降りホテルの外に出ると、シンガポール旅行三日目の朝は抜けるような快晴だった。旅で最も天候を気にしていたこの日がからりと晴れ

        鬼怒川旅行② 2日目 果てなき日光東照宮

          シンガポール旅行⑥ 二日目 麗しのラッフルズ

           疲れ切った私達を乗せて夜道を走ること数十分。バスは白く優美なホテルの前で静かに停車した。  このホテルこそが本日最後の目的地、ラッフルズホテルだ。  シンガポールを訪れるものならば知らぬものはない有名ホテルラッフルズ。古くは喜劇王チャップリンやジョセフコンラッド等、名だたる名士にも愛されたこのホテルは、その由緒ある歴史のみならずコロニアル調の美しい外観と世界でも有数のホスピタリティにより名門ホテルの名を欲しいままにしている。らしい。  まさにシンガポールに訪れたからには

          シンガポール旅行⑥ 二日目 麗しのラッフルズ

          シンガポール旅行⑤ 二日目 突撃ナイトサファリ

           疲れ果てた私と友人は、半ば眠りながらバスに揺られていた。時はシンガポール旅行二日目夕刻。ホテルから出発したバスは、数十分の道のりを経てようやく目的の場所に着こうかとしていた。    市街地から大きく離れ、近代的なビル群の代わりに熱帯雨林のような樹木が広がりだしたその場所に、ふいにロッジは現れた。  木で作られたエントランスロッジの正面には、この場所を象徴する大きなマークが掲げられている。真っ黒な暗闇の中、青く光る動物の目。ここが今夜の目的地、ナイトサファリだ。  ナイトサ

          シンガポール旅行⑤ 二日目 突撃ナイトサファリ

          シンガポール旅行④ 二日目 魅惑のストリート巡り

           炎天下のマーライオン公園を後にした私と友人は、弾む心と共に冷房の効いた地下鉄に乗っていた。いよいよ本日のメインイベント、ストリート巡りの時間だ。  詳しいことは知らないが、どうやらシンガポールは雑多な国の人々が厳格な法の下好きに暮らしている国らしく、その結果横浜の中華街的なそれぞれの国柄の色濃く出ている街が随所にあるらしい。有名なところだとアラブストリートにチャイナタウン、リトルインディアにプラナカン、といったところだ。    そんな中、我々が最初に向かうこととした街は

          シンガポール旅行④ 二日目 魅惑のストリート巡り

          シンガポール旅行③ 二日目 灼熱のマーライオン公園

           シンガポールの夏は蒸し暑い。    よく、「日本の夏は海外と違って蒸し暑いからぁ~。」などと何人目線なのか分からないコメントをドヤ顔でのたまっていたのだが、少なくともシンガポールの湿度は日本と同等以上に高いらしい。  また、何の根拠もなく「赤道付近の国々は日差しこそ強いが湿度は低いため日陰にいれば乾いた風が吹き抜け快適に過ごせる。」というイメージを抱いていたのだが、どうやらそれも間違いだったようだ。    気温も高く湿度も高い、言うまでもなく日差しも強い。日本の夏をサウ

          シンガポール旅行③ 二日目 灼熱のマーライオン公園

          シンガポール旅行② 一日目 カジノでルージュノワール

           人がこの世に存在するのは金持ちになるためではなく、幸福になるためだ。  そんなことは重々承知だが、こちとらもはや幸福が脅かされるほどに清貧っぷりを極めているのだ。私と友人は、一攫千金のチャンスをものにすべくマリーナベイサンズを目指して夜のシンガポールをさまよっていた。  シンガポールの生温い夜は散歩にはうってつけで夜風は肌に心地よく、目の前の湾に映る街灯りは流れるままに揺らめき周囲を美しく照らしている。  そんな良好な環境であるにも関わらず、私と友人はいい加減この夜半

          シンガポール旅行② 一日目 カジノでルージュノワール

          シンガポール旅行① 一日目 情熱のチリクラブ

           マーライオンの国。赤道間近のシンガポールの地に降り立ったのは、9月も半ばのよく晴れた日のことだった。  世間ではまさにエボラ出血熱が大流行中。連日のようにどこそこの国で新たに罹患者がでたとのニュースが飛び交っており、未だ発症者はいないとはいえ交易が盛んなこの国での滞在にかすかな不安の影を落としていた。  しかしまぁそれはそれ、これはこれ。多分大丈夫だという根拠のない自信を胸に夕刻チャンギ国際空港に降り立った私と友人は、ホテルまで向かう車の窓からさっそくこの国のシンボルと

