#イラスト付き小説
パン職人の修造122 江川と修造シリーズ 満点星揺れて
その日の夕方、誰もいない駐車場で修造はヌンチャクの練習をしていた。
もうすぐ試合なのにあまり練習してないので焦る。
それを見て大坂が飛んで走って来た。
「修造さん、俺も昔空手やってたんです」
「そうなの?」
修造達は急に組み手を始めた。
蹴りを肘で受け止めたり、突きを鉄槌で落として防いだりしてるのを見て、パン粉と安芸川は「ケンカ?ではないですよね?楽しそうに見えます。あははって笑ってま
パン職人の修造119 江川と修造シリーズ ロストポジション トゲトゲする空間
それを聞いていた立花が説明する。
「昇進や昇格試験の時に速さを競う所もあるのよ。包餡やドーナツとかパンの成形とか、どちらが早くて綺麗か。和鍵さん、何にする?あなたの得意な事で良いって」
こないだまで味方だった人達はもうとっくに辞めてしまっていない。和鍵の吹き込みのせいで職場の印象が悪くなったのだから。
和鍵は周りのものに助けを求めた。
「こんなの急に言われても出来っこないわよね。無茶言うわ
パン職人の修造114 江川と修造シリーズ ロストポジション トゲトゲする空間
岡田は何枚かA4の紙を渡してきた。
「以前言っていた商品がなくなる件ですが、状態は変わっていません」
「うわ、トータルすると相当な金額だな。こんなにどうするんだろう」
「それで」岡田と中谷は顔を見合わせて頷いて「どうもお客さんじゃないんじゃないのかと」と言った。「レジ閉め後に数を数えて、試しに開店前に数えたら前夜と数が違うんです」
「えっ、てことは」修造は全員の顔を順に思い出していった。