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『無理せずやせ体質を手に入れるプロテイン+αダイエット』第一章・無料全文公開

書籍『無理せずやせ体質を手に入れるプロテイン+αダイエット』より、第一章「やせ体質を作る食事の摂り方」の全文を公開します!

炭水化物はダイエット成功のはじめの1歩

 プロテインの話をする前に、炭水化物について詳しくお話します。なぜかといいますと、炭水化物の摂取量や摂取回数が多い方は、どんなダイエットをしてもやせるのが難しいからです。スムーズに体重を落とすためにも、まず炭水化物を知る必要があります。

また、やせたいあまり炭水化物をほとんど摂らないダイエットは、短期間ならまだしも長期間はオススメしません。よく「炭水化物を食べると眠くなり集中力もなくなるので、食べないほうがよい」という方もいますが、それはそもそもお腹いっぱいになるほど「炭水化物を食べすぎた」のが原因です。食べすぎを棚に上げて、原因はすべて「炭水化物のせい」にしているわけです。軽い量なら眠くならず、むしろ適量の糖が体内に入ってくることによってエネルギー源となり、仕事や勉強などで疲れた脳にとっても重要な栄養源になります。

私は「炭水化物そのものは悪くない!」と、声を大にして言いたいです。

もちろん、あなたの理想のベスト体重まで落とし、それを長期的にキープするためには、炭水化物や糖質の食べすぎは禁物です。ですが、まったく摂らないと栄養バランスが偏り代謝も低下し、低体温や冷え性の原因にもなり、かえってやせにくくなります。炭水化物は人間にとって欠かせない栄養素だからこそ「三大栄養素」の1つとして挙げられているのです。

スペインのバルセロナ自治大学の研究チームは「人間の脳がここまで大きく発達したのは、火を用いたデンプン食品の調理とアミラーゼ遺伝子の増加によってデンプンの消化能力が向上し、脳の進化を促進させ、人類をより賢くしたことは間違いない」と結論づけています。

ブドウ糖は炭水化物以外からも合成はできますが効率的ではなく、火を使って調理することによって容易に消化できる形態に変化するため、ご飯など炭水化物を食べることは、脳のエネルギー源であるブドウ糖を速やかに吸収させるためにも大切なのです。

しかし、日本人は丼もの・ラーメン好き文化、塩辛い保存食や食材が多いため、ご飯が進んでしまい炭水化物や糖質を摂りすぎてしまう傾向にあります。

では、1回の食事でどのくらいの量を食べるのが太りにくいのかといいますと、普段あまり運動をしないデスクワーク中心の方の場合、ご飯は子ども用の小さめのお茶碗に1杯くらいが適量です。60~100グラム程度を目安に摂るようにしましょう。子ども用のお茶碗がなかったら、この機会に買ってみてください。普段、皆さんが使っている大人用のお茶碗ですと、つい多くよそってしまいます。

白米はGI値(※食後の血糖値の上昇度を示す指標)が84と高GI食品ですが、雑穀米は55と白米に比べてGI値が低く食後の血糖値が急上昇しにくいので、私は白米に雑穀や大麦などを混ぜて炊いています。

玄米も雑穀米と同様に低GIですが、苦手な方はロウカット玄米がオススメです。これは玄米の表面にある硬い「ロウ層」を除去しているので、白米のように手軽に炊けて消化がよいです。玄米自体の栄養はそのままで、しかも食べやすく白米のようなおいしさです。

パンであればロールパンなら1個、食パンは1枚が目安です。パスタなら70~80グラム程度になります。

私の場合、夜は寝るだけでエネルギーをあまり必要としないため(夜にお仕事をされている方や活動されている方は別です)、主食のご飯を抜いて代わりに野菜料理などをたくさん食べます。

「ご飯をしっかり食べないとお腹いっぱいにならない」「食べた気がしない」という方もいるかもしれませんが、それは普段から食べすぎの習慣ができてしまっているからです。炭水化物の量を減らした食事を、まず2週間を目安に毎日続けてみてください。続けていくうちに、胃がだんだんその食事量に慣れてきます。