          シンガポール旅行① 一日目 情熱のチリクラブ

          台湾旅行⑩ 三日目 ぶっとびスープ

           「シムラケン、キテルヨ。」  もう何度目になるだろう。    志村けんの来店アピールと共に、メニューより先にラミネート加工されたA4サイズの写真を見せつけられたのは、昼下がりの中華料理店でのことだった。写真の中ではこの店の料理に囲まれた志村けんがこれまた穏やかな笑みを浮かべている。    どんだけ台湾に行ってるんだ志村けん。それともたまたま、志村けんの行きつけスポットを私たちがピンポイントで訪れているんだろうか。なんだかもう、志村けんの足跡をたどる熱烈なファンのような旅に

          台湾旅行⑩ 三日目 ぶっとびスープ

          台湾旅行⑨ 二日目 突撃、真夜中のマッサージ

           夜道をさまよい歩き、ようやくホテルにたどり着いたのは時計の針が11時をまわった頃だった。  疲れた。本当に疲れた。朝から変身写真をとり、故宮博物院を鑑賞したあと龍山寺で参拝し、中華を食べたと思ったら夜市を闊歩し、さらに行天宮でもまたまた参拝し、そんでもってその足で迷い込んだ占い横町で死刑宣告を受け、そのまた挙句に台湾の町中を右往左往してきたのだ。こんなもんもう「弾丸トラベラー」の撮影でも二日に分けるべき内容量だ。旅行というより行軍に近い。  ふかふかのベッドの上に敷かれ

          台湾旅行⑨ 二日目 突撃、真夜中のマッサージ

          台湾旅行⑧ 二日目 台湾の地下に潜むもの

           ホテルまでお願いしますと伝えて乗り込んだタクシーがついた場所は、明らかにホテルではないなんかライトアップされた寺だった。   えっ・・・?ここぜんぜんホテルじゃない。  私も友人もそう思ってはいたのだが、ニコニコしたおっちゃんに言い出すことも出来ずなにより説明できるだけの語学力もなく、ひとまず苦笑いのまま「謝謝。」とだけ告げタクシーを降りる事にした。なんだ謝謝って。全然ありがたくないぞ。むしろ迷惑だぞ。  けれどもまぁ、降りてしまったからにはこの寺に行ってみるしかない。

          台湾旅行⑧ 二日目 台湾の地下に潜むもの

          台湾旅行⑦ 二日目 銀河街夜市

           昔から夜市という言葉が好きだ。  夜に開かれる市。夜市。それだけで何か特別な、少しの恐怖と好奇心がないまぜになったような響きがする。  しかしながらこれまでに実際の夜市に行ったことがあるかといえば一度もなく、強いていうなら夏祭りの際出店をひやかした事があるくらいだ。  よって私の中の夜市のイメージは、今まで見聞きした本や映画からの情報のみで構築されているといっていい。  真っ暗な闇の中に、橙色の薄明かりと共に通りの両側を隙間無く埋め尽くす店々がぼんやりと浮かび上がって

          台湾旅行⑦ 二日目 銀河街夜市

          台湾旅行⑥ 二日目 百人の神様が集う寺

           故宮博物館での悲しすぎる諦観を胸に私たちが向かった次なる目的地は台湾一の由緒ある寺院、龍山寺だ。  実はこの龍山寺、外国に行ってはその国の宗教施設を巡ってしまう気のある私にとっては、仇分に次いで楽しみにしていたスポットなのだ。なんでも龍山寺は単に台湾一歴史ある寺というだけでなく、台湾中の著名な神様が一堂に奉ってある場所らしい。つまりここにさえ行けば、台湾中の寺院を巡らずともほぼ全ての神様に会える、オールオッケー万事解決という素晴らしい寺なのだ。  たどり着いた龍山寺は多少

          台湾旅行⑥ 二日目 百人の神様が集う寺

          台湾旅行⑤ 二日目 秘められし白菜

           変身写真撮影を終えた私たちは、拾ったタクシーをかっ飛ばし、一路、故宮博物院へと向かった。  故宮博物館は台湾随一とされている博物館で、館内には中国古代の皇帝たちが集めた青磁や白磁の器の数々や著名な画家がしたためた水墨画、彫り物などなど、台湾の至宝と言っても過言ではないような品々が所狭しと展示されているのだという。  なかでもとりわけ有名なのは翡翠でできた白菜と瑪瑙でできた角煮の彫り物で、この二つは石元来の色味を生かしつつ絶妙としか言いようのない案配で最高の細工がされており

          台湾旅行⑤ 二日目 秘められし白菜