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『移住・就職相談員が教える「移住×転職」 後悔しない移住の計画』第一章・無料全文公開

発売日目前、特別企画!!
書籍『移住・就職相談員が教える「移住×転職」 後悔しない移住の計画』より、第一章「移住経験者が知りたかった『移住』のこと」を全文公開しちゃいます!

◇   ◇   ◇

「移住ってすごろくゲームみたい」
「移住×転職」の相談業務をはじめた当初、私はこのように感じていました。
 
「ゴールってなんだろう」
 
すごろくには「ゴール」と書かれたマス目があって、最終的にはそのマスに着地する。これを、実際の「移住×転職」に置き換えると、どうなるでしょうか?
 
そこで私の考える「移住×転職のプロセス」を、次の図のようにしました。

まずは、共感や認知、もしくはライフイベントなどからはじまります。漠然とした、「いいなぁ」と思う気持ちや憧れ、もしくは「戻りたい」と思う心に気づき、必要な情報を収集。比べたり、体験したりしながら、計画を立て行動に移すのです。
 
しかし、この図にゴールはありません。
 
「移住×転職」のゴールとは、どのようなものか。
現時点で答えを持っている方は少ないと思います。この本を通して、「自分自身に向き合う方法」と「自立した情報収集スキル」を身につけ、あなたの「ゴール」を探していきましょう!

「移住×転職」のはじめ方

●移住を考える人の「出発点」2つの思考パターン

「移住」や「転職」という言葉が気になりはじめたきっかけを覚えていますか?

先ほどの図の一番上にある「共感」や「認知」という「移住×転職」の出発点は、2つのタイプに分かれます。そして、タイプによって、この先の考え方が異なります。

それぞれのタイプについて、見ていきましょう。

《共感した内容や認知したものが抽象的(広く浅く、漠然としている)》
「移住っていいなぁ~」というように、抽象的な理由からはじまった場合、まず必要な作業は、「いいなぁ」について具体的にしていくこと。

■とくに興味をもった都道府県は?
■住んでみたい街ベスト3は?

このように、「とくに」や「ベスト○○」を使うと具体化が進みます。自分自身の思考が具体的になる問いかけをしてみましょう。

例:飲みものがほしい 〉 とくに冷たいの 〉 とくに甘いの 〉 とくに果物の味 〉 ……


《共感した内容や認知したものが具体的(全体の一部分、こだわり)》
「○○っていうのがあるんだ!」というように、具体的な理由からはじまった場合は、全体を想像し、一度視野を広げることがオススメです。

■○○をつくった会社ってどこ? → 他には何をつくっている?
■○○市のライバルは? ○○市に似ている街は? 他には?

「○○」に対しての所属・仲間・ライバルを探すような問いかけや、「他には」と水平展開する問いかけは、視野を広げるのに効果的です。

例:○○ジュース 〉 ㈱○○がつくった 〉 ㈱△△も同じ味のジュースをつくっている 〉

㈱○○は他にどんなものを作っているんだろう? 他には?……

このように出発点が違うと、得るべき情報が異なります。知るプロセスは「移住×転職」の主要素。出発点を知ることは今後のプロセスにも、大きく関係してきます。

●「なんとなく」の罠

 私「どうして移住しようと思ったの?」
相談者「いやー、なんとなく」
私「なんとなく?……(なんとなくってなんなん)」

発展しない会話……日常や仕事の中などでも、このような体験はありませんか?

「まずは情報収集程度、現実的ならちょっとやってみようかな」といった感覚から、「移住×転職」がはじまります。

空き時間にスマホをポチポチ。「あ、この街よさそう」「こんな移住制度あるんだー!」などと、小さな情報収集はスマホからでも簡単にできます。そして、おそらく相談者が次に思いつくステップは「相談」。つまり、移住相談や転職相談です。しかし、これが「なんとなく」を生み出す罠。

あなたも、小さな情報を集め満足、準備ができたから相談、と勇み足になっていませんか?

実は、多くの方が相談に来る段階で「なんとなく」状態です。相談する準備をしていない、というほうがいいかもしれません。

「何を相談しよう」「何をきこう」「こういう情報あるのかな」などと、相談する側の目的意識や、きくための準備がないと、相談を受ける側としては勝手にしゃべるわけにもいかず、期待するようなアドバイスや情報提供のない、「なんとなく」な会話となります。インターネットを少し見ればわかる、当たり障りのない話をするしかないのです。

はじめての相談段階から「どこに移住したい」「どんな仕事につきたい」と、詳細に、明確にしている必要はないのです。

しかし、どのような思いで「移住」を考えているとか、きっかけはなんだったとか、この街が気になるとか、何か今の時点で言葉にできるものがなければ相談は成り立ちません。

「なんとなく気になるからはじめる……」

裏を返せば、「何からやっていいのか、わからない」ということ。

それならば、「何からやればいいのか」を知ることで、動き出せそうな気がしませんか?

必要な情報を調べる方法がわかると、「移住×転職」への一歩は大きく前進します。まずは少しだけ、情報収集に時間を使ってみましょう。

●引っ越せば全部「移住」?

