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『栄養満点!体調良好! 作って美味しい甘酒調味料』第一章・無料全文公開

書籍『栄養満点!体調良好! 作って美味しい甘酒調味料』より、第一章「食は一番大切にしたいセラピー」の全文を公開します!

甘酒生活で得られるたくさんのメリット

 おそらく、この本を手にした方が一番興味のあることは「甘酒生活を続けていると、どんなメリットがあるか?」でしょう。

一言でいうと、甘酒や甘酒調味料はビタミンやミネラルが豊富なため、栄養障害が解消されやすく、細胞(=ミトコンドリア)が元気で活発になるということです。

一般にいわれているエネルギー代謝は、ミトコンドリアの中で行われています。エネルギー代謝が低い場合、ミトコンドリアの活動が鈍くなっているということがわかります。ミトコンドリアは体温が36.5℃以下で働きが鈍り、体温が37℃の時に活性化します。低体温はミトコンドリアの働きを阻害するので、冷たい飲み物を大量に飲んだり、冷たいスイーツばかり食べたりすると腸が冷えていきます。

《ミトコンドリアの活性を阻害する要因》

●毒物(サリン、シアン、CO2、農薬、殺虫剤、タバコ)
●環境エネルギー(低温度や低体温、高温、重力)
●寄生体(ばい菌やバクテリア、腸内の常在菌)
●栄養障害(酸素やミネラル、ビタミンB1の欠乏、栄養の過不足など)
●移植の不適合(輸血を含む)
●ストレス

こういった条件をできる限り排することがミトコンドリアを守り、健康を維持することができます。

病気の要因や健康法を探っていくと、ミトコンドリアの活性化のためには栄養が過剰にも不足にもならないバランスのよい食事が重要であると考えられます。甘酒は、ミトコンドリアを活性化させるために必要な酵素やビタミン、ミネラルをバランスよく持っています。甘酒を使った調味料は糀酵素の働きも加わり、身体ばかりでなく脳にも必要な栄養を届けてくれます。

≪甘酒生活を送るようになった方からの声≫

●30代~60代女性複数の声
 ・甘いものをあまり食べたいと思わなくなった。
 ・バランスのよい食事を常に意識するようになった。
 ・味付けが簡単なので、料理をするのが楽しくなった。
 ・料理のアイデアがいろいろ浮かぶようになった。
 ・毎日食事をするのが楽しくなった。
 ・肌がしっとりとして綺麗になったと言われた。

●その他の声
 ・HbA1c※が下がってきた。(60代、女性)

※HbA1c:赤血球中の血色素で体内に酸素を運ぶ役目のヘモグロビンと、血液中のブドウ糖が結合したもの。糖化ヘモグロビンともいい血糖値が高いほどHbA1cの数値も高くなり、過去1~2か月の血糖の状態を示す数値である。

・3分の2の胃を切除したり脾臓を取っているので、食べ物の消化する力が少なかったが、甘酒調味料や甘酒パンを食べるようになって体調がよくなってきた。(80代、男性)
・血圧やコレステロールが下がってきた。(40代、男性)

≪甘酒&甘酒調味料で体調がよくなる理由≫

●炭水化物、タンパク質、脂質の分解酵素が含まれているので、消化吸収がよくなる。

●旨み成分が豊富なため、食塩や醤油の量を少なく使うことができる。

●甘すぎたり塩辛すぎるなど、濃い味のものを自然と食べたくなくなる。

●甘酒調味料は塩分控えめなため、必要以上に肉や魚の水分が出ることなく留まっているので、柔らかさを維持できる。

●甘酒は多糖類のため、甘酒を使って作るパンや菓子は血糖も上がりにくく皮下脂肪になりにくいため、中性脂肪の抑制効果もある。

●甘酒には美肌効果の高いビタミンB群やビオチン、パントテン酸、葉酸などが豊富に含まれており、甘酒調味料は塩分控えめで甘酒をたっぷり使うため、料理と一緒に甘酒の栄養素も摂ることができる。