加えて食物繊維の多い野菜をしっかりよく噛んで、ゆっくり時間をかけて食べてください。もちろんタンパク質も抜いてはいけません。お肉や魚、豆類などのタンパク質も1日3回バランスよく摂り、よく噛んで食べることで腹持ちがよくなります。

ちなみに、食事と一緒に嗜むお酒ですが、ビールやワイン、日本酒などは糖質が多く含まれていて、ご飯も食べてしまうとカロリーオーバーになり、さらに太りやすくなります。お酒を飲むときほど炭水化物は控えましょう。


【ポイント】炭水化物の摂取目安量(1回の食事に対して)
※運動量・活動量の低い方の場合(生活の大部分が座位で静的な活動が中心。運動は週2回程度)

ご飯……子ども用のお茶碗に1杯(60~100グラム)が目安
パン……食パンなら1枚、ロールパンなら1個
パスタなどの麺類……70~80グラムが目安
(いずれも夜は抜いたほうがよい)

糖質が多い野菜・少ない野菜はズバリこれ!

 野菜には各ビタミン、ミネラル、食物繊維、そしてファイトケミカルといわれる抗酸化成分が豊富で、体の調子を整える働きがあります。しかし、糖質が比較的多い野菜は食べすぎると太りやすくなってしまい、カロリーオーバーしやすいので、食べる量に気をつけましょう。

特にジャガイモトウモロコシは、おつまみ、ポタージュスープ、コロッケ、サラダなどの料理のほか、ポテトチップスやポップコーンなどスナック菓子に広く使われているので、いつの間にか摂りすぎていることが多いので要注意です。

枝豆やそら豆もお酒のおつまみについつい食べすぎてしまいやすいメニューなので、適量を心がけましょう。

反対に糖質の少ない野菜はホウレンソウや小松菜、シソ、モロヘイヤ、ブロッコリー、クレソンなど、圧倒的に「緑色の野菜」は糖質が少ないのが特徴です。100グラムあたり糖質量1グラム未満であれば、量もさほど気にせずモリモリ食べて大丈夫です。サラダや炒めもの、和えものなどに緑色の野菜を積極的に使いましょう。

日本では1日の野菜の摂取量を350グラムと推奨していますが、20~40代の野菜摂取量の平均が1日250グラム程度ですので、まだまだ野菜不足の傾向が続いています。全年代の平均値は290グラムなので、日本人の野菜摂取量は推奨量にさえ、まだまだ届いていない状況です。本音をいえば、1日500グラムくらい、しっかり野菜を食べて欲しいのですが、平均値が低いため一気に目標摂取量を上げてしまうとクリアしづらいと思いますので、せめて350グラムは摂取できるように意識して野菜を食べましょう。バランス的に生野菜6割、加熱した野菜4割くらいの比率がよいと思います。

◆糖質が多い野菜(イモ類は1日100グラムまでを目安に)
ジャガイモ、西洋カボチャ、サツマイモ、山芋(特に加熱したもの)、里芋、トウモロコシ、ソラ豆、枝豆、レンコン、ニンニク、ニンジン、百合根、クワイ など

◆糖質が少ない野菜(100グラムあたり糖質1グラム未満の野菜)
クレソン、モヤシ、ホウレンソウ、モロヘイヤ、シソ、ベビーリーフ、小松菜、ミョウガ、春菊、ブロッコリー、チンゲンサイ、アボカド など

知っておきたい外食時の上手なメニューの選び方

 自炊での食事は炭水化物の量を自分で調整できますが、問題は外食したときです。飲食店は「炭水化物メニュー」が実に多いです。
例えば牛丼、カツ丼、うな丼、天丼など丼ものは、日本人が大好きなメニューです。
ラーメン、パスタ、うどんなどの麺類は素早くお腹を満たしてくれます。特にラーメンは、とんこつ、醤油、味噌など各店舗のスープも多種多様でトッピングも色々あり、飽きずに色々と楽しめます。パスタもペペロンチーノ、カルボナーラ、ミートソースなど、その日に入った食材を使って季節感も楽しめるメニューが多いので、つい食べたくなる魅力があると思います。
そして、お寿司、餃子、お好み焼き、パンやサンドイッチなども炭水化物メニューです。