 「移住」「UIJターン」どちらの言葉も、ここ数年でよく耳にするようになりました。書店には田舎暮らしを紹介する本や冊子が並び、ネットで「地方移住」と検索すると、移住してカフェ経営をしている人のインタビューなどを読むことができます。

平成14年(2002)より都市住民への移住支援・情報提供を行っている「特定非営利活動法人 100万人のふるさと回帰・循環運動推進・支援センター(以下:NPO法人ふるさと回帰支援センター)」をご存じでしょうか?

東京と大阪で、移住希望者への相談業務や会員自治体の情報発信、各種田舎暮らし・移住セミナーの開催、情報誌の発行などを行っており、東京にある「ふるさと回帰支援センター」には令和4年(2022)8月時点で、44道府県1政令市が専属相談員を配置し、46都道府県10市町村が展示パネルや資料コーナーを設置しています。

NPO法人ふるさと回帰支援センターの発表によると、令和3年(2021)度の東京での相談件数(面談・電話・メール・見学・セミナー参加)は、前年比で約27%増の51,784件となり、過去最高の相談件数となりました。10年前(2012年度)の相談件数6,365件と比べると、およそ8倍の件数です。

令和3年(2021)度は、セミナー開催数も過去最高の615回の開催となり、移住への関心の高まりを受けた各自治体の意気込みを感じます。

ここで質問です。

あなたはこれまでに「引っ越し」を経験したことがありますか?

あるのでしたら、それはいつごろの話で、どこからどこへ引っ越しされたのでしょう。

本書での移住の定義は「隣接する市区以外へのお引っ越し」。つまり、日常の生活圏が異なることとしています。

引っ越しの理由はなんだってかまいません。そのとき気づいていなくても、今振り返ると「あれって移住だったのかも」と思う出来事があるかもしれません。たとえば子どもの頃、親の転勤に合わせて他県に引っ越し––––これも「移住だった」といえるのです。

「移住」って、そもそもなんでしょう。

なぜこんなにも多くの人が魅力を感じているのでしょうか。

その答えは、「移住」の先に「幸せな未来」を描いているからではないでしょうか?

幸せになるための移住。そう、移住は手段です。

「移住」という手段によって手に入れた暮らしが幸せに続いて、はじめて成功といえます。

また、「移住」して終わりとは限りません。新しい暮らしの中で、新しい幸せの価値が生まれ、それに合わせて再度「移住」ということもあります。

雑誌に載っているオシャレな暮らしも、こういった手段を経て、それぞれの人が積み重ねてきた暮らしの結果です。移住しても、理想や夢が叶うとは限らない。だからこそ、地に足のついた、日々幸せを感じる暮らしとは何かを考えましょう。

●「UIJターン」って何?

 福岡県へ移住する前の私はというと、「UIJターンって何?」見たこと、きいたことはあるけど、説明はできないひとりでした。今の仕事について間もない頃、地域のラジオ番組でパーソナリティの方からこの質問を受け、とっさに「アルファベットの形」と答えたのは黒歴史です。

UIJターンにはさまざまな定義があり、本書での言葉の定義は以下になります。

Uターン:アルファベット「U」のように、地元から他の地域へ移り住み、その後、地元へ戻り住むこと。たとえば、福岡県出身の人が進学のため東京都へ移住。その後、就職を機に福岡へ移住するなど。

Iターン:アルファベット「I」のように、地元から他の地域へ移り住む場合や、今住んでいる場所から地元以外のどこかへ移り住むこと。たとえば、福岡県出身の人が進学で大阪府へ移住。東京都出身の人が結婚を機に広島県へ移住など。

Jターン:アルファベット「J」のように、地元を離れている人が今住んでいる場所から地元の近くに移り住むこと。たとえば、福岡市出身の人が進学で東京都へ移住。その後、転職を機に地元近くの北九州市へ移住するなど。

他にも移住のスタイルはあります。

孫ターン:祖父母が住む地方への移住

嫁ターン:嫁(妻)の実家がある地方への移住
妻にとってはUターン、夫にとってはIターンのようなケース

熊ターン:熊本県へのUIJターンの略称(めちゃくちゃかわいい)

このように移住をあらわす「○○ターン」という言葉が数多く生まれたのは、それだけ「移住」が人生の選択肢として社会に浸透してきたからだと思います。

近年では、地方出身者が都市部の大学への進学や就職することが当たり前になってきました。しかし昭和の頃は、「都市部の大学への進学は、限られた子どもだけだった」と地方出身である私の両親は話します。

人の移動が活発になった結果、何が起きているか。

地方では人口減少が社会問題となっています。出生数低下や死亡による自然減だけではなく、都市部への流出などによる社会減が大きな影響を与えているのです。

そこで地方では、都市部への流出を防ごうとするだけでなく、都市部からの移住者を募るようになりました。条件を満たせば申請できる移住支援金など「都市から地方へ」の移住の際に利用できる補助制度や、移住先で定住する場合、空き家を安価で貸し出したり、土地をプレゼントといった話もきいたことがあります。