※しっかり咀嚼して食べた場合に見られる効果であるため、ほとんど噛まずに飲み混んだ場合は、効果として実感できないと考えられます。

食べものが与える心と身体への影響

本来、生活する上で一番大切にしたい「セラピー」です。
ある意味、食べることは「生きる」ための大切なセレモニー

あまりにもカロリーや栄養成分の数字だけで判断されがちですが、心理的な部分の「生命エネルギー(=活力)」として大きく関連しています。

一昨日採れた野菜と今日採れた野菜では、栄養成分は同じです。でも、鮮度というエネルギーで考えると明らかに低下しています。また、彩りよく綺麗に盛り付けられたお膳を見て、気分が盛り上がったり、誰と一緒に食べるかなど心理的要素も大きな働きをしています。

同じ栄養成分量の食事として、栄養ドリンクとサンドイッチをどちらか選んでくださいと言われたら、どちらを選びますか?
きっと、サンドイッチを選ぶのではないでしょうか。

食は栄養だけ摂ればよいというものではありません。食によって心を満足させるということも、必要な条件の1つだと考えます。大げさに思われるかもしれませんが、食べものには人の心も身体も変えてしまう影響力があるからです。

食べものは、「幸せ」も「不幸」も同じように運んできます。

正常な心と身体の働き
には、バランスの摂れた栄養摂取重要なカギとなります。感情を司る脳神経系には、ビタミンやミネラルなどの微量栄養素が欠かせません。

もちろん、三大栄養素である「炭水化物」「タンパク質」「脂質」は必要不可欠です。特に脳のエネルギー源はブドウ糖ですから、炭水化物は必ず摂ってほしい栄養素です。

そして、生活習慣病の敵ともいわれているコレステロールは、脳と神経系のもととなり、全体の4分の1を占めます。脳神経系にはなくてはならない物質なのです。どんな食品でも、ほどほど摂ることが大切です。

最近の流行の中で、「炭水化物」が肥満や病気になる原因だとされ、極端に控える食事療法をされる方がいらっしゃいます。特にご飯やパンなどの主食を食べずに、副食だけを食べる方が増えているようです。

しかし、Aさんが成功した食事方法でBさんも成功するとは限りません。人それぞれ性格が違うように、体質も違います。体質による相性もあり効果の出方も変わります。

個人差はありますが、数年間は問題がなくても、継続するほど蓄積し代謝機能に変化が生じるケースがみられます。気がつかない場合も多く、「肝臓」「腎臓」「膵臓」などは沈黙の臓器ともいわれ、自覚症状が出た頃には進行しているケースが多いのも特徴です。大切なのは、食べ物のバランスです。

食べものにそれぞれ色がついていますが、その色素にはそれぞれの働きがあります。色素の種類によって体への働きが違うのです。

ブロッコリーやホウレン草などの緑色は葉緑素ですが、抗酸化作用、がん予防、殺菌などの機能性があります。

黄~赤色は食欲などにも影響するカロテノイドでカロテン類とキサントフィル類があり、抗酸化作用が高く癌や老化防止、抗アレルギー作用などへ期待ができます。その他にもトマトやスイカ、柿に含まれるリコピンなどもあげられます。

また、黄~紫色にはポリフェノールやフラボノイド、アントシアニン、ルテイン、カプサイシンなどの色素があり、抗酸化作用、がん予防、高血圧予防、肝機能保護、動脈硬化予防などの効果が期待できます。特に赤ワインやチョコレートのポリフェノールは、ストレスや美容にもよいと話題にもなったことがあります。

このように色素と栄養素には密接な関係があります。つまり、いろいろな食材をバランスよく食べていると、栄養面と機能面、更に満腹感や幸福感が満たされ、食べすぎ防止にもなります。