このように、外食をすると炭水化物がいかに多いことか分かると思います。さらに、女性にはご飯の量が多すぎる場合があります。

あるお店の定食メニューを注文した私の友人は「息子は大学でラグビーをやっているけど、この定食のご飯の量は、いつも息子が食べているくらい」と言っていました。男女関わらず激しい運動をしているアスリートのような方ならまだしも、デスクワーク中心で日頃あまり運動をしていない方たちが多すぎるご飯の量を食べたら、確実に糖質オーバーです。

それでは外食時はどうしたらよいかといいますと、血糖値が上がりにくい蕎麦を食べる方がいますが毎日食べるわけにもいかないので、まずはランチの定食についてくる「ご飯の量を減らす」ところから始めましょう。オーダーのときに「ご飯の量を半分にしてもらえませんか?」と言います。これを必ず「最初に言う」ことを忘れないようにしましょう。半分が多ければ「4分の1の量で」などと具体的に言うとよいです。

ラーメンは1玉となっているので量を減らすのが難しいかもしれませんが、パスタは1皿あたりのパスタ量のグラムを確認し、多いようなら減らしてもらえるか確認してみましょう。

無理して食べて太ってしまっては意味がないので、注文前にきっぱり「炭水化物の量を減らしてもらう」ことが重要です。

夜の時間なら、できれば「ご飯抜き」がベストです。

そして、定食セットや単品メニューに野菜が少ないようなら、サラダを追加で注文しましょう。定食の場合は野菜からよく噛んで食べ、汁物、メインと続き、最後に炭水化物を食べるようにしましょう。ちなみに、野菜が小鉢程度の少ない量ですと「血糖値の上昇を緩やかにする効果はあまり期待できない」といわれています。血糖値を上げにくくするためにも、最低でも野菜150グラムは食べたほうがよいです。

ハンバーグやステーキなどの洋食専門店の場合は単品メニューが豊富なので、ご飯やパンをセットにしなくても注文可能な店が多く、肉やサラダなどを食べて炭水化物を一切抜くこともできます。ファミリーレストランなどでもパンやご飯を付けないで、単品のおかずだけオーダーしている方も多く見かけます。

昼食時の外食では炭水化物を少なめにし、野菜が多めのランチセットや定食などを積極的に食べましょう。炭水化物を摂りすぎると血糖値を下げようとする体の働きによって眠くなりやすくなるので、「あともう少し食べられる」くらいの腹7.5分目ほどにしておくと仕事が集中できるでしょう。

ビストロ(フランス風の居酒屋)は前菜メニューが充実していて、タンパク質を多く含む肉や魚などを使った料理や野菜メニューが色々あり、栄養バランスがとてもよいです。ワインは糖質の少ない赤ワインを1~2杯程度にし、多種類のサラダやお総菜など少量ずつ食べられる前菜盛り合わせを注文すれば、炭水化物メニューを食べなくてもお腹がいっぱいになり、色々な料理も食べられて満足できますよ。 

ブラジル料理と韓国料理に注目!

 私がいま気にいっている外食メニューはブラジル料理です。ブラジル料理といえば、シュラスコというローストした肉や野菜が長い串に刺さったバーベキュー料理が有名ですが、他にも肉料理、野菜料理、豆料理が充実しています。例えば黒豆と肉を煮込んだ料理、魚、ニンニク、トマト、タマネギ、ココナッツミルクなどを加えたシチュー、ミノやハチノス(牛の胃袋)と白豆を煮込んだトリッパ煮、雌牛の尻尾を煮込んだコラーゲン豊富なオックステール煮込みなど、食物繊維が豊富な豆や野菜と一緒に作られる料理が多いのです。タンパク質もしっかり摂れます。

パルミットというヤシの新芽と野菜をあわせたサラダは定番で、これも低カロリーでヘルシーな食材です。さらに、ビーツ、キュウリ、トマト、ホウレンソウ、カリフラワー、オクラ、キノコ類などの食物繊維を多く含むマリネやお惣菜メニューが多く、ダイエット中でも食べ応え十分でオススメです!

