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『高業績を上げ続ける「三点思考営業」 安定収益型の最幸最強営業を目指す』第一章・無料全文公開

発売日目前、特別企画!!
書籍『高業績を上げ続ける「三点思考営業」 安定収益型の最幸最強営業を目指す』より、序章「成果が上がる営業と上がらない営業」を全文公開しちゃいます!

トークがうまい営業が嫌われるワケ

「営業マンは口がうまいから信用おけない」
これは世間でもたれているイメージのひとつです。研修時、新人営業パーソンに「営業成果を上げている人のイメージは?」と質問すると、必ず「話術に長けている」「話がうまい」の回答が出てきます。
「話す力が足りないと営業に向いていない」との声も多いです。本当なのでしょうか。
 
話がうまい営業こそが成果を上げている?
 
私は1年の大半で営業研修の講師を担当しています。ワークでロールプレイング演習を行なうと、自社商品、サービスのPRをし続ける営業パーソンに多く出会います。相手の反応が見えていないのか、一方的にセールストークが続くのです。相手をしているお客さま役がすでにおなかいっぱいという状態になっていても、なお話が続くケースもあります。
実は、成果を上げている営業パーソンの多くは言葉少なく、意外にも物静かな人です。無口で話すのがもともと苦手というケースが多いことを実感します。口下手で、自然と聞く側に回ることになっている例も多いです。
 
人は、話を聞いてくれる人には心を開きますが、聞いてくれない人には話をもちかけることすらしません。また、話し過ぎる人には「迷惑な人」という印象をもち、「身勝手で信じられない」という気持ちも芽生えます。聞いてくれる人には心を開き、思わず打ち明け話をしてしまうものです。
 
話しすぎる営業パーソンは、「営業は商品、サービスをPRして買っていただくことが仕事」という役割意識をもっていることが多くあります。だから悪気なく、その役割をまっとうしているわけです。
 
反面、成果を上げている営業パーソンは「営業はお客さまのお役に立つ仕事。だからまずお客さまのご事情を聴くことが大事」という信念をもって営業をしています。
聞くことは相手の目線に立ち、お役に立つ第一歩。うまく「話せる」より「聴ける」営業パーソンを目指す。これが、「高業績を上げ続ける」ようになる出発点です。

聴く・話す黄金比率は8:2 ~聴く力が差を生む~

お客さまと営業パーソンの話す割合は、何対何がよいでしょうか。実は、黄金比率があります。お客さまが8、営業パーソンが2といわれています。
近年では、「お客さまとの理想の関係はパートナーである」という考え方も広まっています。すると、5:5でよいだろうという意見もあることと思います。しかし、5:5と思うと大概において、営業パーソンが話しすぎる結果になりがちです。
 
営業パーソンの行動と営業成果の関係分析から、伝える力では差がついていないことがわかっています。では、何で差がつくかというと、実は聴く力で差がついています。以前、聞いた話によると、伝える力は回数や経験を踏むと徐々に伸びるが、聴く力は意識しないと絶対に伸びないのだそうです。だからこそ、聴く力が成果の差を生み出すのです。声が耳に入る「聞く」ではなく、理解しようと進んで耳を傾ける「聴く」のイメージが大切です。
ところが、企業内で行なわれる営業教育においては、上手な話し方やセールストークは指導するものの、一方の聴き方については、あまり指導されていない現実があります。

聴く力を伸ばすコツ

8:2の黄金比率のコミュニケーションに慣れないうちは、9:1くらいを意識することをおすすめしています。最初のうちは慣れていないので、結果として、7:3や6:4に落ちつくからです。黄金比率を意識することで「自社のことを話す」習慣から「お客さまのことを聴く」という習慣に少しずつ変化していきます。
 
セールストークを話すことに夢中になると、お客さまの考えや反応が頭に入ってこなくなるものです。多くを伝えても、お客さまには響きません。お客さまの事情に結びつくことしか心に響かないのです。聴くことに集中して、お客さまの事情を知ることこそ大切です。事情をつかめれば、伝えるときのポイントを効果的に絞ることもできるようになります。

 高業績を上げる営業パーソンがもつ傾聴と共感の力 

8:2の黄金比率をもとに、お客さまの話に耳を傾けることの重要性についてお話してきました。いわゆる傾聴です。傾聴とは、「耳を傾けて、熱心に聞くこと」です。深いレベルで、相手をよく理解し、気持ちを汲み取り、共感できることにつながります。共感とは、「相手の意見や感情などに、そのとおりだと感じること」です。当社では、営業活動において、傾聴と共感を最重要キーワードと考えています。傾聴はしても共感がないと、「この人には私の話は伝わっているのだろうか」という不安や不信感を相手に感じさせてしまうものです。傾聴・共感上手は、高業績を上げている営業パーソンがもつ共通の特長です。
 