「地元就職!」や「UIJターン歓迎!」と、まるで戦国の世のように、現代の日本でも、「陣取り」ではなく「人取り」合戦を都道府県間で行っているのです。

移住希望者、増えています

●新型コロナウイルス感染症と移住

 「日々流れてくる感染者数のニュース。数字の増減に一喜一憂し、実家への帰省もままならない。都会での生活に息苦しさを感じはじめました……」

東京に住む方からきいたこの言葉が、近頃の移住希望者の気持ちを代表しているように感じました。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)蔓延以降、移住に関心をもつ人がこれまで以上に増えました。コロナ禍による在宅ワークの普及や出社の制限など、働き方の変化がきっかけとなって実際に移住をした人も。テレビで特集が組まれるほど、地方暮らしや田舎暮らしといった「移住」への関心が高まっているのです。

総務省発表の住民基本台帳の人口移動報告によると、令和3年(2021)度は外国人を含めた集計を開始した平成26年(2014)以来、初の東京23区が転出超過となり、コロナ禍の都心離れがうかがえます。

●里心(さとごころ)と移住

福岡に住む私の元へも、首都圏などの都市部から移住を希望する方の相談が増えました。具体的には、コロナ前に多かった「終の棲家」として田舎暮らしを求める中高年からの相談に加えて、「地方で活躍したい」「のびのび子育てしたい」といった若者からの相談が増えたように感じます。

その中で最も多いのはUターン。「実家で暮らす親が心配」「地元が恋しい」など「地元に戻りたい」といった相談です。

次にIターン。ただし縁もゆかりもない土地への移住ではなく、たとえばパートナーが住んでいたり、かつて転勤で住んでいたり、生まれ育ってはいないけれど、ご縁のある土地へのIターンです。

コロナ禍を振り返れば、緊急事態宣言やまん延防止の移動制限により、実家に帰りにくい状態が続きました。中には高年齢の親を気づかい、実家に帰ることをあえて避ける人も。

実際に受けた相談の中には、「制限が解除されたタイミングで県外の実家に帰ったことを職場で責められ、ストレスを感じている」というのもありました。

あなたはどのようなとき、地元(実家)に帰りたくなりますか?

「まだ一度も、おじいちゃん・おばあちゃんに孫を会わせてあげられていなくて……」
「もう2年も帰省していないんです! さみしくて限界です!」

ニュース番組のインタビューに答える都会に住む人の声、「私も!」と共感の声がきこえてきます。

このような「恋しさ」や「寂しさ」といった、離れて暮らす家族・友人への思いは、多くの人の「移住×転職」のきっかけになっています。しかし、移住は簡単にきめてしまうものでなく、慎重に考えなければなりません。

●「移住」とデメリット

 一時の感情で「移住」や「転職」をしても、その後に待つのは日常です。
帰省ではないのです。

恋しさや寂しさが満たされたら、どうなるのでしょう?
引っ越して仕事が決まらなかったら、どうなるのでしょう?

「どこで働くか、どう働くか」は何度でも自分で決めることはできますが、短期間に転職をくりかえすと「信用」を失っていきます。具体的には定着に対する信用。「短期離職をくりかえす人」とレッテルを貼られ、年齢も重ね、次第に転職がしにくい状態になるのです。(具体的には、書類選考でふるいにかけられるでしょう。私自身30代前半、4回目の転職で風当りの強さを体感しました)

転職市場において、年齢や転職回数は大きな判断基準です。

高年齢がダメ、転職回数が多いのがダメ、といっているのではありません。応募先企業の採用担当が「そういう理由なら」と納得したならばよいのです。

しかし採用担当も「人」。求人票には書かれていない思惑や、こういったデメリットもあることを覚悟したうえで、慎重に「移住」を選択しなければなりません。

とくに独身者の場合、配偶者や子どもの都合などを考慮する必要がなく、移住や転職に対する心理的ハードルが低いように感じます。たとえば、一度も現地に行かず移住先を決めたり、転職先を決めずに仕事を先に辞め現地へ移動したり……(それは移住ではなく、移動です)

スタートは「まずは情報収集程度、現実的だったら、ちょっとやってみようかな」でOK!

「知って・比べて・選んだ」結果、「移住」や「転職」後に待つ日常が今より幸せになるようならば行動を!

本当に自分にとって心地よい暮らしの実現を目指し、何が必要かを考えることができれば、あなたの「手に入れたい未来」がグンと近づきます。

「地元に戻る」は負けじゃない

●Uターンする気持ち

 移住を考えたときの、動機やモチベーションは重要です。

そのため、私は相談員として、目の前に座る方の様子に注目しています。相談に来る方の表情はさまざまで、「たのしみ!(ニコニコ)」という人もいれば、「……(沈黙)」という人もいます。

相談に来て沈黙する背景とは……。そこには「なんとなく」とも違う、言葉にできない、言葉にするにむずかしい思いがあるのでしょう。しかし、ワクワクした気持ちで相談する人とそうでない人(たとえば移住や転職の動機や、どうしたいのかという意向について、妥協や他責が見受けられる人)では、どれだけ主体的に動けるかに差が出ます。

「移住×転職をする」と決めるのは、「あなた」です。他の誰でもありません。

まれに、私に決めさせようと「移住×転職をしたほうがいいですか?」と尋ねてくる方がいますが、答えは「知らん」です。(私がしないほうがいいと言えば、やめるのだろうか……)