日本のブラジル料理店は野菜料理が充実したビュッフェ形式になっていることが多いので、友人と食事に行く時などに野菜料理の豊富な太りにくいメニューをチョイスできるブラジル料理店は知っておくと何かと重宝しますよ。ただ、おやつの定番ミニコロッケやポンデケージョなどは炭水化物の多いイモ類が使われていますので、食べすぎに注意しましょう。

もう1つのオススメが韓国料理のスンドゥブという、アサリで出汁を取り、豆腐や魚介類、唐辛子の入った鍋料理です。健康維持に優秀なメニューで栄養価が高く、代謝を上げ、低糖質でダイエットにも適しています。近年ではスンドゥブ専門のチェーン展開しているお店がありますね。家庭でも手軽に作れる即席スンドゥブレシピを次項で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

韓国料理の代表メニューであるプルコギは牛肉が主役の低糖質メニューですが、味つけがしっかりしているため、ご飯がどんどん進んでしまうことがあるので、炭水化物の食べ過ぎに気をつけましょう。また、韓国料理はクッパやビビンパ、海苔巻きなどのご飯系、チヂミや揚げ物などの粉物系、冷麺などの麺類系、トックやトッポギなどの餅系、ジャガイモを使ったカムジャタンなどのイモ類系など全体的に糖質が多いので、メニュー選びや食べる量に気をつけましょう。

それでは、なぜ韓国料理は糖質メニューが多いのに韓国人はスリムな方が多いのかといいますと、世界的にみても野菜を多く食べているからです。野菜に含まれている食物繊維は血糖値の急激な上昇をゆるやかにし、余分な糖質や脂質の吸収を抑える働きがあるため、野菜をバランスよく食べる韓国の食事は健康とダイエットの両面において参考になることがとても多いです。

例えば焼肉では、日本人は肉とご飯をたっぷり食べ、野菜といえばサンチュがテーブルにあるくらいです。韓国では肉よりも野菜が主役かと思うほど10種類~20種類の豊富な野菜がテーブルいっぱいに並べられ、肉をたっぷりの野菜で巻いて食べるのが主流で食物繊維をたくさん摂っています。

さらにキムチなど乳酸菌が豊富な発酵食品や唐辛子の脂肪燃焼成分であるカプサイシンを、ほぼ毎日摂取しています。

肉などのコレステロールが多い食材ほど野菜と一緒に摂取すると、野菜に含まれている食物繊維が余分なコレステロールを吸着して外に排出してくれるので、肉を食べるときこそ野菜をたっぷり摂ることがダイエットの近道でもあり健康のためにも大切です。

【お家で簡単レシピ】脂肪を燃やす「即席スンドゥブ」の作り方

 スンドゥブは通常アサリで出汁を取りますが、その手間を省き、アサリが入った冷凍のシーフードミックスを使った即席スンドゥブの作り方をご紹介します。

●材料
シーフードミックス 100グラム
木綿豆腐 200グラム
白菜キムチ 50グラム~80グラム
野菜ブイヨン 適量(鶏ガラスープの素や中華スープの素などでもよい)
ニラ 2分の1束
水 600CC
溶き卵 1個
すり胡麻 大さじ1

●味つけ調味料
おろしニンニク 小さじ2分の1
コチュジャン 大さじ1
味噌 大さじ1
胡麻油 大さじ1
醤油 小さじ2

【作り方】
①お鍋にシーフードミックス、一口大にちぎった豆腐、キムチを入れ、水を注ぎ火にかける。

②味つけ調味料をあわせ、①に加えてよく混ぜ、野菜ブイヨンを適量加える。

③沸いたら、すり胡麻、ニラ、溶き卵を加えてでき上がり。

こんなに糖質が!? 太りやすい要注意な外食メニュー

 普段、何気なく食べている料理の糖質量を大まかに知っておくと、太りやすいメニューかどうかが判断できます。外食で一般的に糖質が多めのメニューとカロリーを見ていきましょう。

