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駆けろ鉄路2千キロ!道東を鉄道で巡る旅 ~あとがき

2023年2月4日 自宅のPCの前にて

昨年の9月から4か月かけてゆっくりと書き進めてきた北海道旅行の旅行記も無事完結させることができた。

序章 
1日目 2日目① 2日目② 2日目③ 
3日目① 3日目② 4日目 5日目 
6日目① 6日目② 7日目

振り返ってみると12個も記事書いてたんだなぁ。noteの記事は長くても3000字程度にすべし、という話もある中、なかなかその規模に収めることができず、倍の6000字を超えるものもあったので、軽く5万字は書いたと思われる。こんなにまとまった文章を書いたのは大学の卒業論文以来だろうか。

拙い文章ながら全部通しで読んでくれた方、本当にありがとうございます。御礼申し上げます。

旅を終えてから

6泊7日の北海道旅行を終えて東京に戻り、次の日曜日に1日だけ休んで今年の夏休みは終了。普段通りの仕事に戻っていった。
…が、やはり心機一転ガンバルゾーとはならず、しばらくは休みボケというか、旅行ボケというか、いまいち仕事に身が入らない日が続いた。
鉄道で1日に500km以上移動した次の週に(テレワークで)家から一歩も出ないんだもの、無理はないのかもしれない。というか東京暑いし。

また、東京に戻ってきてから、あちこちで「北海道」と名のつくものをやたら探すクセがついた。コンビニで北海道フェアとあれば喜び勇んで買い、スーパーで北海道のマークがついた商品があればこれまたすぐ購入。
どういう流れかはわからないが、ウチの近所のスーパーは時折道民のソウルフード「焼きそば弁当」を売ったり、セコマブランドの牛乳を売ったりしており、北海道ロスを幾分和らげてくれた。

ちなみに、2022年のふるさと納税は今回の旅で通った北海道の自治体に寄付した(厚岸町、新得町、増毛町の3町)。返礼品、いずれも美味しゅうございました。

新得町の返礼品のそば(とそばつゆ)。仕送り風に地元の新聞に包まれている。

そうだ、旅行記書こう

そんな北海道ロスが癒えてきたある日のこと。
ふと「今回の旅の旅行記を書こう」と思い立った。

「駅メモ!」を始めてから、各地へ「遠征」という名の旅を行ってきたが、長くても連休を使って2泊3日という行程だった。そんな自分が夏休みをほぼ全投入して行った6泊7日の鉄道旅は、個人的な「旅」の概念を大きく変える一大イベントとなった。

そんな今回の旅、ただ行って思い出として心に留めるだけではもったいない気がする。忘れてしまう前に何か記録として残したい。
それが旅行記を書こうと決めた理由だ。

鉄道の旅行記となると、ひたすら乗った路線を列挙するだけになりそうなので、車窓から見た北海道の美しい風景を共有すべく、旅の途中で撮った3000枚以上の写真から厳選して掲載した。…と言って今調べてみたら、それでも全編で500枚近い数になってしまったようだ。やたら帯域を食った記事ですみません。

でも写真中心で記事を書く以上、それなりに良い画像になるように気を使ったつもりだ。実際に目で見た景色を思い出しつつ色調の補正をかけたり、2日目の花咲線の写真は窓の汚れをレタッチツールで可能な限り除去しようと試みたり。

それでも魅力的に写ってないとしたら、それは自分の写真スキル(あるいは編集スキル)の問題です。はい。精進します。

旅を振り返って

改めて今回の旅の感想を。

「駅メモ!」をプレイし始めてからずっと憧れていた1週間というロングスパンの鉄道尽くしの旅を行うことができて大満足だ。途中天候悪化の懸念もあったが、結果として傘を使う機会は1度もなく、予定していた全行程を無事完走することができたのは本当に幸運だった。

行った時期については、実は「お盆の飛行機代が高くなる時期からちょっとずれたタイミングで行こう」くらいしか考えてなかったのだが、季節が夏から秋に移り変わっていくのを体感でき、ベストタイミングだったように思う。確かにラベンダーは咲いてないし、秋の味覚にはちょっと早いし、一面の雪景色も見えないんだけど、一番快適に回れるのはこの時期だと確信している。おすすめです。