「あなたはどうしたい、ですか?」

他の人が決めたとしても、するかどうかは自分自身です。ここで何をお伝えしたいのかというと、その後の人生の責任を負うのは自分である、ということ。この意識がもてないのであれば、ここで引き返すことをオススメします。

●「地方でもいい」はバレる

 ここからは、本書の執筆にあたり移住や転職についての相談を募集したところ、応募いただいた方の話を例に、相談の一部を加工して紹介していきます。

Aさん・20代会社員(都内の大学へ進学、卒業後もそのまま都内で就職)

「進学で地元を離れ、そのままこっちで就職しました。キャリアアップしたくて、転職を考えたとき、このままここに残るか、地元に帰るかで悩んでいます」と話す彼。

Aさん「地元には都会ほど大手企業がないから興味なかったけど」
私「うん」(……大手!)
Aさん「こっち(現在地/都内のこと)で受けた企業は全部落ちちゃって」
私「うん」(……全部ってどのくらいだろう)
Aさん「だったら地元でもいいかなって」
私「……」(でもいいかな、とは)

詳しく話を伺うと、

■現住所からの通勤圏内で、今の会社より大きな規模の(彼曰く、格上の)企業を目指し転職活動したが、応募した数十社すべて不採用だった。

■希望する企業に入れないのであれば、どこでもいい。だったら地元(地方)でもいいか。

■地元(地方)だったら、大手じゃないけど採用されるだろう。

––––という話。

このような話をきいて、「地元企業なめとる!」とは言いませんが、彼のように「Uターンしたい」ではなく、「Uターンでもいいか」という方も多くいます。

しかし、就活がうまくいかなかったとき、「地方に行けばうまくいく」と思うのは大間違い。このようなモチベーションでは、面接で簡単に見抜かれます。

「行ってやってもいいか」というスタンスの方、意図せず言葉の端々にあらわれていますよ! 私でさえ気づくのに、面接のプロである採用官が気づかないわけがないですよね。

●キラキラ社会人と地方(地元)移住

 ……なんて、偉そうなことを書きましたが、私自身、かつては地元へUターンすることに対し、ネガティブに捉えていたひとりです。

30歳を前に、地元で会社を経営する父から「人が雇えなくて困っている、帰ってきて手伝ってほしい」と頼まれ、「YES」と答えるまでに、たくさんの時間悩みました。心からあふれるネガティブの波に溺れかけ、夜遅くまで友人に電話したことも。

「大学進学でやっと田舎を離れ、そのまま就職できたのに、地元に戻るって……」

当時の私は新卒入社した会社を1年で退職し、夢だったアパレル製品のデザイナーになるため、京都から大阪に「移住×転職」。好きなことを仕事にでき、あの頃にInstagramがあったなら、写真を毎日投稿したであろう、キラキラ会社員でした。

そんな当時の私にとって地元に戻る選択は、まさに苦行! 即答で「NO」です。

理由の1つ目は「プライド」。

すでに2人目を子育てする友人や家を建てた友人もいる中、家業を継ぐとはいえ、仕事を辞め実家に戻る自分は無職。「なんか、すごく負けた気がする」と感じていました。

2つ目は「身近な友人との別れ」。

今のようにZoomなどオンライン通話がメジャーではなかったため、気軽に会えない距離の引っ越しは「今生の別れ」と思っており、「地元に戻る=負け確定の人生」と決めつけていたのです。

「なんだ、そんなことか」と思う方もいるでしょう。しかし、人の価値観とは多様で、何が移住や転職の壁になるのかは、本人にしかわからないものです。

●移住しない未来と移住する未来

 過去の私のように、移住するかどうかの「入り口」で迷っている方に、とっておきの9つの質問をご紹介しましょう。

これまでの「移住×転職」経験の中で、自分に必要だと感じた問いかけ。それは、誰かに答えを導いてもらおうとせず、自分自身で「移住しない未来」と「移住する未来」を考えるための9つの質問です。

《未来を想像するための9つの質問》

「移住しない未来」「移住する未来」
それぞれの問いに対し考えてみましょう。

1:いつを想像しますか……だいたい○年後(5・10年後くらいがオススメ)

2:どこで暮らしていますか……都道府県/地区町村名や特徴(海の見える町)など

3:誰と暮らしていますか……ひとり、ペット、あなたが一緒に暮らしたい人の名前など

4:どのような暮らしですか……それぞれの生活を一言で表現すると

5:どのような仕事ですか……収入を得る方法について

6:どのような住まいでしょうか……住むエリアやインテリアなど住む場所に関して

7:どのくらいのお金でしょうか……お金の使い方や必要なお金など

8:どのような時間を過ごしていますか……仕事のある日&ない日の過ごし方

9:何を得て、何を失いますか……それぞれの未来で得ることができること、失うこと


これらの質問に対しての回答を、紙に書き出してみてください。誰にも見せる必要はありませんので、好きなように書いてOK! 文章にならなくても大丈夫。箇条書きでも、メモでも、あなたの言葉で書くことに価値があります。

書き終わったら、それぞれの未来を比べてみましょう。

私自身は書き出した内容を客観的に見たことで、「ないものねだり」の存在に気づいただけではなく、「移住する未来」の自分自身の姿は、「今の暮らしではやりたくても、できないこと」に挑戦できる可能性があるとわかりました。