●カツ丼(ご飯250グラム)……糖質:116.3グラム/カロリー:988キロカロリー

●中華丼(ご飯250グラム)……糖質:104.1グラム/カロリー:698キロカロリー

●牛丼(ご飯250グラム)……糖質:110.8グラム/カロリー:770キロカロリー

●担々麺(麺230グラム)……糖質:74.1グラム/カロリー:788キロカロリー

●握り寿司(一貫 ご飯46グラム)×8貫……糖質:62.8グラム/カロリー:380キロカロリー

●カレーライス(ご飯230グラム)……糖質:108グラム/カロリー:783キロカロリー

●プレーンパンケーキ(1枚 120グラム)……糖質:53.2グラム/カロリー:313キロカロリー

●とんこつラーメン(麺230グラム)……糖質:71.9グラム/カロリー:455キロカロリー

次に糖質の少ない肉や魚、野菜メニューの糖質量を挙げます。炭水化物メニューはいかに糖質量が多いのか理解できると思います。

【低糖質な外食メニュー】
●トンカツ(肉100グラム)……糖質:11.3グラム
●ハンバーグ(肉100グラム)……糖質:15.1グラム
●チキン南蛮(肉80グラム)……糖質:6.8グラム
●秋刀魚の塩焼き(魚50グラム)……糖質:0グラム
●鮭の塩焼き(魚45グラム)……糖質:0グラム
●鰹のたたき(魚80グラム)……糖質:0.9グラム
●ホウレンソウのおひたし(ホウレンソウ50グラム)……糖質:5.9グラム
●タケノコの土佐煮(タケノコ50グラム)……糖質:3.9グラム
●ゆで卵(1個)……糖質:0.1グラム
●もずくとキュウリの酢の物(もずく30グラム)……糖質:1.9グラム
●ワカメスープ(1杯 155グラム)……糖質:0.2グラム

このように低糖質メニューを意識し、肉や魚、大豆製品、卵、乳製品などのタンパク質と野菜はしっかり摂りましょう。そして脂質と塩分は摂りすぎに注意することが、ダイエットのみならず生活習慣病予防に繫がります。

引用先:食品別糖質量ハンドブック【株式会社洋泉社】

こんにゃく麺で罪悪感なく麺類を楽しもう!

 「ダイエット中でも麺を食べたい! でも食べたあとに罪悪感が……」という方も多いのではないでしょうか。実は私もそうです。夜に仕事をしていて夜食にラーメンが食べたくなり、太ってしまうと分かっているのに食べてしまい罪悪感でいたたまれなくなります。

そこで、ダイエット中でも正々堂々と食べられるのが「こんにゃく麺」です。以前のものは「こんにゃく臭くておいしくない」というのがありましたが、近ごろのは優れものです。こんにゃく特有のにおいが少なくクセもなく、味も大変おいしくなっています。焼きそば専用、ラーメン専用、冷やし麺専用のもの、豆乳入り、糖質やカロリーゼロ、平打ち麺、細麺、極細麺など、各メーカーから様々な商品が発売されています。

こんにゃく麺の製造をしている社長さんにお話を伺ったところ「糖質ゼロにすると味が少し落ちるので、おいしさを追求したい場合は『糖質ゼロ』ではなく『低糖質』のものを選んだほうがよい」とおっしゃっていました。

私も色々なこんにゃく麺を食べてきましたが、確かに同意見です。徹底的に糖質ゼロにこだわりたい方は、糖質ゼロのものを選ぶとよいでしょう。

そして、やはり皆さんが気になるのは糖質量とカロリーですよね。

一般的な醤油ラーメンの場合、糖質量は69.7グラム、カロリーは429キロカロリーです。とんこつラーメンになると、糖質量は72.7グラム、カロリーは471キロカロリーとなっています。

それと比べて、こんにゃく麺で作ったとんこつラーメンの糖質量は3.3グラム、カロリーは77キロカロリーです。数値だけ見てもかなり違うことが分かると思います。これなら罪悪感なく麺料理が食べられます。

生芋こんにゃくを使用しているものなら、お肌の保湿に欠かせない成分であるセラミドがたっぷり入っているので、私は「美容食」としても注目しています。(こんにゃくはこんにゃくでも「生芋こんにゃく」にしかセラミドは含まれていませんので、表示を確認しましょう)

こんにゃく麺は食物繊維が多いので、胃の中で膨れて満腹感を与えてくれます。茹でる手間がかからず、さっと水洗いするだけでよいので、調理の時間が短縮できますし、常温保存可能な商品が多く保存期間も長いので、ストックしておくと何かと便利です。

