工藤太一/印刷会社二代目/glassy株式会社代表取締役

glassy株式会社 代表取締役社長。1975年東京生まれ。江東区の印刷会社 ㈱明祥の…

工藤太一/印刷会社二代目/glassy株式会社代表取締役

glassy株式会社 代表取締役社長。1975年東京生まれ。江東区の印刷会社 ㈱明祥の二代目。印刷の価値を見直し、上場・ベンチャーなど100社以上の「広報誌」を作成することで社内広報のお手伝いをしています。経営10年目。リアルで手触り感のある経営者の本音をモットーにしています。

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クリエイター集団を「きちんと稼げる」ようにした8つの約束

「クオリティが大事」だけではビジネスは成立しない僕らは企業の「社内報」をつくっています。 社内報をつくるのは、社内のディレクターやライター、デザイナーたち。みんな、クオリティにこだわる優秀なクリエイターです。 でも社内のクリエイターが「クオリティがいちばん大切ですよね」と言ってきたら、僕は「違います」とはっきり伝えています。 もちろんクオリティを追求しなくていいと言っているわけではありません。 クオリティはとても重要ですし、うちの社内報のクオリティには僕も自信を持って

    • 「正確さが命」の印刷会社がたどり着いた、ミスを減らす4つの方法

      印刷の仕事はミスが許されません。 ウェブの記事などの場合は、誤植を見つけたらすぐに修正できます。でも、紙の印刷はそうはいかない。発送したあとに誤植が見つかったりしたら、もう冷や汗ものです。 僕らは創業以来、ずっと「なんとかミスをゼロにしよう」としてきました。「なんでミスしたんだ」と、社員をひどく責めていたこともあります。 しかし、創業50年以上が経ったいま、それは正しいクオリティ管理の方法ではなかったと気づきました。今回は、僕らが試行錯誤の末にたどり着いた、ミスを管理す

      • どんなに時代が変わっても、唯一僕らが変えなかったこと

        創業者の父が唯一、決めていたこと創業者である親父は、何も明文化しない人でした。 企業理念も言語化しない。期初に会社の方針を発表することもない。目標は売上だけ。 社員はみんなでひたすら売上を追いかけていました。 ただ唯一、明確だったことがあります。 それは「下請けをしない」ということでした。 「戦略」のような高尚なものではなく、「先代の哲学」としてそうだったのです。だから代理店の仕事もしなければ、大手の印刷会社から来る仕事も請けていませんでした。 「自分たちの機械は

        • 会社の雰囲気をガラッと変えた、たったひとつの習慣

          昔、うちの印刷工場はすさんでいました。オジサンが下駄を履いてタバコを吸いながら印刷をしているような状態です。 はじめて、ビル1棟分の本格的な印刷工場を構えたのが、15年ほど前のことです。当時は、オペレーションも従業員の管理方法もまったくわからず、工場はみるみるうちに荒れてしまいました。 しかし、いまでは工場見学にきたお客さんに「すごくきれいで、あいさつの気持ちいい工場ですね」と言っていただけます。ここに至るまでには、僕の父で創業者である先代の、執念と哲学がありました。

        クリエイター集団を「きちんと稼げる」ようにした8つの約束

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        • 雑記
          66本
        • 僕の仕事のやり方、考え方
          64本
        • 1週間の振返りnote
          36本
        • glassy&Co.の紹介
          21本
        • インナーブランディングのお仕事
          7本
        • プライベートなnote
          22本

        記事

          3年前、僕の会社はボロボロでした。

          3年前、僕らの組織は崩壊寸前でした。 今回はすこし長いのですが、ボロボロの組織でもがき続けた、僕らの苦悩の記録です。もし同じように悩む方の参考になれば、とも思ったのですが、あまりに遠回りで、下手くそな道のりだったので、たぶん参考になりません。(ごめんなさい) ただ、同じく組織づくりに苦戦されている方が「もう少し頑張ってみよう」と、ちょっとでも前向きになれたら、とてもうれしいです。 * 僕は、50年以上続く印刷会社の二代目です。 印刷業界は、いわゆる「斜陽」の業界です

          3年前、僕の会社はボロボロでした。

          人事評価で「B」と言われて、うれしい人はいない

          僕は経営者なので人事評価で「A、B、C」といった評価を付けないといけません。 でも、毎回こう思うのです。 「君はB評価だよ」と言われてうれしい社員はいるのだろうか? と。 期末の面談で「○○さんの評価はBです。理由をこれからお伝えします」とやるわけですが、そのときに「よかった」と思う社員はいるのかーー。 僕はそんな人は、この世に1人もいないと思っています。 むしろ「なんでAじゃないんだろう……こんなにがんばったのに!」と思う人がほとんどではないでしょうか? まして

          人事評価で「B」と言われて、うれしい人はいない

          会社は稼げてナンボです。

          会社は稼げてナンボ、です。 いきなり偉そうにすみません。でもほんとにそう思っています。 「いいことをやっているんだから、お金は二の次でいい」 「そんなに稼げなくても、楽しいことができていればいい」 そういうセリフもときどき耳にします。たしかに、世の中に貢献することや楽しい仕事をすることも大事です。 しかし経営は、そんな考えでは意味がないと思います。 どんなに立派なビジョンを掲げても、お金がなければなにもできません。社会貢献どころか、目の前にいる社員や、その家族を守る