すると、言葉にできず心の中に抱えていた不安が小さくなっていき、友人に会えない寂しさや、好きな仕事を辞める喪失感を(そんなふうに思っていたんだね、さみしいんだね、悩んでいるんだね)と素直に受け止められるように……。次第に、前向きに検討する気持ちになっていったのです。

ネガティブな気持ちの正体は、Uターンに納得しきれていない、覚悟ができていない自分。「移住後にがっかりしても私のせいじゃない」と誰かのせいにしたかったのでしょう。

見えないから、ハッキリしないから、わからないから、不安なのです。

漠然としていることをひとつずつ具体的にイメージしながら書き出すことで、見えない気持ちが見えるようになります。言葉にできれば、誰かと一緒に考えることも。

思い込みなのか事実なのか、不安や焦りといった感情が整理でき落ちつきます。心に余裕ができると、次第に挑戦したいことや楽しみなことが見えはじめ、自分自身をワクワクさせます。(この気持ち、どこに隠れていたのか)

こうしてUターン「したくない」私は、「しよう」と覚悟を決めていったのです。

ここでの回答は、本章の5節「『なんで、なんで』と自分に問いかける」でも使います。書いた内容は消したり、捨てないでくださいね。

「はじめの一歩」の見つけ方

●同志求む!

 テレビ番組での特集や、ネットで「地方暮らし」を検索して出てくるのは、「都会と地方での2拠点生活」「仕事を辞めずにIターンしたクリエイティブ人材」「都会での生活と真逆の農業やカフェ経営をはじめたご夫婦」など、キャッチーで目を引く話題ばかり。

「30代夫婦・地方都市Iターン就職実録」や、「40代介護離職・Uターン転職記」を探しているのに! 同志はいないのか~!と、肩を落とす人も多くいることでしょう。

私が現在の場所へ移住をした約7年前、ネットを検索しても、今ほど情報がありませんでした。ましてや自分の住みたい地域を限定すると、その数はさらに少なく、「情報がない=同志はいない?」と不安に感じたこともあります。

そのような思いを抱く方へ、実際どのような人が「移住×転職」しているのか、都市部から地方へのよくあるケースを各世代ごとにまとめてみました。

《20代前半/第2新卒》
■都会での人間関係やひとり暮らしに疲れ、実家に戻りたい
■パートナーが住む街へ移住
■推し活(趣味優先)の移住
■自分らしさを求め(自分探し)移住

《20代後半~30代前半/子育て世代》
■キャリアアップ転職移住
■(夫婦どちらかの実家に近い場所へ)子育てサポートを求める移住
■教育(通わせたい学校がある地域へ)移住

《30代後半~40代前半》
■単身赴任解除
■転勤の辞令を機に転勤のない企業へ転職移住
■両親(義両親)が心配になり移住

《40代後半~50代前半》
■早期退職を機に移住
■両親(義両親)の介護のために移住

《50代後半以降》
■退職を機に移住
■(土地など)相続のために移住
■(老後資金に余力がある場合)好きな地方へ移住
■生活コストを下げるための移住
■医療や介護環境の充実した都市への移住

その他に、全世代で共通する、ライフイベントがきっかけとなるものや、地域貢献が目的の移住もあります。

●地方への「移住×転職」が実現しやすい人とは

各世代に傾向はあれども、地方への「移住×転職」を実現する人には共通点があります。

収入よりも、時間
収入よりも、心のゆとり
収入よりも、地域貢献(社会的なやりがい)

つまり、「移住×転職」をしたのちの暮らしとして、収入が落ちてでも、時間や心のゆとりなど「手に入れたい何か」がある人です。これは逆に見ると、都市部から地方への転職のとき、ほとんどの場合、収入が減少することをあらわしています。

新卒・第二新卒などの収入の地域差の少ない若年層や、年収UPが見込まれるニーズの高いスキルをもつ人材を除いては、
■収入減少に耐えることができる人
■収入減少に耐える必要のない人(家賃収入など本業以外の収入がある人)
が「移住×転職」を実現しているということです。

次の表を見ると、収入の差は一目瞭然です。

東京と私の住む福岡、福岡へ移住する前に住んでいた高知を抜粋し比較してみました。

補足すると、この表に書かれた年収には、勤務年数のからくりがあることを知っておかなければなりません。

転職してすぐの場合、勤続年数が0年です。つまり、この表に書かれている例は、それぞれに相応の勤務年数があってこの金額ですから、勤続年数が0ということは、地域差の減少分以上に収入は下がる可能性が高いことになります。

地域差で下がり、勤続年数差で下がり、役職差で下がり、年齢を重ね築いたキャリアが大きいほど、現在の年収と比べ下がる割合が大きいのです。

この調査からは、同じ都道府県内でも企業の規模が小さくなるほどに勤務時間が長くなる傾向もわかります。

実際、中小企業の多い地方では、首都圏に比べ土日祝休みや年休125日以上の求人は、希少に感じます。とくに製造業の多い地域。工場の稼働を止めるわけにはいきませんから、製造現場で交代勤務をする方だけでなく、事務職なども交代で土曜日出勤が発生することがあります。

これまでに面談をした多くの方が、「地方への転職の場合、年収は下がるだろうなぁ」と多少の覚悟はもって相談に訪れました。しかし、想像以上の格差を知り、驚き、ためらう方がいるのも事実。

とくにミドル世代にとっての都会 → 地方への「移住×転職」では、収入減は避けて通ることができない道となるのです。避けるためには、求人へ応募するその日までに、応募先企業がほしいと考えている人材へ、スキルや経験を身につけた自分自身へと育てるしかありません。 

●経験0×資格=?