もちろん、心と身体にもよい変化をもたらします。逆に偏った食事は、悪い変化をもたらしてしまいます。特に野菜や果物が少なくビタミンやミネラルが不足すると、思考や行動の偏りや精神不安、体調不良など起こりやすくなります。

以前、透析クリニックの栄養指導をしていた時に、「△△病院で○○は食べてはいけないと言われたのですが」と、よくご相談を受けました

私は専門家による「食べてはいけない」は脅迫と同じと考えています。私の場合、いきなり「食べてはいけない」とは言わず、まずは正しい食事と食べ方を伝え、このくらいだったら食べても大丈夫ですよ!と、食べられる量を提示していました。私は管理栄養士であると同時に認定心理士でもありますが、人は今まで好きで食べていたものが急に食べられなくなると、強いストレスを感じます。そのことによる精神的ダメージで、代謝機能にも影響を及ぼすからです。

心と身体は一心同体です。いいことがあれば身体は軽く、嫌なことがあれば重く感じてしまいます。人の心と身体は複雑であり単純でもあるのです。

少しだけ意識を変えることで、誰でも簡単にできる「食べすぎないためのポイント」を押さえておきましょう。

《食べすぎないためのポイント》

<一口を形がなくなるまで、できるだけ噛む>
好きなものをたくさん食べてしまう傾向の方は、ほとんど噛みません。数回噛んで飲み込んでしまうため満腹感が得られず、食べすぎの原因となります。

<口の中が空になってから次の一口を入れる>
口の中に食べものが入っているのに次の食べものを入れると感覚が途切れないため、脳や体が食べた量を感じにくくなります。しっかり飲み込み、間を空けることで体感覚が芽生えます。

<肉や魚を食べる時は、その2倍量の野菜を食べる>
肉や魚などタンパク質の多い食材は、野菜や果物に含まれるビタミンやミネラルによって消化吸収を促されます。目安として肉や魚を100g食べる場合、野菜は2倍量の200g食べるとバランスが整い代謝もよくなります。

<調味料でなく食材の味を感じる>
食材の味ではなく調味料の味しか味わっていないことが多いです。美味しいと感じるのが食材なのか調味料なのか……甘味料や香料などで、食材本来の風味も感じられないような食品も増えています。本物の味と風味を大切にしている物を食べていると味覚は整い、過食を防ぎます。

<代謝を整え毒素を排出する生姜湯>
食事中や食後の飲み物としてオススメです。消化をサポートするだけでなく代謝アップにも効果的です。生姜は蒸して干した乾姜でなければ……という方もいらっしゃいますが、購入しようとするとお値段もそこそこです。さらに、自分で干すのも大変です。そんな方には第一歩として、生の生姜をスライスして煮出したり、熱湯につけて保温するのがオススメです。

昔ながらの作り方でセラピー効果を高める

 「毎年お味噌は自分で作ります!!」という方が増えてきたようです。

セラピー効果のある味噌作りは、「なるべく少量にし、フードカッターなどを使わず手作業を増やすこと」です。

脳には賢くも単純な性質があります。それは、一定のリズム運動を継続すると、精神安定作用の高いセロトニンを分泌します。つまり、茹でた大豆を潰す運動は、一定のリズムを作り出し脳からセロトニンを分泌させます。

潰す際にすりこ木を使用します。その形状は、物を潰し一定のリズム運動を継続するのにピッタリです。リズミカルに茹でた大豆を潰していきましょう!

マッシャーを使用する方もいますが、力の入れ方が一定にならないためリズム運動は難しくなります。(特にセラピー効果を気にしない方は、お好みの方法でお作りください)

大豆や小豆を潰す時は頭を空っぽにして、ゆったりとした気分で行うと、より効果的です。すりこ木で一定のリズムで潰していく間に、脳は瞑想状態に入りセロトニンを分泌します。もしかしたら、皆さんもすりこ木で何かを潰していた時、何となく気持ちが晴れたり楽しくなってきた経験をされた方もいるのではないでしょうか?