コロナ禍の中で、対面、電話、メール以外の手段として、オンライン商談が広く普及しました。オンライン商談で自分の様子を画面越しに見たときに、営業パーソンの大半が「イメージしていたより、お客さまの話に対しての自分のリアクションが弱かった」と愕然とし、反省を口にしています。
多くの場合、自分が思っているほどリアクションができていないものです。対面では自分の姿を確認することができませんが、オンラインでは画面を通じて確認できます。これは、営業パーソンの成長には、大変よい機会をもたらしました。
 
当社の営業研修では、傾聴と共感のコツをカウンセリングの観点から以下のように表現しています。
 
相手の話を傾聴・共感することで、「相手が自分への理解を深め、自ら進む方向を見つけること」を支援する
 
あなたが何か思い悩んでいるときに、旧知の友人に会って話を聞いてもらっていたら、いつの間にかすっきりした経験はありませんか。そんなときは、自然と頭の中が整理され、「こうすればいいんだ」と次のアクションが明確になってきたりします。これがコツでお伝えしたいイメージです。
 
成果を上げている営業パーソンは、意識するしないにかかわらず、目的に向かって傾聴、共感をしています。「うなずき」「相づち」ができていて、話をしっかり聴いている態度を示しているのです。ときには、相手の言葉を復唱したり、広く深く質問をしています。
中でも私が一番着目しているのは、感情への応答です。相手がうれしそうなときはうれしそうに、つらそうなときにはつらそうな様子で感情を共にします。ときには、「それはうれしいことですね!」や「それはとてもつらかったですね……」と喜怒哀楽を言葉に出して伝え返しているのです。
 
お客さまの話を傾聴し、喜怒哀楽に共感して寄り添えていると、時間の経過もあっという間です。情報の量も格段に増え、打ち明け話も飛び出します。まさに営業パーソンが信頼を得た証です。心が通じ、「営業の仕事をしてきてよかった」と思え、やりがいや幸せを実感できます。
 
「高業績を上げ続ける営業」に向けて、傾聴・共感の力を磨いていきましょう。

オンライン普及で営業パーソンの二極分化が進んだ 

新型コロナウイルス感染拡大により世の中は一変し、営業活動にも大転換が起きました。外出自粛により、訪問活動ができなくなった営業パーソンは、いきなりオンライン面談の必要に迫られたのです。営業のあり方がガラッと変わり、目の前の景色を変えていきました。当社に来る営業アプローチも対面は一切なくなり、オンライン面談のアポ取りの連絡が来るようになり、変化を体感しました。
 
私自身もオンライン面談への取り組みは、ためらいと不安の中でのスタートでした。一方で、対面とオンラインで営業の何が違ってくるのか、新時代の新しいお役立ちパターンは何なのかを探究できるワクワク感もありました。

オンライン面談実践からの気づき

一か月のオンライン面談実践後に実感したのは、営業の基本が身についているかが問われるということでした。基本とは、事前準備、マナーや動作、伝える力と聴く力です。
営業側として、オンライン面談をしてみると、対面との違いを意識した工夫が必要であることを実感できました。具体的には、遠まわしな表現は避け、端的にわかりやすく伝える工夫、聴く際のリアクションの工夫、対面以上に事前準備の工夫などが挙げられます。
 
営業側の体験より、お客さま側での体験のほうが大きな気づきを得ることができました。
 
お客さまとしてオンライン面談を受けてみると、対面以上に第一印象がその後を左右する重要な要素だと感じました。画面を通じて、マナーや作法を大事にしている人なのかが、はっきりと読み取れるのです。次に、商談運びがお客さまの目線でデザインされているかも如実に伝わってきました。
 
●どこの何屋が、なぜ連絡を取ってきたのかの疑問に答えてくれているか
●当社の個別の事情に関心をもってくれているか
●私のニーズに沿って購買意欲を高めるプレゼンテーションをしてくれているか
●採用の意思決定まで寄り添ってくれているか

これらは、対面よりも画面越しであるほうがクローズアップされて、伝わってくることは発見でした。基本ができている営業パーソンとの面談は心地よく、基本ができていない営業パーソンとの選別を自然に行なっていました。このように、オンラインの普及により、お客さまの中で選別がなされ、営業パーソンの二極分化が進んでいくのです。
 
オンライン営業は、営業パーソンとお客さま双方にメリットがあることが広く認知されています。メリットを知ってしまったからには、もう後戻りはないでしょう。訪問・電話・メール以外に、オンライン面談は欠かせないものになります。
 