都市部から地方への転職のとき、ほとんどの場合、収入が減少するという現実を目の前にし、慌てて資格取得を目指す方がいます。自己研鑽のためであればオススメしますが、収入UPのためとなると注意が必要です。

30代後半になってくると、ほとんどの資格が「もっているだけ」では年収UPに効果を発揮しません。とくに事務系の資格は、業務独占資格ですら、その資格を活用し働いた経験(もしくは有資格者の補助業務の経験)がセットになって、はじめて年収UPの光が差します。

移住を決める前に一度考えてみてください。

「社会的地位が下がっても、年収下がっても、あなたは幸せを感じることができますか?」

もしも答えが「NO」なら、いま一度、「何のため」の移住かを思い出してください。

その「何のため」に、社会的地位や年収はMASTですか?

そして「下がらない」と思うのであれば、何をもって、地位が下がらない、年収が下がらない、と考えているのでしょうか?

どのような企業が「あなたの何を必要」とするのでしょうか?

その企業は、あなた自身のニーズともマッチしていますか?

転職は、企業のニーズとあなたのニーズがマッチして成立します。

「応募先企業で、現年収と同じ、もしくはそれ以上の額を得られる根拠は?」

これが言葉にできなければ、今ほしいと思っている金額は、まず手に入りません。雇われる以上、企業活動に「貢献」し → 「利益」を生み → あなたへ「還元」される順なのです。

●あなたの価値観は、あなたのもの

 何かきっかけがあり、「移住をしたい気持ちはあるけど……」と相談に訪れる方に対し、私は「情報」ではなく、情報にたどり着くための「方法」をお伝えしています。人それぞれ「必要に応じた情報を集める方法」です。

たとえばお金の話。

相談者「この地域の平均年収ってわかりますか?」
私「○○地域の年収ですね、検索はしてみましたか? ○○ ○○○ というワードで検索すると、○○という調査結果が見つかります、こちらはご覧になりましたか?」

というように、相談者自身で必要な情報を集めてもらいます。

なぜこのような遠回りする方法をとっているのか。それは、「自分で情報を選び、取りにいく癖」を身につけてほしいからです。

仮に、移住先を決めかねている方への相談の場面で、特定の地域の情報を伝えれば、他の地域に興味があったとしても、帰ってから「さっきの情報を他の地域でも調べてみよう」とはつながりません。調べ方を知らないのだから当然です。

このようなことをいうと、「いろいろ教えてくれないの!?」と突っ込まれそうですが、相談に来られた方に対し、私のフィルターを通した情報を提供した場合どうなるでしょう?

私とぴったり価値観が一致する方であれば、「素敵!」とそれだけで気に入ってもらえるかもしれません。しかしそうでなければ……?

以前、相談者の方から「夜の街の様子」について尋ねられたことがあります。

私は「街頭が少なく暗くて怖い」と率直に感じたことを伝えました。

別のスタッフは「街頭が少ないから星がよく見える」と伝えました。

同じ街の紹介なのに、見る人によって夜の街に対する捉え方が異なります。

これが「フィルター(物事の見方、捉え方、その人のもつ価値観)」です。

このような私たちの言葉に対し、「治安が悪そう。やめておこう」という方もいれば、「星がきれいに見えるなんて素敵」という方も。少なくとも私の発言は、前者の街を知る機会を奪ってしまったように感じます。

相談や支援を行う職にある以上、限りなく中立でいようと努力しますが、私にも生まれ育ってきた環境で身についた「好き」や「苦手」などフィルターはあるのです。

人生の中でも大きな転機となる「移住×転職」の機会が、色眼鏡で紹介された情報から判断されては、もったいない。だからこそ、遠回りかもしれませんが、私は相談者に対し「情報を集める方法」を伝えているのです。

この方法にもうひとつその意味を加えるならば、「自分ひとりでも、調べて考える力を身につけるため」。自分で考え、選んだ情報は自分の向かいたい方向への「道しるべ」となり、選択した結果に対し納得して、責任をもつことができるでしょう。

移住がしたいの? 転職がしたいの?