各地で様々なグルメも満喫した。悔いが残るとすれば、旭川で居酒屋に行けなかったこと、そして増毛で国稀酒造に寄るチャンスをみすみす逃してしまったことだろうか。旭川はともかく、増毛は留萌本線廃止で次に行く機会があるのか分からないし、本当にもったいないことをした。なんとかして行きたい気持ちはあるのだが…

鉄道的な視点で振り返ると、今回、北海道の鉄道が変わろうとしている過渡期に各地を回ることができたのがとても有意義だったと思う。

5日目、一部区間廃止間近の留萌本線で、平日の夕方にもかかわらず車内に地元の学生などが見当たらず、ほぼ「鉄」の人しかいなかったのが特に印象的だった。まぁ言わずもがなの話だが、鉄道は地元の住民に使ってもらってナンボだな、と実感した。

また、実際に乗車したり駅で見かけたりした車両のいくつかが廃止になったのも驚きだった。赤字なのになんで新造して入れ替えるのかな?と思ったら、老朽化した車両や独自仕様の列車を全道統一仕様の車両に置き換え、長期的な目線で維持費の低減を目指す、ということらしい。

  • キハ183系(キハ283系に置き換え)

  • ノースレインボーエクスプレス(キハ261系5000番台に置き換え)

  • キハ281系(キハ261系に置き換え)

  • キハ150形(富良野線でH100形に置き換え)

今後、北海道の鉄道路線、そしてそこで走る列車はどのように移り変わっていくのだろう。いち鉄道ファンとして、注意深く見守っていきたい。

「マスターオブ北海道」に向けて

さて、「駅メモ!」に話を移す。

今回の旅を通して、北海道の登録駅560駅のうち258駅にアクセスすることができた。とは言え、まだ半分以上の駅が未アクセスとなっている。
北海道の全駅制覇の称号「マスターオブ北海道」獲得への道は遠い。

改めて今回の旅の成果を。赤線がアクセスした路線。

こう見ると、次の北海道攻略は函館が基点になりそうだ。北海道新幹線で北海道入り、函館から小樽まわりで札幌へ向かい、今回札幌で乗れなかった地下鉄や札沼線を攻略し、ぐるっと回って(途中で室蘭にも寄りながら)函館に戻ってくる行程だ。
ざっくり4日くらいあれば行けるだろうか。今回使った北海道フリーパスの7日間という有効期間を活用して、途中に宗谷本線の大遠征をブチかますのもいいかもしれない。

あとは、地図でグレーのやや細い線で示した廃線区間をどう攻略するか…
未攻略の廃線は4か所ある。

  • 日高本線(鵡川~様似)

  • 石勝線支線(新夕張~夕張)

  • 札沼線(北海道医療大学~新十津川)

  • 江差線(木古内~江差)

江差線は同区間を走るバスが函館から出ているので、函館攻略の際に一緒に攻略できそうだ。

残りの3路線もそれぞれバスで代替できるようなのだが、なんかこう、バスで通り抜けるだけなのも寂しいなぁ、なにか面白いことしたいなぁ…
そう考えた自分はある策に打って出た。

これは…!?

2022年のブラックフライデーにかこつけてロードバイクを購入したのだ!
これに乗って、廃線区間を自転車で走破してみよう、という作戦だ。

今回ロードバイク購入に至ったきっかけにはいくつかあって、

  • 自転車にハマった友人がロードバイクの購入を強くプッシュしてきたこと

  • これからの駅メモの攻略には廃線の攻略が多く含まれており、自転車を載せて電車等に乗る「輪行」ができると何かと都合良さそうだったこと(あと面白そうだったこと)

  • 自分がこよなく愛するバンド「打首獄門同好会」がYoutubeで北海道を自転車で横断する企画をやっており、それに強く惹かれたこと

…あたりが挙げられる。

大洗からフェリーに乗って苫小牧に上陸。
沿線に点在する競走馬の牧場を見ながら日高本線を往復。
おそらく山道に悪戦苦闘する石勝線支線。
1日1往復、「日本一早い終電」で話題になった札沼線には今何が残るか。

