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うまくいかない人・初めての人のための人材育成 その2

その1を読んで「いいね」してくださった皆様こんにちは、初めましての方もよろしくお願いいたします。

前回のお話では目標の共有、つまり情報共有をすることが大切であるということをお話しさせていただきました。

その2では前回で少し出てきました、ほめること、称讃がテーマです。

称讃すること

ほめる女性

称讃で必要なことはしっかりとしたフィードバックをすることです。
フィードバックというとミスを指摘するというイメージがある方もいるのではないでしょうか?
自律した人材を育てるには、その人のうまくいった行動を思い出させ意識にすり込ませるということです。
成功したイメージを刷り込ませ、自分にはできるという自信を持ってもらうことです。

そのための主なやり方が2つあります。
・メンバーや部下の行動を観察すること
・メンバーや部下自身に進捗状況を報告させること

これは部下やメンバーの方々が正しいやり方をしているところを見つけるためです。決して間違ったやり方を見つけるためではないということです。

部下が実力をフルに発揮できるよう助けよう
部下が正しいやり方をしているところを見つけよう

著者:ケン・プランチャード 著書:新1分間マネージャー より

先にも書きましたが、多くの場合、経営者様、マネージャー様、上長様などがやっていることが、「間違い探し」です。
そうではなく、肯定的な側面、正しいやり方をしているところを見つけます。

正しいやり方を見つけたら

フィードバック・ほめる・指導

部下やメンバーの方々が正しいやり方をしているのを見つけたら、できるだけ早く、どこが正しいのかを具体的に示し、どれだけ素晴らしいことなのか、どんなに嬉しいことなのかを伝えるのです。

なぜできるだけ早く、具体的に伝えるのかですが、
なぜなら「優れた行い」は自分ではわからないからであり、
「鉄は熱いうちに打て」で、プラスα学習させることも含まれているからです。

「優れた行い」は自分ではわからない

考えるビジネスウーマン

本来はその場でほめるが理想です。
この称賛を実践していたのが、NFL(全米プロフットボールリーグ)ダラス・カウボーイズのヘッドコーチを29年間勤めた名将トム・ランドリー氏です。

ランドリー氏がコーチに就任した頃、カウボーイズはリーグで低迷しており、メンバーにははみ出しものが多かった。
他のチームがタックルの失敗や落球のシーンを振り返っていたのに対し、ランドリー氏は選手の注目を、どんなささいなものでもいいから、それぞれの選手の必勝プレーに向けさせました。

過去の試合の映像を調べ上げ、選手がやすやすと自然に有効なプレーをしたシーンを集めて、1人ひとりの選手のためにハイライト集を作りました。
何かをしくじる方法は無限にあるのですが、それぞれの選手にとって何かをうまくやる方法は無限ではないからと考えていたからです。

これが選手に自信を持たせる効果を生み出します。
優れた仕事をすれば、必ず認められると感じれれば、人はさらに優れたパフォーマンスをしようとする生き物だからです。

全ての優れた行いではありませんが、真に優れたパフォーマンスは、自分のやっていることをほとんど意識していない、いわゆる「フロー」の状態で行われることが多いからです。
マイケル・ジョーダン氏は試合後のハイライト映像で自分のプレーを見て、首をふり「ワーオ、あれを俺がやったのか?」とよく言っていたそうです。

学術的観点から述べますと、ケースウェスタンリザーブ大学の社会企業学教授デイビッド・クーパーライダーはどこに注目するかにより、組織の成長の方向性が決まるという、アプリシエイティブ・インクワリー理論がランドリー氏が適用していた原則です。

フィードバックのコツ

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フィードバックの本来の定義としては、

「耳の痛いことであっても、部下の仕事の現状をしっかり伝えて、将来の行動指針を作ること。
1.情報通知
例え耳の痛いことであっても、部下の行動やパフォーマンス等に対して情報や結果をきちんと通知すること
2.立て直し
部下が自己のパフォーマンス等を認識し、自らの業務や行動を振り返り、今後の行動計画を立てる支援を行うこと
著者:中原 淳 著書:はじめてのリーダーのための 実践!フィードバック 

その1でも書いたのですが、必ず行動にフォーカスし、
決してその人の人間性にフォーカスしてはならないということです。

ここではフィードバックをポジティブ(称賛)なものとネガティブ(指摘やアドバイス)なものと分けています。
その2ではポジティブなフィードバックに焦点を当てています。