          斜陽の業界でも「生き残りのヒント」はきっと見つかる

          僕は印刷会社の息子として生まれました。 印刷業界はご存知のとおり、いわゆる「斜陽産業」です。 2000年ごろをピークに印刷の市場はどんどん減っていき、今ではピークの約半分というところまで落ち込んでいます。 そんな状況で、上の世代はギリギリ逃げ切れるのかもしれません。 しかし、僕らには長い未来があるのです。このままだと本当に食えなくなってしまう。なんとか印刷機を動かさなければいけない。 僕はこの20年、下降トレンドに抗いながら、なんとか売上を伸ばそうと奮闘してきました

          斜陽の業界でも「生き残りのヒント」はきっと見つかる

          赤字寸前だった印刷会社が、4年連続で増益するまでの話

          僕は、父から継いだ下町の印刷会社を経営しています。 いまから5年前、僕らの会社は、ほとんど利益を出せずに苦しんでいました。収益率が低く、利益が少ないので、銀行からの借入を返済するのに四苦八苦する状況が続いていました。 それにも関わらず「ある要因」によって、社員は誰も「会社が儲かっていない」ことに気づいてもいませんでした。 そんな僕らの会社が、この4年間はずっと増益を続けています。去年の3月には、過去最高の売上・粗利を達成しました。 僕らが変われたのは、5年前におこなっ

          赤字寸前だった印刷会社が、4年連続で増益するまでの話

          人は誰だって認められたい。

          僕は印刷会社の2代目です。 アトツギは自ら事業を興したわけでもなければ、育ててきたわけでもありません。なんの実績もない中で家業を継ぎ経営をしていく存在です。なので、親の七光りなんていわれるのも当然といえば当然です。その過程で有形無形な言葉となって「覚悟が足りない」なんてメッセージをもらうことがあります。 覚悟が足りない。 ほとんどは無言のメッセージなのですが、相手の顔に書いてあるんですよね。「君、覚悟が足りないよ」って。 というか、お客様にしろ、協力会社にしろ、金融関係

          36歳で印刷会社の社長になった僕が、減り続ける売上をなんとか立て直した話

          僕が35歳のとき、父親がガンになりました。 父は印刷会社を創業し、以来ずっと社長をしていました。しかし、ガンのこともあったのでしょう。急に僕を呼び出して「おまえ、来年から社長な」と告げたのです。 ちなみに治療はうまくいき今はピンピンしていますが、病気のことがなかったら、このタイミングで社長になることはなかったかもしれません。 僕は36歳で、印刷会社の二代目社長になりました。 このnoteは、印刷会社の息子として生まれ、36歳で継承し、業界が下降トレンドのなか、なんとか

          36歳で印刷会社の社長になった僕が、減り続ける売上をなんとか立て直した話

          未来をつくるのは簡単じゃない。

          未来って何ですかね? 皆さんは、目指している未来はありますか? 今は社会が混乱しているので、明るい未来を描きにくい人もいるかと思います。大変な時代を生きているな~なんて思っています。 よく「明けない夜はない」というじゃないですか。 本当ですかね? 僕は、この「明けない夜はない」の意味は2つあると思っています。 1つは、困難はそんなに長く続かないという前向きな希望。 誰でも困難なことがあると、ここから抜け出したい、早くなんとかしたいと思うはずです。 ピンチの時間は長く

          withコロナ時代のリーダーシップ

          今朝は何だか肌寒いですね。 早朝ジムでベンチプレスをしたら左手首が痛いんですよね。この種目は手首を痛めやすいので、軽い重量の時にフォームを習得しないとダメですね。 さて、今日は「withコロナ時代のリーダーシップ」というテーマで書いていこうと思います。 リーダーシップ論の2つの問いビジネス界ではリーダーシップ論がみんな大好きです。何でこんなに好きなんでしょうね?僕も好きですが、必要な場面が多いというのが理由の1つだとは思います。 特に女性よりも男性の方にリーダーシップ論

          何も考えない贅沢を楽しむ。

          本格的に梅雨ですね。 僕は雨が嫌いなのですが外出しないなら話しは別です。 シトシトと降る雨音を聞きながら、静かに外を眺めたり、本を読んだり、スマホを観たりするのは楽しいし、心静かになる気がします。 さて、今日は「何も考えない贅沢を楽しむ」というテーマです。 実は今、とある場所にいます。 僕の数少ないパワースポットに来ています。 この週末は本当に何も考えていません。 もう考えるのを止めました。 一切何も考えず、ただ放電するだけの時間です。 よく発散と充電と言うじゃな

          テレワークから1か月経ったのでスタッフへのアンケート調査をしてみました。

          東京もいよいよ梅雨入りですね。 僕は雨が苦手なので憂鬱な季節到来です。(笑) さて、今日は「テレワークから1か月経ったのでスタッフへアンケート調査をしてみた」というテーマで書いていこうと思います。 意図しない始まりだったテレワーク新型コロナウィルスの影響でglassyでも職種によって3月から、そして緊急事態宣言が出た4月からは全てのスタッフがテレワークワークに切り替わりました。 6月一杯まではテレワーク態勢を維持し、7月からオフィスワークとのハイブリッド勤務へ移行してい

          テレワークから1か月経ったのでスタッフへのアンケート調査をしてみました。

          日報を始めたら、テレワークに上手くマッチしたというnoteです。

          今日は「テレワークにおける日報の活用法」というテーマで書いていこうと思います。 皆さんの会社では日報を書いていますか? そうです。 あの古めかしいオワコンと化した日報です。 人によっては「日報」というワードを聞いただけで、衝動的に嫌悪感を感じる人もいるのではないでしょうか。それくらいに「日報」は嫌われています。 旧態依然のマネジメントスタイルでの日報には、強制感や、やらされ感、義務感、無意味感、虚脱感など、ネガティブな印象を持たれている方も多くいると思います。 今日

          日報を始めたら、テレワークに上手くマッチしたというnoteです。