●目的を明確にする理由

 次のように、相談を重ねても何がしたいのか、ハッキリしないケースがあります。

■そもそも移住や転職の目的が不明確なまま(覚悟ができていない)
■表面的な目的の裏に知られたくない何かがある(隠している)
■情報を集めすぎて、何をしたかったのかわからなくなった(目的を見失っている)

「移住×転職」では、「移住がしたい人」と「転職がしたい人」で求めるものが異なります。そして自分はどちらなのか意識していなければ、気づいたときには反対の目的だけが達成され、満足しない結果になることも。「どっち?」と迷ったときは、「移住×転職」後の暮らしを想像してみましょう。どちらがしたいのかが見えてきます。

《①移住がしたい・移住優先》
たとえば、親の介護が必要になり、ともかくUターンしなければならないケース。

生活費の蓄えがなければ、時間をかけて仕事を選んでいる暇はありません。親の介護を優先し、収入や仕事内容よりも、勤務時間などの労働条件で仕事を選びます。移住後に実現したい暮らしを手に入れるにはどうしたらいいかを最優先に考え、行動していきます。


《②転職がしたい・転職優先》
たとえば、目指す企業があり、採用されたら移住したいケース。

いくら街が魅力的であっても、不採用となれば移住はしません。この場合、移住先での暮らしよりも、移住後の仕事を優先しているため、「希望する企業に就職するにはどうしたらいいか」を最優先に行動していきます。

①の場合、はじめは「移住できるなら仕事は選ばない」スタンスですが、最後までそのようなケースは稀です。移住目的がネガティブな場合や、「本当はイヤ」という思いが裏に隠れている場合は、段々と転職条件にこだわりはじめます。(好きで移住するわけではないのに年収まで下がるのはありえない、というように)

②の場合、「キャリアアップ」という言葉がキーワードとなるため、自分自身で応募先を探し出し、自走する方が多くいます。しっかり自己分析ができていれば、転職活動はスムーズに進みますが、新卒のように、自己分析に時間をかけている転職希望者は少なく、経験や資格など応募先に優位に働くものがない場合には、非常に苦戦します。そして、なぜ選考に通過しないのか、ひとりで悩みはじめると沼です。

相談いただいた中には、中途採用の求人が見つからないと時間をかけて必死に探したのち、そもそも新卒採用しかしていない企業と知る、といったケースもありました。

「移住×転職」では、多くの人が「どっち?」の壁にぶつかってしまうのです。

●「なんで、なんで」と自分に問いかける

再び、移住や転職についての相談へ応募いただいた方の話をしましょう。

Bさん・30代・会社員

「現職業界の景気が悪くなり、将来性も感じない、だったら30代のうちに地元に戻ろうと思う、いい会社があれば……」という相談です。

一見すると、転職優先?(でも、何かありそう)

私「なぜ地元に戻りたいの?」
Bさん「前々から、いずれ実家に帰ろうと思っていたので……」
私「なぜ今のタイミングなの?」
Bさん「仕事を辞めようと思って……」
私「仕事を辞めようと思っているんだね。どうして?」
Bさん「ん~、景気が悪くなって会社の将来性を感じないから。地元に戻ったら今よりマシでしょ」
私「(今よりマシ……)それは、地元に戻って再就職したほうが、今よりマシな企業に再就職できるってこと?」
Bさん「そうそう。いいところがあれば、って思っていて」
私「(でたぁあーーーーー! いいところがあれば!!!)いいところ、ってどんなところ?」
Bさん「今より、いいところ!」
私「地元に戻れば景気がいい、将来性のある仕事につけると考えているってこと?」
Bさん「……」

今のまま地元に戻ったとしても、満足いく結果を得られるかどうかは、わかりません。なぜならBさんは、何が自分を満たすか、どうすれば満足と感じるのか、つまり何が「いい」のかを自己理解していないから。

さらに、地元に戻り景気がいい将来性のある仕事があったとしても、そこに採用されるかどうかは別。転職とは他者の選択の影響を受けます。応募したい、採用したい、求職者と企業それぞれの思惑があることを自覚しておかなければなりません。

彼との面談は数回に渡ります。

私「そもそもなんで、地元に戻りたいの?」
Bさん「……落ちつきたい」
私「落ちつきたいとは?」
Bさん「仕事のメリハリっていうの? 休みの日は身体を休めたい」
私「会社の休みの日に身体を休められる暮らしがしたいんだね。そうすると、どうなる?」
Bさん「ストレスが減って、穏やかな気持ちになる、安心する」
私「安心する……。そんな気持ちになった自分自身をどう思う?」
Bさん「穏やか……気持ちが安定して、前みたいに仕事に取り組めると思う」
私「前みたいに仕事に取り組めるようになる」
Bさん「そう、周りから信頼されて……あ……信頼されていて……、自分がダメなやつじゃなくなる……」
私「うんうん」
Bさん「…………実は最近、周りとうまくいってなくて……」

彼はこの後も、会社で起きていることや、それをどう感じているかを話してくれました。そして、自分が逃げようとしていることに気づき、絡まったひもを一つひとつほどくように、丁寧に「移住×転職」を通してどうなりたいのかを言葉にしていきました。

本当に実現したかったのは、20代の頃のように「どんなときの自分もいいね、とありのままの自分を受とめる、しなやかさと自信」を取り戻すこと。そのために「職場環境を変えたい」という思いが生まれたことに気がついたのです。

皆が憧れる、評判のよい企業に入れば、周りから評価されるかもしれませんが、それは鎧として身につける外側の自信。自己肯定感が低く、自分自身の本音を隠したままでは、別の職場や場所へ「移住×転職」しても、過去にイヤと感じたことと同じような出来事が起きたとき、再び逃げ出したくなるでしょう。