…いやぁ、いいじゃない。楽しみだ。
でもやれんのかオレ!?w

次回、函館攻略が先か、自転車行脚が先か。
どちらかは分からないが、また北海道の旅行記が書けたらと思っている。

「俺たちの旅はこれからだ!」

ご愛読ありがとうございました。次回作にご期待ください。

こぼれ話

…さて、ここからは構成の都合で本編に書けなかった事柄をつらつらと。

入場券いろいろ

2日目、釧路駅で気づいたのだが、JR北海道ではいくつかの記念入場券を販売していた。

まずはこちら。

「今こそ輝け!北のキハ183系」キャンペーンとして、キハ183系が走っていた地方の主要駅で入場券が販売されていた。

でも「今こそ輝け!」と言った次の年(2023年)に廃止になってしまうとはね…廃止決定の今こそ輝け!ということだったのか。

続いてはこちら。

北海道の主な駅で販売されていた「北の大地の入場券」。
裏面は北海道の地図になっていて、全部購入すると北海道の路線図が出来上がるのだとか。しかし対象はなんと82駅にも及ぶ。この完全制覇はまさに北海道の鉄道への愛が試されるな…。

それにしても、この2つの入場券、自分のリサーチ能力不足で、北海道の各地で展開されているとはつゆ知らず、けっこう「取りこぼし」をしてしまった。特にキハ183系の記念入場券なんて、実際に乗ってきた網走駅や旭川駅で買えればいい記念になったんだけどなぁ。惜しいことをした。

留萌本線に別れを

5日目の記事でエモさマシマシで別れのシーンを書いた留萌本線。

「留萌、また来れるといいな。できれば廃線の前に。」と書いた後、実は本当に北海道行きを予定していた。
時期は2/3(金)~2/5(日)。ちょうど札幌で雪まつりが始まるタイミングだ。雪まつりの見物もして、「雪ミク」のラッピングの札幌市電を見つつ、留萌本線に最後の乗車を、と考えていた。

のだが。

ドカンと降られました。 出典:気象庁ホームページ

誰が引き寄せたか、留萌本線沿線だけピンポイントに大雪が降り、運転見合わせになってしまった。その影響はすさまじく、雪が降ったのが1/28なのに少なくとも2/6までは復旧不可能と宣言されるほど。

これではさすがに「留萌本線乗り納め」という主目的が達成できないため、北海道行きもキャンセルせざるを得なかった。

1/28の大雪後もしばらく雪が降り続いているようで、除雪をしても次の日にはまた雪で埋もれてしまうという悪循環が発生している。このまま回復することなく一部廃線、とはならないでほしいものだが…ラストランにあの「夕陽」を流してほしい。夜中ではあるんだけど。

留萌駅のにしんそば、食べたかったなぁ…

ウチの部長の話

旅を終えて仕事に戻ってから数日後、たまたま出社したタイミングで職場の人たちと久々に飲むことになった。

部長「夏休みはどこか行ったの?」
ワイ「夏休み丸ごと使って北海道に行ってきまして。」
部長「いいねぇ。車で回ったの?」
ワイ「いえ、電車で!(ドヤァ」
部長「…違うな。汽車だ。(ドヤァ返し」
ワイ「!?」

旅行記の中でもやたらキハキハ言ってきた通り、北海道の多くの路線ではディーゼルエンジンを使った気動車が用いられている。そのため道民は「電車」ではなく「汽車」と呼ぶのだとか。

その他、部長からはこの夏で青春18きっぷを2回分(計10人日の乗車)使い切ったこと、北海道の全駅制覇は2周したこと、などを教えてもらった。

…ウチの部長、予想以上のガチ鉄だった。

まぁでも、最終日の記事内であこがれていた「鉄」同士の語らいができたのはちょっと嬉しかったり。

周りの後輩たちがポカンとしていたのは辛かったけどw

ここらでお別れ

こぼれ話も書いたところで、今回の北海道旅行記はこれにて終了。

需要があるかは分かりませんが、最後に今回の乗車記録を載せておきます。

正直この旅行記を書くためにnoteに登録したようなものですがw、今後何か面白い旅を行った際は都度都度投稿していきたいと思います。
今後ともよろしくお願いします。

また、お逢いしましょう。

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