美容・健康・ダイエットに役立つこんにゃく麺を、毎日の食事に積極的に活用してみましょう。

ただ、毎回こんにゃく麺では、さすがに飽きてしまうかもしれません。そんなときは通常の麺類を食べてもよいのです。ただし、食べる量や回数は少なくしましょう。家でインスタントラーメンや素麺、うどん、パスタ、焼きそばなど作る際は麺の量を少なめにし、その代わり具の野菜を多めに使うか、もしくはサラダか野菜の惣菜を加えるとよいですが、ポテトサラダなどの炭水化物系メニューは控えましょう。

ラーメン屋に行った際は、ラーメンの他に餃子や炒飯などを追加すると糖質オーバーになってしまうことを肝に銘じ、全体のバランスを意識しながら注文しましょう。私は餃子がどうしても食べたいときは、ラーメンではなく単品のニラレバ炒めや野菜炒めなどの低糖質メニューを注文し、餃子はハーフサイズの3個までと決めています。餃子の皮に糖質が多く含まれているので、ご飯や麺類は注文しません。お腹をいっぱいにしたい場合はスープを追加します。水分でお腹が満たされ満足感が得られます。

ラーメンチェーン店などでは麺の量を半分にしたハーフサイズを選べたり、「餃子の王将」では単品料理を少なめにしたジャストサイズが選べるようになっています。

また、ファミリーレストラン、社内食堂やカフェなどでも、低糖質麺を使用したラーメンやパスタメニューが増えてきています。

私の知人で、麺類は大好きだけど糖質抜きダイエットをするために一切食べないようにしている方がいました。SNSやテレビなどでラーメンを見るたびに食べたい気持ちをぐっと抑えながら数ヶ月が経った頃、これまでの我慢とストレスが限界に達し、ある日突然爆発してラーメンを大盛りで、さらに麺も追加……それだけでおさまらず、餃子、チャーハンなどをドカ食いしてしまったのです。

知人はこれが一度や二度ではなく、ダイエットのたびにこのドカ食いを繰り返し、一向にやせることはできませんでした。これまでの我慢や苦労が水の泡です。一度ドガ食いをしてしまうと、心が満たされ、ダイエット意欲が低下し、継続をやめてしまいリバウンドの繰り返し……。このリバウンドの繰り返しこそが体に大きな負担をかけてしまいます。

知人に限らず我慢することでドカ食いに走ってしまう方は、今まで私がカウンセリングした中でもとても多い事例の1つです。

一方でずっと糖質を抜いた食生活をしていると「糖質恐怖症」になってしまう方がいます。糖質を食べるとまた太ってしまうのではないかという恐怖心が芽生え、脳内でストレスを感じた時にBエンドルフィンというホルモンが分泌されます。これは脳内麻薬と呼ばれるホルモンで、ストレスが大きいほど大量に分泌されます。そうすると「ダイエットハイ」に陥ってしまい、さらにダイエットがエスカレートし、最終的に「お腹が空いた」というサインを感じ取る力が弱くなり、物を食べてもすぐに吐いてしまい、自分の意志ではコントロールできない「拒食症」になってしまう場合もあります。

ダイエットはあまりストイックにならず、長期間の我慢をしないことも大切です。糖質の多いものは太りやすい夜の時間は避け、なるべくお昼に食べるようにし、食べる量や食べ方などを工夫して上手に麺類を楽しんでください。

好きな料理を食べたいからこそ抜く工夫

 朝・昼・夜の中で一番脂肪がつきやすいのが、夕食の時間帯だといわれています。遅い時間になればなるほど脂肪がつきやすいという、ビーマル1といわれるタンパク質を研究したデータで明らかになっています。

皆さんも会社関係や友人同士で食事をする機会は必然的に夜が多いと思いますので、注意しましょう。

私は餃子が大好きで、友人と夜に餃子バーへ行く機会が多いです。お酒はもっぱら糖質ゼロのレモンとウイスキーで割ったハイボールですが、餃子は皮に小麦粉を使っているので糖質の多いメニューです。