この環境変化を「高業績を上げ続ける営業」として、基本をしっかり固めるチャンスにしてほしいと願っています。また、本書がお役に立てることを願っています。

「売れる営業」と「選ばれ続ける営業」は似て非なるもの

毎年、年度替わりに成績をリセットされ、当期目標に向けて新たにスタートを切るのが営業の仕事の特性です。営業経験を重ねるにつれて、常に業績を上げ続けることのむずかしさを痛感していくものです。誰もが安定的に業績を上げられるようになりたいと願っています。しかし、一時的には成果を上げることはできても、その状態をキープすることは想像以上に大変です。私自身も20代で営業成績トップになった後、それを40代までキープし続けるために相当の努力と工夫を重ねました。
 
一時的な成果で一喜一憂する営業から、中長期的に「高業績を上げられる営業」に変わるためのヒントは、視点を「売れる」から「選ばれ続ける」に変えることです。「売れる」と「選ばれ続ける」は似て非なるもの。訪問前準備、初回アプローチ、ヒアリング、プレゼンテーション、提案作成、クロージング、アフターフォローまで一貫して「選ばれ続ける」ことに意識を置き、行動に移していくのです。行動は必ず結果を伴い、よい成果につながります。
継続的に成果を上げられる「安定収益型」になるのか、浮き沈みの激しい「ジェットコースター型」になるのか、その分かれ道は意識です。
 
本書では一貫して、お客さまに選ばれ続けることを目指してメソッドを紹介していきます。

*   *   *

序章はここまで!
続きを読みたい方は、各電子書籍ストアにて3月30日より随時発売になりますので、是非お買い求めください。
下記リンクはAmazonストアでの商品ページになります。書籍の詳細と目次もこちらからご覧になれます。
書籍『高業績を上げ続ける「三点思考営業」 安定収益型の最幸最強営業を目指す』

■書籍情報

営業組織を見ると、成果を上げている人はごくわずかで、多くの人は期待される成果が上がらずに悩んでいます。

昨今の環境変化で、営業活動は複雑さを増しました。
これこそが営業成果が上げづらい理由であり、育成がむずかしい理由になっているのです。

そこで、「複雑な営業活動をシンプルに。誰でも実践でき、成果が上がるようになる方法は何か?」を考え、著者自身の実践の中で行きついたのが「三点思考営業」になります。

「三点思考営業」は、お客さまとパートナー関係を築き、高業績を上げ続けるようになるためのメソッドです。

訪問前準備・アプローチ・ヒアリング・提案作成・プレゼンテーション・クロージング・アフターフォロー、周囲の活用まで一貫してシンプルさにこだわり体系化されています。

シンプルだからこそ、誰もが実践でき、成果につながります。

営業活動に思い悩む新人若手、一皮むけたい中堅、マンネリを感じているベテラン、チームをリードする営業マネジャーに本書をおすすめします。

「三点思考営業」で、成果の向上と幸せを実感するサイクルを手に入れて、「営業の仕事をしていてよかった」と心から思えるようになる第一歩をふみだしてみませんか?

【目次】

序章 成果が上がる営業と上がらない営業
第一章 高業績を上げ続ける「三点思考営業」
第二章 営業プロセス 事前準備からヒアリングまで
第三章 営業プロセス プレゼンテーション・クロージング・フォロー
第四章 オンラインを活用したハイブリット営業への変革
第五章 成果に向けて周囲を巻き込むTips集

【購入者特典】

高業績を上げ続ける営業になるためのセルフチェックリスト

■著者プロフィール

馬橋和弘

株式会社ウェイアンドアイ 代表取締役
日本プロフェッショナル講師協会 上級認定講師。
自営業の家庭に生まれ、学生時代から事業経営にたずさわり、学習塾生徒の集客、キャラクターグッズの企画販売で成果を出す。
大学卒業後、研修・コンサルティング会社に入社し、飛び込み営業を開始。半年間のまったく売れない経験で苦しみながら、周囲の協力を得るコツをつかみ、転機を迎える。その後、急激に成果を出し、1年目に新卒売上記録を樹立。
新規・深耕開拓に従事し、35歳で営業専門部長。「三点思考営業」を体現し、10数年にわたって営業成績1位。二度の最優秀社員賞。年間2億円超の売上実績を出す。
2014年に同志と共に「人と組織のハピネス最大化」を理念に株式会社ウェイアンドアイを設立し、代表取締役に就任。
楽しく、わかりやすく、シンプルに成果にこだわる研修で、200社超の支援実績がある。

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