彼の目的は「地元に戻って、将来性のある企業に就職すること」から、「メリハリのある働き方が実現できる企業に就職し、しっかり休息を取りながら生活をすることで、心穏やかな生活と自分自身が自信をもって仕事に取り組む環境を得ること」と再設定されました。

「移住×転職」の優先順位:転職優先 1:労働環境〉2:仕事内容〉3:収入

その後、彼は仕事を辞めて実家に帰り、転職活動を開始。収入は下がるものの、しっかりと休みを取ることができる地方の中小企業へ再就職。数年後、突然連絡があり「あのとき仕事がイヤで逃げようとしていたの、見抜かれていましたね」と笑いながら、現在の暮らしや、もうすぐ結婚する報告があったときは、私もうれしく感じました。

あなたの「本当の思い」はどこにあるのでしょう。

誰かが決めたものではなく、気づかないうちに自分でブレーキをかけてしまっている思い。あなたは腹の底から叫びたくなるような「思い」に目をつぶっていませんか?

「自己分析ですら手こずっているのに、思いなんてもっとわからん!」という声。(たしかに)

では、どうやってそれに気づくことができるのか。

自分自身で気づくためには、「なんで、なんで」と自問自答をくりかえすほかありません。

すべての答えは自分自身の内側にあるからです。

先述した《未来を想像するための9つの質問》で書いたそれぞれの項目の答えに対して、「なんで、なんで」とセルフ突っ込みを入れてみてください。

Bさんは9つの質問に対し次のように記入していました。

数回目の面談の際に書いたため、少しずつ考えが整理され、自分の気持ちが言葉にできるようになっています。外側に向いていた関心の矢印が「なんでなんで」とBさん自身に向き、質問していった結果です。

当初、彼は頭の中で、今の生活から逃げようと、その言い訳になるような理由を探していました。私に対しても、「いかに自分が不遇か」を伝えようとしていました。そして、「その不遇の理由はすべて会社にある、自分は被害者だ」と。しかし、会社に対しての捉え方が徐々に変わります。

具体的には、何が起きたのか、それに対して自分はどのように感じたのか、思い込みや決めつけはないか、と考えるようになりました。

すると、自分自身の反省点が見えてきました。プライベートでの出来事が仕事に影響していたということです。

彼は、「なんでなんで」と自分に問いかけたことで、自分の思考を深掘りすることができました。そして「移住×転職」した未来のほうがより魅力的で、彼にとっては価値がある暮らしだったため、Uターン転職を決意したのです。

読者の皆さんにも、何かから逃げるような、一時の感情ではなく、自分の気持ちの整理をしたうえで、「移住×転職」を考えてほしいと思っています。

 *   *   *

第一章はここまで!
続きを読みたい方は、各電子書籍ストアにて9月28日より随時発売になりますので、是非お買い求めください。
下記リンクはAmazonストアでの商品ページになります。書籍の詳細と目次もこちらからご覧になれます。
書籍『移住・就職相談員が教える「移住×転職」 後悔しない移住の計画』

■書籍情報 

移住して終わり、転職して終わりではありません。
一時の感情や社会情勢に左右されず、本当に実現したい未来のために、
これからあなたはどんな暮らしを手に入れたいですか?


5回の移住と6回の転職、パートから役員までとさまざまな働き方を経験し、
現在は「移住・転職の相談員」でもある著者が教える、「移住×転職」を通じて手に入れたい暮らしを実現するための1冊。

本書は移住や転職の情報提供だけでなくワークも掲載。
カウンセリング・コーチングの手法を交えたワークを進めることで、あなたの移住や転職が満足度の高いものになるでしょう。

具体的には、
●移住を考えたきっかけや、移住によって手に入れたい暮らしを明確にするワーク
●スケジュール設計のしかた
●求人情報の探し方
●相談事例
●先輩移住者の失敗談
●静岡・愛媛・福岡へ訪問し移住事情を取材した内容
などを掲載。

首都圏から地方への移住を考える人、移住や転職をするときに後悔したくない人、移住後の暮らしを満足度の高いものにしたい人、転職支援や移住支援に携わっている人(自治体)などに、とくにオススメです。

今すぐ移住したい、いずれ地元に帰りたい、Uターン、Iターンも。
「移住×転職」のゴールとは、どのようなものか。
現時点で答えを持っている方は少ないと思います。
この本を通して、「自分自身に向き合う方法」と「自立した情報収集スキル」を身につけ、あなたの「ゴール」を探していきましょう!

【目次】

第1章 移住経験者が知りたかった「移住」のこと
第2章 移住先の選び方
第3章 遠距離就活のススメ
第4章 満足度UP「移住×転職」ノート
第5章 後悔しない選択肢の広げ方
第6章 私の「移住×転職」を叶えた方法

【購入者特典】

移住×転職 計画書

■著者プロフィール

山本梨央

キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
移住×転職コンサルタント
愛媛県出身。大学卒業後、販売職として子ども服メーカーに就職。
5回の移住と6回の転職で「パートから役員まで」さまざまな働き方を経験し、現在は福岡県内にある、移住や転職の相談窓口に勤務。移住や転職に専門性を持つキャリアコンサルタント/産業カウンセラーとして、地方都市への「移住×転職」活動をサポート中。
4年間で1千名以上、4千回を超える面談を実施している。

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