夕食に餃子を食べることがあらかじめ分かっているときは、朝と昼は炭水化物を完全に抜きます。ただし炭水化物を抜けば抜くほどお腹が空いてしまうので、朝食前にプロテインを飲み腹持ちをよくします。その日は糖類の多いおやつやジュースも口にしないようにします。夜の餃子を楽しみたいので、1日の糖質摂取量を少なくできるように工夫しています。

行きつけの餃子バーでは野菜料理が豊富なので、餃子を食べる前に糖質の少ない「緑色の野菜」を使ったサラダやおひたし、和えものなどを選んでいます。そのあと餃子を注文し、早食いにならないように気をつけながら、よく噛み味わっていただきます。〆のご飯や麺類、デザートなどは食べないようにし、どうしても食べたいときは友人から一口だけもらって自分に納得させます(笑)

このように食べたいものを思う存分に楽しみたいときこそ、その日に食べる他の食事の内容や量に気をつけ食べ方を工夫することが大切です。

コラム① 歯磨きしながら「お腹」と「足」を意識する

 忙しい毎日の中で運動する時間がなかなか取れない方が多いと思います。そこで、スキマ時間でもできる「ながら運動」を取り入れてみてはいかがでしょうか。例えば歯磨きは毎日必ず行いますよね。その時間を利用して、お腹と足の運動を同時に行います。

まずお腹を凹ませ、お尻をキュッとしめる感じで立ち、足をVの字にして、つま先を床につけたまま、かかとの上げ下ろし運動を繰り返します。これを歯磨き中に行い、大体3分ほどの時間で回数にすると50~100回が目安です。朝と夜の2回行うだけでも、足の指先まで血行がよくなり、冷え性改善や足のむくみの解消、さらにヒップアップ効果もあります。継続は力なりですね。

わざわざ運動する時間を作らなくても、毎日のちょっとした時間を有効活用し、「ながらタイム」にこそ運動を取り入れてみましょう。

ちなみに私は、信号待ちのときや電車の中で吊革につかまって立っているときなども、お腹を意識しながら腹式呼吸をしています。日々の中で意識することを心がけましょう。

*   *   *

第一章はここまで!
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書籍『無理せずやせ体質を手に入れるプロテイン+αダイエット』

●書籍情報

体重をコントロールしながらバランスのよい栄養を手軽に摂取できるものとして、本書で紹介しているのが「プロテイン」です!
それは筋肉作りのためではなく「ダイエットしたい方の手軽な栄養補給」「腹持ちをよくし、食事量を減らし、自然に体重を落とす」ことが目的です。

食前に豆乳で溶いたプロテインを飲み、自然に食べる量を減らすダイエット法なので、誰でも簡単に行うことができます。
同時に低糖質を意識し、野菜をしっかり食べることでやせ体質を手に入れます。

ダイエットが続かない、ダイエットをしてもリバウンドを繰り返してしまう、キレイに痩せてストレスなく継続できるダイエット法を知りたい方など特にオススメ!
太りやすい&太りにくい外食メニューやお酒のおつまみ、低糖質のオススメおやつ、ダイエット・美容に役立つレシピなども紹介しています。

【目次】

第1章 やせ体質を作る食事の摂り方
第2章 低糖質・低カロリーのおやつなら食べてもよい!
第3章 太りにくいお酒の飲み方と選び方
第4章 実践! プロテイン+α ダイエット
第5章 プロテインと相性抜群の+α食材
第6章 ダイエットを失敗させないためのアドバイス

【購入者様への特典】

「簡単! 野菜メニューレシピ」付

●著者プロフィール

小針 衣里加

フードバランスアドバイザー/バランス料理研究家
体内環境師 加藤雅俊先生に師事。栄養学、体内環境について学びを深め、2012年 日本フードバランス協会を設立し、代表に就任。バランスのよい食事を実践するための食べ方、選び方、調理法、 栄養学、美容、ダイエットなどについて学ぶ食の資格「フードバランスアドバイザー講座」「リバウンドしないダイエット講座」の講師を務める。飲食店のメニュー開発、新商品監修をはじめ、健康、美容に関する講演、研修、セミナー講師など全国で幅広く活動している。
著書『食べるだけで若くキレイになる方法』(サンマーク出版)、『毎日食べたいおかずサラダ』(西東社)

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