称賛は意見せず「感想」を伝えることです。
優れた行動の瞬間に気づいたときに(すぐ称賛を伝えるが理想ですが)称賛する側が感じたことを伝えましょう。
部下やメンバーの方々にとって、リーダー自身の方(経営者様、マネージャー様、上長様)が自分の中に何を見て、それをどう感じたかを伝えてくれることほど、信用でき、力を与えてくれることはないからです。

これが部下やメンバーの方達にとって得られる最高の承認となっていくのです。

頻度は称賛と指摘を「3:1」で行うことです。
チームの素晴らしい長所を引き出すには、経営者様、マネージャー様、上長様が注目の焦点を変えることが欠かせません。
誰かが本当に有効な行動を取った時、割り込んでそれを本人にリプレーして見せる、ここではポジティブなフィードバックを伝えることです。

これが習慣化することで、あなたのチームを高業績にできる可能性が飛躍的に高まります。

人間ですから、ネガティブなことをしてしまうことは誰しもあります。
ネガティブなフィードバック1回につき、ポジティブなフィードバックを何回するべきかについてです。

学術的にはジョン・ゴットマン教授(社会科学)の幸福な結婚生活の研究と、バーバラ・フレデリクソン教授の幸福と創造性の研究を参考にすると、ポジティブ対ネガティブの理想的な比率は3:1から5:1程度、ネガティブなフィードバックに1回につき、ポジティブなフィードバックを3回〜5回ということです。

人間は「アドバイス」したくなる生き物なので、部下やメンバーの方達から、ネガティブなフィードバックや問題の指摘を求められることもあるかと思います。
「どこがいけないのか教えてほしい」「仕事ので行き詰まりを打開して前進するためのアドバイスが欲しい」など…

その時は、「とっておきのアドバイスを与えたい」という強力な誘惑に打ち勝つことです。
なぜなら、フィードバックする側にとって、もしくは世間で「助言」と呼ばれているものの大半は、自分だけに有効な一連の戦術を並べ上げたものだからです。

自ら考えないと人は成長しません。ネガティブなフィードバックを求められたら、その1の内容を参考にしてください。

称賛をすることは技術

ほめられて意欲を出すビジネスウーマン

正しいやり方をしたらすぐに称讃すること時は、業績評価まで待たなくてもいいこと。
つまり、自分のやり方が正しいのか悪いのかわからないのかは部下やメンバーの方達にとっては最悪です。
これができていれば、年に1回か2回ある納得のいかないことの多い業績評価を待たなくても済みます、評価する側の労力も減らせ、お互いに納得のいく評価を下せるのです。

どこが正しかったのかを具体的に伝えることは誠意を持ってみてもらっていると部下やメンバーの方々に伝わり、モチベーションの維持につながります。

称讃する側は一貫性を持ってやること
部下やメンバーの方々が正しいやり方をして、称賛に値すると判断したら、経営者様、マネージャー様、上長様にとって、組織にとって都合が悪いことでも、必ずほめることです。
他の部分では迷惑を受けていても、自分の立場はわきにおいてその時のやり方を評価することです。

技術ですから、まずは行動することです。そうすればこの仕組みは必ず作れるのです。

時間のかかるやり方ではない

自信のあるビジネスウーマン

長々とほめなくてはいけないと考えている方が多いのでは、勝手にそう思い込んで躊躇される方がいらっしゃるのではないでしょうか?

そんなことはありません、肝心なことは「その人の仕事ぶりを見ていますよ」ということが伝わることなのです。だからほめるという行為に時間がかかることはありません。
仕組みとして習慣化するには時間はかかります。

観察するのは働き始めた時や、新しいプロジェクトや業務に取り組むときでいいのです。
仕事のやり方が飲み込めれば、だんだんそうすることも減ってきます、それは信用している証につながります。

できるようになれば、自分ができているかどうかは売上高、経費、生産スケジュールどのデータで見ることができます。
それが正しいやり方をしているかどうかの指針になり、自分で自分を称讃できるようになります。

つまり、自分の力で称讃を勝ち取れたと認識できるようになり、それが自信につながり、自分で意思決定でき、自分で問題を解決できる自律した人材へと成長していくのです。

人を育てるのに簡単な方法はありません。なんでもやってみなけりゃわかりません。
行動が全てを変えます。トライ&エラーの繰り返しです。

ぜひ一度チャレンジしてみてください。

これをやっても成果を出せないのは、別の問題があるということです。
最後までご覧いただきありがとうございます。

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