2024年1月の記事一覧
小説:虹色の括弧(404文字)
「上手ひねり飛車送り」を豪快に決めて、あたりめを炙る。
第96代の調査によると、官費の大半は、瑕疵の隠蔽にあてられている。虹色の括弧はまだ閉じられていない。生木を剥がすかのようでそれでいて悲しくはない心情は、降り積もる牡丹雪に埋没する。
土俵際の魔術師は最強魔法ニフラムを詠唱し、むしろダルメシアンの群れを呼び寄せてしまう。緩い犠牲と稀なピーチメルバを水槽に入れる。反抗的な冠に短刀を突きつけて、
小説:透明な猫(374文字)
誰も持たない道具を使う。それはピッケルの先端を納豆巻きにすることであり、幕末のヒキガエルの鳴き声にフランジャーを掛けて仕上げるものだった。
遥か遠くに見えるミートパイは、あっけなく情報戦に埋もれ、パラダイムのキャップに嵌め込まれたチゴイネルワイゼンとともに祝杯を上げる。
漬物石で覆われたエレクトーンがひとりでに鳴り響き、ウーロン茶はそのときだけ、複製物ではないよという表情を浮かべる。
ミシ
駄菓子の真実(418文字)
隠れマルコフ作戦を偏微分する。額縁の友達は「それは妥協じゃなくて挑戦だよ」と言う。そのセリフを第五象限にプロットしたまま暮らす。
時間と握手をする龍が、予定調和にかじりつき、真夜中色のアジサイが咲き続けることになる。
感情という言葉をナノテクノロジーで解体し、まだ問われていない素子に代入する。
駄菓子の真実を過冷却し、動的粘弾性を計測する。誰も認めようとしないのは承知しているが、パレ
小説:全て裏表紙の取れた百科事典だと気づく
花壇を横切ったら、沼にはまった。ちょうど圧壊したのだ。濃霧の中を進むことに慣れていたはずなのに。それを中央分離帯だった頃のテントウムシが嘲笑う。
ブラスターを打つ。ダブルスチールを遂げる。人情を嗅ぎ分ける。綿棒をぶっきらぼうに折り曲げる。特別なノーマルを食べる。知覚的信念のかさぶたを剥がす。全て裏表紙の取れた百科事典だと気づく。
カウンター攻撃に対するプトレマイオス朝エジプトはコロボックル