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[解説と設問を発表]日本における「学問の自由」について【英語で学ぶ大人の社会科】第67回 1/21(日)20時@オンライン

日本における「学問の自由」と多様性、イノベーションについて英語で議論。


2024年1月後半の「英語で学ぶ大人の社会科:世界の知性が語る現代社会」のワークショップのお知らせです。2024年1月21日(日)夜20時@オンラインで開催するワークショップは、「The Asia-Pacific Journal | Japan Focus に寄稿されたJeff Kingston教授の論文「Curbing Academic Freedom in Japan(日本における学問の自由の抑圧)」を使い、英語で議論します。なお、この論文はA4PDFで8ページあるため、今回は5ページ目のセクション「Propaganda, Intimidation, and Cooptation」より前の部分を利用します。後半部分については2月にワークショップを開催予定です。このワークショップの解説と設問を発表します。

【ワークショップ】

2023年末に、米国における学問の自由について議論しました。今回、文脈は違いますが、日本における学問の自由について、英語で議論します。

国際紛争から考える「学問の自由」と国家【英語で学ぶ大人の社会科】第65回 12/27(水)20時@オンライン|Global Agenda

日本における学問の自由は、形式的には、憲法で保障されていることになっています。しかし、近年、日本のアカデミズムは危機に瀕している、と言われています。

日本のアカデミズムは危機にあるのか――ノーベル賞受賞者も警鐘

上記の特集は、日本のアカデミズムの国際競争力の低下に関する論考ですが、日本の研究分野におけるイノベーションの衰退は、資金不足だけが原因ではない、とも言われています。日本のアカデミア内のジェンダーギャップの問題に象徴されるような、構造的差別や多様性の欠如が「研究力の低下」に繋がっているという指摘もあります。

日本の女性研究者の現状と女性研究者を増やすために取られてきた施策について

また、ここ最近、特に問題視されているのが、特定の政治思想(歴史修正主義、新自由主義など)に基づいた政権からのアカデミズム、「学問の自由」への介入です。とりわけ、関心を集めたニュースが、菅前政権が日本学術会議の新会員の任命を拒否した件です。

学術会議の「任命拒否問題」に潜む次の問題点

この案件に関しては、東京大学の小松美彦教授(当時)が2021年3月に、より広い視点から分析を試みています。

vol.8 「日本学術会議会員任命拒否問題」の歴史的構造 —— 戦後日本の科学技術政策と学術会議

今回、教材で利用するKingston教授の論考は、上記の記事や論考を踏まえた日本のアカデミズムの現状分析です。このワークショップの詳細は以下のとおりです。ご関心のある皆様の参加をお待ちしています。

日時: 2024年1月21日(日)20時~21時30分

場所: オンライン
定員: 10名程度まで
費用: 見学のみ: 500円、初回参加者:800円~

【教材】

Curbing Academic Freedom in Japan by Jeff Kingston

チケットの申し込みは以下のYahooチケットサイトから、または銀行振り込みでお願いします。

【チケット】

日本における「学問の自由」について【英語で学ぶ大人の社会科】第67回 1/21(日)20時@オンライン

【銀行振込での申し込み】

振込用紙は以下のサイトからダウンロードお願いいたします。

このワークショップの設問は参加申し込み者、サロン会員、有料ニュースレター購読者及び後日発表するnote記事購入者にのみ送付します。過去のワークショップと同様の設問を設定しますので、以下のマガジンの2020年4&5月の記事(設問を公開しています)を参考にしてください。

【英語で学ぶ大人の社会科】世界の知性が語る現代社会

【解説】

先月、米国における「学問の自由」について議論しました。米国の場合は、「誰が大学の資金を提供しているか」という事情が、議論の焦点でした。これには、宗教の国内政治における位置づけや米国特有の私立(名門)大学のガバナンスが絡んでおり、欧州や日本とは別の「大学と資本主義」の関係性の問題があったと思います。

[解説と設問を発表]国際紛争から考える「学問の自由」と国家【英語で学ぶ大人の社会科】第65回 12/27(水)20時@オンライン|

一方、今回、教材として使う論文は、米コロンビア大学が出版した以下の書籍の日本に関する章の一部をまとめたものであり、本のタイトルが示す通り、アジア特有の「学問の自由」の問題について、議論する内容になっています。

New Threats to Academic Freedom in Asia
Edited by Dimitar D. Gueorguiev(Association for Asian Studies)
Columbia University Press

すなわち、日本における「学問の自由」はアジアの学術の発展史の文脈と無関係ではない、という意味合いがあります。よって、このテーマの設問に答える場合は、他国における学問の自由の状況と比較して考えて頂きたいと思います。

ここから先の情報、設問はイベントへの申込者、サロン/メンバー/有料ニュースレター会員、note記事購入者に公開します。

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