これは、味噌作りやあんこ作りで気楽に体験することができるのです。大豆、小豆、黒豆など蒸した豆を潰す場合や、さつま芋、じゃが芋、里芋など茹でた芋類を潰す場合にも、マッシャーではなくすりこ木を使うとよいです。

現在は昔と違い冷蔵庫や密封容器など様々なタイプのものがあり、保管管理には困りません。一度にたくさん作る必要はないのです。

お味噌の消費量にもよりますが、1~2か月に1回程度、楽しみながら大豆1袋分を作るのがオススメです。味噌作りのタイミングは、数か月続けて毎月作ったり数週間置きに作るのも良いと思います。楽しく数回に分けて作ると、味噌作りの抵抗感もなくなります。

ただ、どんなに脳にも身体にもよいといって長時間続けることは、マイナスになります。疲労度が増しては逆効果になるので、一度に大量の調理は避けたほうがよいといえます。

この他に、胡麻をすり鉢で擦ることも効果的です。すり鉢とすりこ木で使う分だけ胡麻を擦ることは、贅沢なヒーリングタイムとなります。手に伝わる振動と音、そして香ばしい胡麻の香りが知らず知らずの間に心と身体を癒します。

もちろん、普段使用している包丁とまな板でもリズム運動は完成します。トン・トン・トン、とリズミカルに野菜を切ることがポイントです。(無理せずできる範囲内で自分に合った方法を!)

確かに、フードカッターやミキサーなどは手早く作業を進めることができて便利です。しかし、昔ながらのすりこ木、すり鉢、こし器など、手作業でなければ出せない滑らかな舌触りや風味には変えられないものがあります。

さらに、昔ながらの道具による作り方には、ヒーリング効果もあるのです。普段の何気ない生活の中に、ヒーリング効果やセラピーは存在しています。行動パターンを変えて是非、すりこ木を取り入れてみては如何でしょうか?

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第一章はここまで!
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書籍『栄養満点!体調良好! 作って美味しい甘酒調味料』

■書籍情報

お家で簡単に作れるスーパー調味料!!

心と身体のバランスは食べ物の影響を強く受けます。
糀をたっぷり使った甘酒調味料は、私たちが必要とするほとんどの栄養素を含んでいて、脳と身体が喜ぶ調味料です!
本書では様々な甘酒の作り方や参考レシピを紹介しています。また、お米以外の野菜や果物で作った甘酒調味料の使い方を覚えると、料理のレパートリーも広がります!
健康に気を使いたい方だけでなく、甘酒調味料の料理だけでなく、パンやお菓子を作りたい方も必見の一冊です。

【目次】

第1章 食は一番大切にしたいセラピー
第2章 糀のタイプで変わる味と食感
第3章 粉末糀で日本伝統食品を作る
第4章 粉末糀調味料の作り方と使い方
第5章 甘酒の漬物汁から作る豆乳ヨーグルト
第6章 野菜と果物で作る甘酒調味料と簡単甘酒レシピ

【購入者特典】

「甘酒no調味料カタログ&おまけレシピ」「生姜湯コラム」付

■著者プロフィール

高山 益実

食とアートで心を彩る暮らし「食心のアトリエ」を主宰。心と身体の調和をサポートするセラピストとして活動。電子書籍では麹と甘酒を効率良く簡単に使うレシピを考案し紹介をしている。調味料の作り方、捏ねないタッパーで作る甘酒パン作り、甘酒のお菓子やケーキ作りなどレシピも多数。料理だけでなく麹や甘酒、その他、健康のための知識を紹介。

資格:管理栄養士、認定心理士、カウンセラー、認定コーチ
職歴:病院、内科医院、介護老人福祉施設勤務、透析クリニック栄養指導を経験
医師監修:静岡県初のコールドプレスジュースOMG!Doctor.L.LABの顧問を経験

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